CAPTAINアリス 1 (イブニングKC)

【CAPTAINアリス 1】 高田裕三 イブニングKC

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わははは、面白い面白い! これはべらぼうに面白かった!!
人格破綻者だけれど際立った操縦技術とアクシンデントに見舞われ極限状態に陥るほどテンションがあがり冴え渡る女性パイロットを主人公にした、飛行機モノ。飛行機事故モノといった方がいいかもしれない。
突発的に襲い掛かる予測不明の飛行機事故に対して、パイロットたちが能力と知識の限りを尽くして地上に無事着陸させるまでの展開が、もうこれが激烈に燃える!
そして状況がヤバくなればなるほどはっちゃけるヒロインにして主人公たる長谷川ありすが、面白いったらありゃしない(笑
普通の人ならばパニックに陥り、青ざめ、真剣深刻に対処するような極限状態に、この娘ったらば完全にイッちゃった顔になってはしゃぐはしゃぐ。高田さんの作品で言えば、ブチきれて最高に楽しそうに大暴れしているときのパールバティ様みたいなもんか。あれをさらにイッちゃった状態にして突き抜けさせたような有様になりながら、次々と管制やらで見守るみなの度肝を抜くアプローチを次々と決めて、墜落非回避と思われた飛行機を滑走路に下ろしていくんだけど、この一冊で二件のアクシンデントを扱っているのですけど、これ一本一本で二時間ドラマは映画でも作れそうなほど内容濃くて面白かったーー。
二本目の、あの滑走路がぶわーーっと見えた瞬間なんか鳥肌たったもんなあ。
登場人物も普段はぎゃーぎゃーやかましくて人間としてどうよ、みたいな態度とってる人でも、ここぞと言うときにビシッと決めてみせる職業意識の高さや、プロの誇りを垣間見せるシーンがまたカッコいいんだ。
そしてビリビリと伝わってくるのは、それぞれが示す技量の凄まじさと、その凄まじさをキャッチボールのようにぶつけ合うことで共鳴し相乗され、挙句に現出する奇跡のような結末。ありすと金蚕が互いにその凄まじさを見せ付けあうことで、しびれて興奮しまくっていくのがこっちにも完全に伝染してしまいましたよ。墜落寸前の危機的状況にも関わらず、自然と破顔し高揚したまま舌なめずりという、獲物を前にした飢えた野生動物みたいな顔して突っ込んでいく二人に、テンションあがりまくりましたわ。
深刻ぶるのもいいけれど、こういうハイテンションで危機一髪回避劇をやられるのも、燃えまくっていいですなあ。

本来、現代の飛行機事故なんていうのは起こる可能性が究極に低く乗り物の中でも安全なものと言われていますけれど、この作品では飛行機事故を予知できてしまう少年の存在によって、アクシデントが起こると予知された機にチームガーディアンとして選抜された精鋭パイロットが乗り込み、予防措置を突き破り起こってしまった事故に対して最悪を回避するため奮迅する、という展開を用意しているため、まず事故が起きるという前提で話が進んで、うまくパイロットが主人公ながら何度も事故と遭遇するというありえない展開を処理してるんですよね。これはうまいなあ。

なんにせよ、これはべらぼうに面白かったです。おすすめ♪