ごくペン!〈2〉 (MF文庫J)

【ごくペン! 2】 三原みつき/相音うしお MF文庫J

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うん、おもしろかった。
でも、期待していた方向への進捗は何もなく、結局のところ前回にやるべき事をやりきってしまったがために、辛うじて残ったものをかき集めてなんとか再構成したものでしかなく、あの野放図な、どこまでもグイグイと真上に伸びる豆の木みたいなオーラは、絞んじゃったなあ。なんかこう、普通の面白い作品になってしまった感じ。
だから、一巻で綺麗に終わって、新しいステージに移行すればよかったのに。
よくぞまあ、一旦終わったものをここまで仕立て直した、と作者の腕にはむしろ感心したくらいだけど、肝心の骨子となる部分がどうしても見いだせなかったんだよなあ。前回にあった革命、という物語の芯となる要素。今回は色々と試行錯誤して、現状打破から未来への展望への足掛かりを作るという方へと向いていたけれど、なんか違うんだよなあ。前のは人間扱いされていなかった生徒たちに人としての尊厳を取り戻させ、共に人らしく生きるための居場所を勝ちとるための戦い、という理由が在ったんだけれど、今回真太郎や凛子が負わされている責任と言うのは、果たして学生である彼女たちがそこまで負わなきゃいけないものなんだろうか。前は民衆の中に入り、一緒になって権力を打倒する側だったのに、今回の彼らの立場は完全に民衆を導く指導者としてのそれが求められてしまっていたわけだし。
あれが革命だったとするなら、革命家たちは新政権を打ち出して指導者に座り、新たな施政方針を打ち出しより良い社会構造を構築しなければならない、という意味では正統な流れと言えるのかもしれないなあ。
でも、あの革命の中でジャーナリストとして民衆の立場から真実を人々に訴えた真太郎が、「ペン」の道から外れるという意味でもあるわけで。<ごくペン>じゃなくなっちゃうんだよなあ(苦笑

とりあえず、凛ちゃんがますます可愛らしくなるのは上等なので、もっともっと真太郎とイチャイチャしておくれよ。