六畳間の侵略者!?5 (HJ文庫)

【六畳間の侵略者!? 5】 健速/ぽこ HJ文庫

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魔法少女であることを誰にも信じて貰えない、悲劇の《コスプレイヤー》虹野ゆりか。しかし、そんな彼女に大転機が訪れる。突然の転校生が、なんと一○六号室の魔力を狙うゆりかの宿敵・ダークネスレインボーの少女だったのだ。「これで自分が魔法少女だって証明できる!」と大喜びのゆりかだったが――。六畳間圧縮型ラブコメ、今回は泣かせます!?
回りまわってようやく巡ってきた魔法少女虹野ゆりかの当番回。にも関わらず、表紙絵がキリカさんなのはどうなのよ!? って、これ、ちょうど三巻あたりからずっとズレてるんですよね、当番回と表紙絵が。表紙を飾ったヒロインが次の巻のメインヒロインになっているので、ある意味表紙絵が次回予告になってしまっていると言う……。引っ込みつかなくなったのか?

それはさておき、ようやくというべきか、ヒロインの中でもブッチギリで不幸、ブッチギリで報われず、ヒロインにも関わらずまともにヒロイン扱いされていないという不遇キャラ、ゆりかの大活躍の回である。
いい加減彼女の不遇っぷりは可哀そうで見ていられなかったので、彼女の当番回が回ってきてホッとした。当のゆりかも気持ちはおんなじらしく、ついに現れた敵の魔法少女の出現に泣いて喜ぶハメに。あんた、初めて登場したときは敵に追い回されて逃げまわった挙句に精神的にボロボロにされてたくせに……辛かったんだなあ、逃亡生活の時よりも今のほうが辛かったんだなあww
でも、あっさり敵にこれがゆりかの策略だと誤解されて、コスプレイヤー仲間と偽装されてしまい、結局またも誰にも魔法少女だと信じてもらえず、半泣きになりながら孤軍奮闘するはめに。
……当番回になってもあんまり扱い変わてないなあ(苦笑
これは心折れても仕方ないと思うし、実際ゆりかもヤサグレ掛けてしまうのですが、そこはゆかりの唯一の心の慰めであり心の支えで在る親友・晴海さんがゆりかを覚醒させてくれるのです。
思えば、確かにゆりかが自嘲するようにゆりかは自分が魔法少女だと主張することはあっても、正義の魔法少女としての在り方を皆に見せようとはしなかったんですよね。これは、単に魔法を使ってみせるとかそういうのじゃなく、魔法少女としての心持ちというか恥ずかしくない姿というようなもの。魔法を使えるとかは、重要じゃないんですよね。そう、魔法少女は職業でも称号でも無く、生き様なのだ。
それに目覚めたゆりかは、ヘタレ・コスプレイヤーでも魔法少女(仮免)でもなく、真の魔法少女へと覚醒するのである。
結末はある意味元の木阿弥に戻ってしまうのだけれど、ゆりかの心のあり方が今までとはまったく異なるので、今後彼女は不遇ではあっても不憫ではなくなりそうだなあ。要領悪いし運も悪いし性根が三下なので、ひどい目には遭い続けそうだが、もう自分を憐れみ卑下することはなさそうである。

それはそれとして、孝太郎の見境のないフラグの立てっぷりは凄まじいなあ。ゲームじゃないから攻略ルート作らなくていいからって、好き放題やってないか?(苦笑
当の孝太郎の枯れっぷりがこれまた尋常ではないので、どれだけフラグが乱立しようとも全滅全壊の勢いだけれど。恐らく一番本命サイドに近い晴海を含めて、こいつが誰かと恋に落ちるのがまったく想像できないや。

ストーリーの方も、徐々に奥に横たわっているモノの影が見えてきたかな。まったく違う世界観の連中が集まった孝太郎の六畳間だけれど、どうも宇宙人も地底人も魔法少女も全部が繋がってそうな設定がチラホラと垣間見えてきた。晴海先輩のあれが、単に近くに居たからなのか彼女個人の資質なのかはまだわからないけれど。恐らく、早苗も無関係ではないんだろう。問題は大家さんだよなあ。此の人に関しては本当に無関係なのか、問題の焦点にいるのか今の段階ではまったく判断出来ないや。

あっ、敵の魔法少女・真希ちゃんは自分の中ではかなりポイント高いですよー。デザイン的にも相当好みだし。屈折したバックグラウンドも、こういうひねたキャラ大好きだし。この作品のヒロイン陣容の場合、むしろ身内よりも敵側の娘の方がはまるパターンが多いんだよなあ、自分。あと、あからさまにサブの位置にいるルースさんなどのタイプとかww

本巻に挟まってたチラシで初めて知ったけど、5月末発売のあかべぇそふとつぅの【置き場がない】って健速さんのシナリオだったのか。凄いなあ、この【六畳間】、刊行ペース保たれてると思うんだけど、それと並行してゲームシナリオも書いてたとは。


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