ミスマルカ興国物語 V (角川スニーカー文庫)

【ミスマルカ興国物語 5】 林トモアキ/ともぞ スニーカー文庫

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キミのゼンラーマンを描け!

とかさ、帯にデカデカとそんな企画ぶち上げちゃって。編集部はあれですか。ゼンラーマンを人気爆発みんな大好きなヒーロー様だと思ってるんだろうか……ある意味、その通りだから始末に負えない!!

全身を描く場合、「ゼンラー・ペンデュラム」が見えないよう御配慮ください。

ダメなのか!

ついに舞台は大陸から旧日本国。現大東京王国へと。いったい日本、どうなってるのかと思ったら……世紀末覇王が拳で支配してたーっ!? その上で伝説の九条があるから軍隊は持たず、ただ王の強さのみで君臨す。ただし統治はせず、みたいな?
世界最強のハンターギルド「猟友会」とか、相変わらずセンスがぶっとんでるなあ(笑
どうやら日本は旧文明の遺跡がたくさん残っている地域らしく、電子部品の残骸も多く出土しているらしい。その殆どが、回路を食われている、というのは意味深だけど。この時代、電神ウィル子がどうなってるのか、謎だったしなあ。電子部品の話題が出てきたという事は、ウィル子についても何らかの設定はあるんだろうけど(それが表に出るかどうかはともかく)
旧文明と言うと、今回おりがみ、マスラヲに出ていたあの人の末裔と思しき人たちが。黒龍号なんて秘号があるんだから、まず間違いないかと。なんで、こんな所で忍者やってるのか、というのも謎なんだけど。忍者と言うより、古代遺跡の防人という立場だと考えれば、かつての伊織と似たような立ち位置になるのかもしれないけど。長谷部はとっとと帝国行っちゃってるんだけどなあ。
そういえば、葉多恵さんはあれ、おりがみにも出ていた人なんだろうか。見てくれやあの正体から、合致する人はいないと思うんだけど、神殺しに虎徹で切られた、みたいなこと言ってるんですよね。虎徹といえば、おりがみでは剣神・水無月の時雨の袞州虎徹がすぐに思いつくんですが、水無月は長谷部に剣を伝えた人だけど、彼本人が神殺しかと言うと???だし。だとすると長谷部翔香がリリムを斬ったのくらいしか思い浮かばん。あれ、神器でもない普通の日本刀だったしなあ。だから、あれが虎徹だったとすれば色々と合致するのだけど、リリムの能力やビジュアルイメージが、どうも葉多恵さんとは合わないんだよなあ。

関係者といえば、ついに正体が明らかになったエミット。まさかそんな偉いとは思わんかったけど。彼女、フルネームみたら、ミドルに「リカ」の名前が入ってるんですよね。まさか、クラリカの関係者になるんだろうかw
それにしては、クラリカの凶暴性からは程遠い人格に見えるけど。怠惰性は似てるかw


しかし、状況がこうも混とんとしてくると、疑問が募ってくるのがマヒロ本人だよなあ。彼の思惑にしても目的にしても、その行動原理にしても、どうにも不気味さが隠せない。その言動には虚実が入り混じり、その奥に秘められたものがひどくグロテスクな感触がするんですよね。登場人物の多くがわりとあっけらかんとして、ゼルピムや帝国の上層部のいわゆるくわせ者たちも、ある種の明快さは絶えず示し続けている。それに比べて、マヒロはひたすらに不気味で危ういんだよなあ。今回、なんかマヒロのミスマルカの王子という身の上すら怪しまざるを得ないネタが出てきたし。それが、他でもないエミットに伝わった、というのもまた、意味深なんだけど。
とうとうパリエルの正体も、仲間にはバレてしまったし。彼女も、単なる護衛、というだけでない役割をこれから担うきっかけにも見えるし。
どうやら、次は教団が舞台みたい。内紛寸前の泥沼状態ということもあって、ゼルピム編に匹敵するグチャグチャドロドロの抗争が期待できそうで、なかなか楽しみ。