六畳間の侵略者!? (HJ文庫)

【六畳間の侵略者!?】 健速/ぽこ HJ文庫

Amazon


これはもう、ゲームのプロローグそのまんまでしょう!
読み終わった途端に、OPムービーが流れるさまが幻視できましたよ。さながら体験版か、これ。ヒロインが順番に登場して、全員揃ったところで一騒動。とりあえず、一旦大騒ぎを落ち着かせて、前提となる状況を整理したところで仕切り直し。特殊な環境下で、現れたヒロインたちとのドタバタ生活が今、はじまる。てろれろれ〜(OPムービー、スタート)みたいな?
さすがはゲームのシナリオライター、というべきなんでしょうか。いやいや、まるで簡単なテンプレートみたいに書いてますけど、これをゲームじゃなくて小説におとしてまとめるのって、けっこう難しいんじゃないですか。しかもこれ、問答無用に面白いし!(笑
いや、冗談抜きにこれはメチャクチャ面白かった。もし、これがゲームの体験版とかお試し版だったら、絶対買っちゃいますよ?
というか、これ改めてエロゲで出しません? ぶっちゃけ、ヒロイン一人一人全員攻略したいんですけどw
小説だと、続いたとしてもなあなあで特定のヒロインに集約せずに濁されちゃうか、もしくは一人にルート限定されちゃうからなあ。その点、ゲームにしてしまえば、一人一人シナリオがあるわけですからねえ。

主人公は、体育会系だけれど、さわやかな快男児。この手のギャルゲ系の主人公としては珍しいタイプに見えるかもしれないけど、健速さんのシナリオの主人公はわりとこんな感じですよね。【遥かに仰ぎ、麗しの】での本校系シナリオの滝沢司も、爽やか熱血快男児ってタイプだったし。
【こなたよりかなたまで】の遥彼方も、こっち寄りだった記憶が。
なんにせよ、同性の目から見ても、気持ちの良い男である。

そんな彼が、進学と同時に入居することになったアパートの一室を、なぜか狙う変なやつらが次々と現れ、六畳一間を巡る侵略戦争が勃発する、という、まあドタバタである。実に明快なドタバタコメディである。
この話のテンポというかノリと勢いは素晴らしかった。この手の馬鹿騒ぎは、やっぱりテンポの良し悪しで面白さが格段に変わってくるもんね。
この爆笑のノリに一番貢献していたのは、やっぱり魔法少女の虹野ゆりかでしょう。もう、この娘のひでー扱いは笑った笑った。幽霊に地底人、異星人というデタラメな存在が揃いながら、一人だけ魔法少女であることを信じてもらえず、話も聞いてもらえず、痛いコスプレ女扱いされて放置プレイ。不幸、もう徹底的に不幸キャラw もうかわいそうでかわいそうで……あはははははっ♪(爆笑
もう彼女のネタだけでお腹いっぱいと言っても良いくらいなんだけど。しかし、本気でヒロイン多いなあ。幽霊に魔法少女に地底人、銀河帝国のお姫様。あの従者のルースも、見てるとオマケ扱いじゃないんだよなあ。サブヒロイン格ながら独自シナリオがあるクラスか、サブに見せかけて実はメインに食い込んできそうな扱い。さながら健速キャラで言うところのリーダさん級?
そんで、いきなりラストで全員喰うような凄まじい存在感を見せた大家さん。なぜかメインステージとなる六畳間とは全く関係ない学校をホームグラウンドにしてる学校の先輩、と。ああ、あと親友の男の子もしっかりとw

まだこれで登場編、紹介編なのだから、ここから一人一人スポットライトを当てて話を進めてくれるなら、だいぶ楽しい事になりそう。ぜひ、続きを出してほしいところですけど。

好きなキャラは、うーん。なんかもう、不憫すぎるゆりかが色々と超越してしまって、可愛く思えて来てしまった。最近、ヘタレ少女も好きかもしれん。あとは、ルースさんとか。大家さんも本性ヤバそうで、けっこういいかも。でも、メイン級はあれ、幽霊の早苗になるんだろうか。一番主人公の里見に懐いてるし、内面描写にページ割かれてたし。