さて、今年も年をこしてしまってからの記事となります。
漫画についてはさすがに全域追いかけるのは無理な話でして、自分が手を出し単行本を購入している範囲の事柄のみ、つまるところ極々狭い話になってしまいますが、悪しからず。

と、言い訳をデン!と述べてから、順次ゆくとしましょう。


一位【Landreaall】 おがきちか IDコミックス

Landreaall (14) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)Landreaall 15 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

14巻感想 15巻感想


またか、と言うなかれ。これで三年連続一等賞。去年、向こう十年この順位は変わらないと書いたけど、今年出た単行本の中身を読んでいる限り、その判断はどうも変わりそうもない。
話はついに革命の真実へと至り、DXにも王位継承権保有者としての見識を問われる場面が増えつつあり、DXが愛し続けた<自由>ですらも、その本質が言葉面で受け止められるだけの代物ではないことが突きつけ始められてる。

君は報われない幸せを知らない。

彼らの口からこぼれだしてくる言葉の源泉はどれも森の泉のように透き通っているにも関わらず、その湖底はどれだけ覗き込んでも見えてこない。ついつい身を乗り出し、何度も読み返し、その意を読みとこうとして沈み込んでいくこの没頭する幸福感。
この感覚が味わえるのは、やっぱりこのシリーズなんだよなあ。



二位【ONE PIECE】 尾田栄一郎 ジャンプコミックス

ONE PIECE 巻53 (ジャンプコミックス)ONE PIECE 巻54 (ジャンプコミックス)ONE PIECE 巻55 (ジャンプコミックス)ONE PIECE 巻56 (ジャンプコミックス)


ついに連載を追いかけるだけでは我慢できなくなり、単行本に手を出してしまいました。
言わずと知れた漫画界の巨頭。怪物中の怪物作品。そして近年の展開と来たら、内容まで怪物級。これほど毎週待ち遠しい思いにさせられるとは。ワンピースが連載しているかしていないかで、週初めの元気度がまったく違うと言うこの影響力。
シャボンディ諸島編でのルーキーズ登場からその傾向はあったものの、インペルダウン編に入ってからのテンションはもう異常としか言いようの無い状態です。



三位【機工魔術士 -enchanter-】 河内和泉 ガンガンWINGコミックス

機工魔術士 -enchanter- 18 (ガンガンWINGコミックス)機工魔術士 -enchanter- 19 (ガンガンWINGコミックス)


18巻感想 19巻感想

物語が完結したあとの番外編であり後日談であるところのこの二巻。でありながら、ここに来てなおもグイグイとキャラクターを掘り下げに掘り下げていくところなんか、ある意味病気だよなあ。ここまで自分の描いたキャラクターに深度を与えていくのはちょっとした偏執すら感じられるレベル。興味深いことにキャラクターと言うのは掘り下げれば掘り下げるほど、さらにそのさらに奥底が現れてきて、その人の過去から現在、有り様、考え方、生き様などがよりはっきりと解明されたはずなのに、さらによくわからなくなっていくという傾向があるんですよね。
ここでもパラケルススやメルクーリオという人々の濃ゆい有り様というのがこれほど詳らかにされ、あのややこしくも面倒くさい連中の真実の姿がちょっとわかったような気になった、させられた途端、その向こう側でやっぱり何考えているのかよくわからなくなってくると言う、届きそうで届かないこの心地よいもどかしさに、これが本当の完結という事実を忘れて、ついつい浸ってしまうのでした。



四位【みそララ 3】 宮原るり まんがタイムコミックス

みそララ 3 (まんがタイムコミックス)

1巻感想 2巻感想 3巻感想


第一巻自体はすでに2007年に発刊されているのですが、私が巡りあったのは2009年の初頭でした。
これはもう、社会で働いている人なら誰しもがクリティカルヒットされるであろう、仕事漫画の傑作中の傑作。やりがいのある仕事、信頼し協力しあえる同僚、理解と指導力に満ちあふれた先輩や上司。誰しもが夢見てはてない理想郷がここにあります。
こんなの現実にねえよ! とか言うなかれ。この眩しさから目をそむけるのではなく、きっとあこがれを忘れるべきではないのでしょう。きっと、誰しもがこうやって仕事に向き合い、がんばれることを望んでいるわけですから。
ああ、これあるある、そうなんだよなあ、とついつい首肯しながら、頑張る彼女らの姿に自分のことのようにエールを送り、その頑張りが報われた時の喜びを、自分のことのように受け止めるこの至福。ほんと、素晴らしい作品ですよ、うん。


