うちのメイドは不定形

【うちのメイドは不定形】  静川龍宗 原案:森瀬繚/文倉十

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ご主人さまの名前は新井沢トオル。メイドの名前はテケリさん。家事万能のテケリさんですが、
たった1つだけ、普通と違っていることがありました。彼女は南極から宅配便でやってきた、
不定形メイドさんだったのです―!クトゥルフ神話を下敷きに、日常を愛する高校生と非日常メイドさん、
そして逆噴射気味の同級生が巻き起こすハートフル・ラプソディ。

や、ヤバいヤバいヤバいヤバい、これはヤバすぎるなんてもんじゃないほどヤバい!!

テケリさんの可愛さが尋常じゃねえ!!

これが、これが、これがメイド萌えってやつなのか!? メイド萌えってこういう事なのか!? 今までメイド萌えって理解はしても実感はしたことなかったんだけど、自分、今はじめてメイド萌えというものを体感したのかもしれない。
メイドをやってるキャラクターに魅せられたことはあっても、それはそのキャラに魅せられたのであって、メイドであることは単なるアクセサリーの一つでしかなかったんですよね。別にメイドじゃなくなってもなんにも問題はなかった。どうでもよかった。
でも、テケリさんは違う。テケリさん個人が素晴らしいワンダフルなキャラクターであることは疑いようもない事実なのだけれど、それ以上にテケリさんはメイドさんであるからこそテケリさん、メイドさんとテケリさんは不可分にして分離不可能。テケリさんは嫁にしちゃあ台無しなんだ、テケリさんはメイドさんでないといけないんだーーーーーっ!!

ヤバいヤバいヤバいヤバい、テケリさんのあまりの可愛さに、SAN値が下がってく。でもどうしようもない、テケリさんの可愛さはもはや正気のままでは受けとめきれない!!
てーててけてけ、てけりりん♪ てけて、てけて、てーけりりんー♪
テケリさんの歌声に、魂が消し飛びました。な、なんて素敵な歌なんだっ。これがSAN値直葬というやつなのか!?

はぁ、はぁ、はぁ。

と、とりあえずテケリさんに「☆☆☆☆☆☆☆」七つ星を進呈しておこう。
まったく、誰だよイラストレーターに文倉十さんを選んだのは。文章だけでも凶悪すぎるテケリさんの愛らしさが、文倉さんの絵によって完全に凶器と化してるじゃないか。まったく、勘弁して欲しい。ページを捲るたびに凄まじくかわいらしいテケリさんの笑顔が視界に飛び込んでくるという天国送りを味わわせられる方の身にもなってくれってなもんだ。

あー、テケリさんかわいいなー、かわいいなーーー。

いやあ、これは面白かった。テケリさんが可愛いというのはもちろんそれはもうとびっきりの理由なんですけれど、テケリさんのみならず全般的にキャラクターの描き方が素晴らしい。みんな、溌剌としているんですよね。まずもって、テケリさんのご主人となるトオルくんが、テケリさんのご主人様になるだけあって、こいつが素晴らしいんだ。まさにこの少年こそがテケリさんの可愛らしさを120%引き出していると言っていい。この子が主人公でご主人さまでなかったら、テケリさんもここまで可愛いとは思わなかっただろう。適応能力ありすぎだろう、とは思うけれど、むしろテケリさんの正体にびっくり仰天しながら、慌てず騒がず、なんだかんだと受け入れて、テケリさんがちゃんとメイドとしてやっていけるように手配りするトオルくん、まじ大物。器が大きすぎて尊敬してしまう。優しいし、人当たりは柔らかく、気が利くし、言うべきことはきちんと言う。意外と行動力もあるし、テケリさんを受け入れたみたいに突然の事態にもてきぱきと行動できる。トオルくん、パねえなあ、こうして見ると。

単純にね、話がうまいですわ、この筆者。特に特徴のある文章でもなんでもないんだけれど、すいすいと読める上に自然に話に引き込まれている。文章を追うのにストレスが全然感じられず、頭の中にするすると飛び込んできて心地が良い。キャラクター同士の会話は読んでいるだけで躍動感や活気があって楽しいし、おもいっきり感情移入してしまう。
テケリさんがあまりに可愛いので言及できずにいたけれど、もう一人のヒロインのあさひ・ピバーティも、テンパリ系ドジっ子直情型愚直ヒロインとして、そんじょそこらのテンプレヒロインとは比べものにならないくらい存在感があって、可愛いんですよね。
この子の話を聞かない思い込みから事態はやっかいな方向に行ってしまうのですけれど、この子なら仕方ねえなあ、と思っちゃうくらいには可愛い。ってズブズブじゃないか。
とりあえず嫁はこの子で、メイドさんはテケリさん。これは絶対に譲れないw

何気に魔術関連の描写や演出も精緻さとこだわり、アクションにもエンタテインメントとしての栄えがあって、設定面でも隙がないんですよね。話もこれなら、どんどん広げていけそうだし、今回まだちょっとしか出なかったクラスメイトの友達たちも、日常パートでワイワイガヤガヤと賑やかな場面で存在感を発揮しそうだし、これは続編も楽しみで仕方ありませんわ。
スマッシュ文庫というマイナーなレーベルだったのでチャック漏れしてましたけど、これは思わぬウルトラダークホースでした。

テケリさん、最高!!