ギブあっぷ3! (HJ文庫)

【ギブあっぷ3!】 上栖綴人/会田孝信 HJ文庫

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あれ? このタイトル、巻数番号のあとに!が付くのか!? わざわざこういう形にしているからには何らかの意味があるんだろうけど???
もうちっと続くのかと思っていたら、この三巻で終わりですか。璃亞がついに自分の気持に正直になり、攻勢に出ようとしたその瞬間にエンドというのはなかなか生殺しである。これからの修羅場こそが本番だろうに。
でも、これ以上続けるともうジュブナイルポルノにしかなる他ない、という所までこの巻で進んじゃっているので、ここで止め、というのも仕方ないのか。ぶっちゃけ、この巻でヤッちゃっててもなんらおかしくなかったもんなあ。璃亞はいささか敏感すぎるw
璃亞の過去、彼女が留年した事件の真相から、その後の展開とイイ、概ね、エロ漫画なシナリオそのものじゃないですか!(笑
ただエロ漫画だろうとなんだろうと、テンプレートは強力にして強烈な吸引力があるからこそ誰もがそれを利用する代物。しっかりガッチリ描ききれば、それはそれだけ強大な威力を発揮するリーサルウェポンでもあるわけです。
だから、メチャクチャえろいんだって!(苦笑
未祐が好きな相手が自分ではなく、親友である事を知っている璃亞は、自覚してしまった彼への恋心を必死に押し殺し、なんとか我慢しよう我慢しようとするのですが、正義感の塊であり情熱の人でもある璃亞は、恋心も情熱的すぎて、被せた蓋がどうしても閉まりきらず、沸騰した恋心は時折蓋を押しのけて、蒸気を吹き出してしまうのです。心肺蘇生の講習でガムテープ越しに人工呼吸をしてみたり、螢と未祐がデートすることを知って、思わずキスをしてみたり。
まるで熱病に冒されたみたいにフラフラになりながら、それでも健気に自分の気持を押し殺し、我慢して我慢して、半泣きになりながら耐えて耐えて。そのエロいことエロいこと。我慢することで色気とかフェロモンとかそういうのが吹き出しているんじゃないか、というくらいにこの璃亞という少女の色恋に悶える姿は肉感的なのでした。
なんでこの小娘、昔のボディコンみたいな服着てるんだ?w
未祐も好きな相手がちゃんといるのに、今更フラフラするな、と言いたいのですが。相手がこの女じゃなあ。フラフラと目移りしてしまうのも、まあ仕方ないなあと思ってしまう。色気はもとより、一連の事件を通じて彼女の人間性やその本心、弱さや強さ、内面的な部分の隅々まで覗きみちゃっているわけだし、普段のあの強気な態度とは裏腹の弱った姿をさらけ出されて甘えられたら、そりゃあグラっとなるわなあ。女としての可愛げに、男心はどうしても擽られてしまうわけです。螢はその点、かなり遅れを取ってしまってるし。まだ距離感を手探りで詰めようとしている段階だったもんなあ。
だからこそ、同じ土俵に立った今後こそが、本当の修羅場モードでここをどう料理するかでラブコメとしても青春エロラブとしても際限なく面白くなりそうだっただけに、ここでスッパリ終わってしまったのは潔いとも残念とも思えるのでした。

愁一の失恋の真相にはけっこう驚かされたなあ。かなり単純に考えていたので。
両思いならいいじゃないか、と思ってしまうのは色々と毒されてしまっているのか。でも、失恋と言いつつ、このままズルズルと収まる場所に収まってしまいそうな状態でもあるんですよね。でも、愁一はあれでマジメだから、ちゃんと決着つかないと悶々と苦悩し続ける気もするのだけど。いいさいいさ、それもまた愛の形の一つですよ。悩み苦しみ続ける限り、その愛は常に新鮮なわけですから。