五位【とある科学の超電磁砲】 冬川基 電撃コミックス

とある科学の超電磁砲 3―とある魔術の禁書目録外伝 (3) (電撃コミックス)とある科学の超電磁砲 4―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)

3巻感想 4巻感想


三巻のレベルアッパー編のクライマックスと、四巻ラストのシスターズ編の最初の山場はまさに圧巻。特に、四巻から始まるシスターズ編は、とある魔術の方ですでに顛末は見聞きしているだけに新鮮味に欠けると少々舐めた心構えで読んだのですが、その想像を遥かに超えた凄絶さにひっくり返りました。
番外編のスピンオフとして始まったこのシリーズですけど、アニメの傑作展開を含めて既に本編を食い始めていると言っても過言ではないかもしれません。なんにせよ、漫画版の執筆を担当している冬川先生の漫画力の高さには目を見張るばかりか、回を重ねるごとにコメディにしてもシリアス展開にしても凄みを増すばかり。今年のさらなる飛躍はもはや約束されていると言ってもいいでしょう。


六位【Fate/kaleid liner  プリズマ☆イリヤ】 ひろやまひろし 角川コミックス・エース

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ! (1) (角川コミックス・エース 200-3)

ツヴァイ! 1

こちらもスピンオフ展開ながら、最初のシリーズの評判の高さからか、引き続き続編であるこのツヴァイまでシリーズが始まってしまったという実力人気作。いや、マジ面白いっす。ぶっちぎりで面白いっす。切れ味ザックザックのギャグのテンポに、躍動感、スピード感、迫力といったあらゆる要素がハンパないアクションシーン。熱くも麗しく、ちょっと行き過ぎて百合まで足を突っ込みかけている女の子同士の友情、バックグラウンドを織りなす設定群、どれも歯ごたえたっぷり読み応えガッツリの、至高至福の娯楽作品でございます。楽しい、という意味では今、一番楽しんで読んでいるシリーズです。



七位【ディーふらぐ!】 春野友矢 MFコミックス アライブシリーズ

ディーふらぐ! (1) (MFコミックス アライブシリーズ)ディーふらぐ!2 (MFコミックス アライブシリーズ)

一巻感想 二巻感想

誰か、この他の追随を一切許さない途方もないギャグセンスを論理的に説明してくれ!!
高尾部長が可愛すぎて、生きているのが辛い一年間でした(w
いやもうなんというか、おかしい。この漫画のギャグセンスは絶対おかしい。頭がおかしい。ガード不能のトリッキーパンチばかりのデンプシーロールとしか言いようの無い予測不能領域からのギャグの連発に、マットに倒れこむこともできずに宙に浮かされはめ殺し、みたいな? 
これで、同時進行でラブコメも行われていると言うカオス。なんで両立しているんだ? 
メインヒロインのロカと、実は下の名前が未だ明らかになっていないにも関わらず、同じメインヒロイン格として二巻の表紙絵を飾ってしまっている高尾部長のラブコメ指数の高さは尋常でない数値を示しております。ああもう、高尾部長好きすぎる!!


八位【ストロベリーシェイクSWEET】 林家志弦 Yuri‐Hime COMICS

ストロベリーシェイクSWEET (2) (IDコミックス 百合姫コミックス)

