東京皇帝☆北条恋歌 3 (角川スニーカー文庫 183-8)

【東京皇帝☆北条恋歌 3】 竹井10日/要河オルカ 角川スニーカー文庫

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本気でド修羅場じゃないかい!!
前回、ラストで来珠に一斗とキスしていた場面を見た、と告げられた恋歌。いったいどうなるんだと緊張しながらこの三巻を開いたら……うわぁ、二人ともマジに冷戦状態じゃないか!!
相変わらず周りは賑やかにドタバタと愉快なコメディを繰り広げているだけに、二人の浮きまくった真剣さがヒシヒシと、というかビリビリと伝わってきて、もはや笑うしかない状況に。おかしい。こんなにヤバい雰囲気なのに、なんかもう本気で笑えてくるんだが。真剣すぎて、もうギャグになってますよ!?
一斗に甲斐性を期待するのはどう考えても無理なので、このままほとぼりが冷めるのを待つか、お互い冷静さを取り戻して落ち着いて話し合えるだけの時間を与えられれば、まだなんとかなったかもしれないのに、なにがどうしてこうなったのか、来珠と恋歌の身体と心が入れ替わるという展開になり、ただでさえ緊張感を強いられていた三角関係はしっちゃかめっちゃかな状況に。
恋歌さん、あんた自重してください!! やばい、この皇帝、完全に女のエゴむき出しだ。そして、挙句の果てに来珠と恋歌の感情が最高で波打った状態で、素の情動をさらけ出し、ぶつかり合うはめに。
もうすんげえ泥沼。ライトノベルにあるまじきド修羅場。そ、それはもう【ほわいとあるばむー】とかでやる展開ですよぅ。ちょっとエグみが強すぎますよーー。
そんなときに強力な味方となってくれるゆかり子元帥。この人の空気の読めない自爆体質のお陰さまで、胃の痛くなるようなド修羅場が、なぜか腹の痛くなるようなスマッシュヒットのギャグシーンになるという、この絶妙すぎてめまいしそうな匙加減は、竹井10日の真骨頂だよなあ。多くの信者を持つエロゲシナリオライターとしての真髄を垣間見たような気がするよ。ゆかり子の悲惨さはもう涙を誘うわけですけど。笑いすぎで。
仮にもこの人第三ヒロインくらいの位置づけじゃなかったか?(苦笑
しゃがんでメソメソ泣いてる元帥は、これはこれで可愛いんですが。まあ、遠くの方から生温かい視線で眺めて愛でる可愛さだけどな。


ここまで事態が悪化してしまったのはどう考えても一斗の主体性の無さに問題があるわけなんだが、こいつホントにどうにかしろよ。最初から最後まで流されっぱなしで、この男、自分で何かを決めるということを何一つしていないんですよね。まったくもって完膚なきまでに、相手に流されてる。ここまで自分の意志というものを持たない主人公というのも、ここまでくると珍しいんじゃないのか? 優柔不断というレベルじゃないぞ、これ。自分が何しでかしてるかの自覚も薄いし。
そんで最後の展開は、ちょっとあんまりにも幾らなんでも来珠が可哀想すぎるぞ、これ。どうするんだよ、これ!!