2巻感想

頭がおかしいという意味では、上の【でぃーフラグ】とはまた別の次元で、何から何までおかしいのがこの【ストロベリーシェイクSWEET】である。いや、林家志弦という漫画家はそもそも著作読んだらわかるけど、おかしいんだがね? ある意味これはその極地であると同時に、ギャグものでありながらまっとうなラブコメものであるという謎だとか不思議だとかを通り越してもう理不尽じゃないのかと思いたくなるくらい面白い一作。むこう三ヶ月笑い続けたかったら、これを読むがよろしかろう。
アホとバカと変態が揃って理不尽と非常識とどんちゃん騒ぎで倫理とか社会常識とかそのへんのまっとうなものに喧嘩を売るどころか、ガン無視で相手にすらしねえ! って感じでやらかしているおかげで、あれ? もしかして自分の方が何か間違っているのか? と段々錯覚してくる洗脳漫画でもある。そんな中でひとり孤軍奮闘、敢然と理性と常識を背に周囲に突っ込み続ける冴木涼子マネージャーは、まさにこの漫画における古今無双の英傑的存在であると言えよう。時々疲れはてて、見ないふり聞かない振りをするのはご愛嬌ということで。誰か、銅像立てて祀れれ。
そしてどこにでも現れるZRAY!(爆笑


九位【ハニカム】 桂明日香  電撃コミックス

ハニカム 2 (電撃コミックス)ハニカム 3 (電撃コミックス)

2巻感想 3巻感想

守時インパクトーーーーッ!!
一巻のときはまだ普通に面白いなー、という程度のファミレスを舞台にしたちょっとラブコメちっくな雰囲気をかもし出しつつ、ドタバタとみんなの掛け合いを楽しむぐらいの漫画であったのが、二巻に入ってからという完全に遅出、出遅れという登場でありながら、ハニカムにすさまじいまでのラブコメ旋風を巻き起こした守時規子の登場によって、すべてが激変。
まさに遅れてきたメインヒロイン。大魔神襲来!! である。
彼女の登場によってこの漫画は本格的ラブコメ漫画へと完全発展を遂げ、三巻で一時は敗走寸前にまで追いやられていた鐘成さんの巻き返しあり、舞さんと米斗さんの距離感をはかりあうような緊張感と緊迫感あふれたアダルトなラブストーリーあり、とテンションあがってきたあ!!
人間関係も複雑に入り組みだし、まだ無自覚段階だった恋模様も段々と明確な色と指向性を持ち出し、さあさあ盛り上がってまいりました。


十位【看板娘はさしおさえ】 鈴城芹 まんがタイムKRコミックス

看板娘はさしおさえ (4) (まんがタイムKRコミックス)

2巻感想

傑作ほのぼのホームコメディ四コマ漫画も、この四巻を以って感動の最終回。ああ、最後までお母さんが一番具体的にエロかったなあw 最後、あんなんなってたしw
いや、ほのぼの家族ものの傑作といいつつ、最初に出てくる感想がお母さんエロかったなあ、というのはわれながらどうかとも思うんだけど、このお母さんひたすらに下ネタ、エロ話ばっかり口にしてて、何かあるとエロい方向に話を持っていこうとするもんだから、どうしても印象がそこに寄ってしまっていかんいかん。いえ、ほんとにこれ、ほのぼのでちょっと涙を誘うようなあったかい家族の話なんですよ? 笑えるし楽しいし心地よいし。
お母さんはエロいんですけどね! 
夜の営みがダイエット代わりなのよ! とか堂々と言わない! 自重しろ、桜子さん!
まあ、その普段の欠かさない運動が結実して、ラストのびっくりの展開になっていくわけですけど。あー、これも終わるのが勿体無い、まだまだ続いてほしいシリーズだったなあ。まあ、文句のつけようの無い素晴らしい終わり方だったのですけれど。



と、今年はきり良く十作、こうして並べてみました。うんうん、完結ものあり、新シリーズあり、新規開拓ものありと、それなりに揃ったんじゃないでしょうか。
上に挙げきらなかったものの、他にも

【CAPTAINアリス】 高田裕三 イブニングKC
【あまんちゅ!】 天野こずえ BLADE COMICS
【放課後プレイ】 黒咲練導 電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション
【氷室の天地 Fate/school life】 磨伸映一郎 4コマKINGSぱれっとコミックス
【荒野に獣、慟哭す】 伊藤勢/夢枕獏 マガジンZコミックス

といった注目シリーズや、単行本は買っていないものの連載で追い続けている作品などありますけど、よろしければこれを機会に手にとってみていただければ、と思う所存です。
素晴らしい作品に出会う一助になればと思いながら。


……【荒野に獣、慟哭す】、やっぱり続きもう出ないんかなあ(涙