境界線上のホライゾン〈3・中〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)

【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン 3(中)】 川上稔/さとやす 電撃文庫

Amazon
 bk1


さてさて、各国の国際事情が複雑に絡んできたせいで、今までのように武蔵VSどっかの国、という構図に固定しきれなくなってきた【境界線上のホライゾン】。具体的には旧派と改派。そこに教会勢力と対立するムラサイなんてものまであって、その上そこに重なるように戦国日本の勢力図が重なっているものだから、国際事情は複雑怪奇、になってしまっている。まあ、整頓すればわりと分かりやすくなる気もするけれど、さすがにそれを自分がやろうという気概はモテないなあ。

今回はなんだかんだとネイトママンの人狼女王の独壇場というか、延々と彼女と旦那の馴れ初めを聞かされ続けたような気がする。分量比率的にはそれほどでもないはずなんだが、とかく内容が濃かったというか、デロデロだったというか、いきなし初っ端拘束プレイとかレベル高いよママン!! それをまだ幼いネイトに延々と惚気けてたってのも、病気だな、病気。ネイトって初な感じするけれど、実際のところ耳年増なのかもしかして。耳年増というと浅間の独壇場だと思っていたが、やるなネイト。
何気に、トーリに対してホライゾン以外でフラグ立ててるのって、ネイトだけなんですよね。その分、あっち方面でもガンバッテ欲しい。まあ、フラグっていっても、首輪されてペットじゃないのか、と思わないでもないがw いいじゃないか、本人がそれで悦に入ってるんだからw
この中巻、各国で主要人物たちが独自に動き出しているのを描くのがメインで、本来の主役である武蔵のメンツにはあんまり動きないんですよね。というか、かなりネイトにスポットがあたっているというべきか。
個人の戦闘能力が各国の主戦力と比べてかなり見劣りするというのは、以前からの懸念であったのだけれど、確かにまともに戦えるのが副長の本多二代ぐらいなんだよなあ。実は新戦力として期待していた立花宗茂、まだ足の方が完調じゃなかったのはちとショックだった、けっこうアテにしていたので。忍者嫁ことメアリも、戦力アップには貢献しているものの、彼女の力の根源って英国本土に根ざしている部分があるので、英国から離れるとやはりパワーダウンする点は否めないんだよなあ。魔女二人組や点蔵など、それぞれにとても優秀ではあるんだけれど(マジでクロスユナイト氏、とんでもなく有能なんですよね。パシリも極めるとここまでになるのかというくらい。伊達に他に抜きん出て一人で嫁貰っちゃう、しかも金髪巨乳のお姫様をゲットしたわけじゃなかったという)、ガチの正面戦闘になってしまうと、どうしても本来の役割と異なっている分、キツいんですよね。
だからこそ、騎士であり人狼女王の血族であるネイトには、相応の力を奮って貰わないと今後を鑑みて、非常に苦しいものがある。幸い、ネイトも何かをつかみかけているようなので、下巻では武蔵の二枚看板の片割れになってくれると思いたいところ。
里見家も頼りにはなるんだが、まだ完全に仲間になったわけじゃないですしね。
まあ、彼女以外にもいろいろと人材らしきものは馴染みの連中の中に眠っているっぽいんですが。今回、別人判定されてたけど、明らかにペルソナくん、該当者でしょうあれ(笑
穂井田元清と言ったら、相当の人材ですよこれ。毛利一族はどれもハズレないからなあ。何故か唯一のハズレが、宗家の当主というこの不思議w でも、ここの輝元はまだ歪んでいるっぽいけれど、ひねくれてる部分がまっすぐになったら相当手ごわそうな人なので、やれやれ隙無しですよ、毛利家。ここにフランス側の太陽王がデンとのさばってるんだもんなあ。
織田の方も、六天魔軍の各将たちがこれまたさすがは織田の将帥という一騎当千ぶり。意外だったのが、織田家、けっこうみんな仲良さそうなんですよね。羽柴家がえらい面倒くさい立場になってて、歴史上の変遷過程もあるから、いささか難しい関係なのかと思ったら、これが部活仲間みたいな仲の良さ。武蔵の連中が幼なじみの仲の良さを発揮しているのと比べると、各国の中でも織田家ってもしかしたら一番ムサシとタイプ似ているのかもしれない。
しかし、よりにもよって柴田勝家が血塗れ修道士のティリー将軍を拝命しているのか。もうお市様と結構しているとはさらに意外。しかも、夫婦仲がガチでよさそうなのがさらに意外(笑
この世界では浅井長政はどうなってるんだろう。
しかし、織田の重臣はマジで格が違うんだよなあ。こんな連中とまともに張り合える武将なんて……そうだ、立花道雪がいたーーー!! おっさん、引退してたんじゃないのかよ!!(笑
やべえ、このおっさん、チートだ。いや、リアル史実でもチートなのが手に負えないんですけどね、このおっさん。
第二次木津川口海戦に、どこをどうやったら立花道雪が介入するような解釈の余地があるんだよ!?(笑
ここでの九鬼嘉隆が武辺なんですよね。水軍大将、かっけーー!! 鈴木孫一が織田陣営にいるというのが、何気にちょっと嬉しい。史実でもこの人は秀吉の傘下には入ってるんだけど、それ以降はあんま目立った働きしてないからなあ。ここでガリガリと活躍しまくってるのは、筋違いにしても妙に嬉しい。


ちなみに、今回一番笑ったシーンはここでした。

あさま:『解りました正純。ゲーリケさんは、――二つの球を合わせてチューチューして何度も引っ張って街中を大騒ぎにした人です』
副会長:『逮捕! 逮捕だろ普通その表現な行為したら!!』
○べ屋:『違うよ正純、ゲーリケさんは、そんないかがわしくないよ? 二つの球を合わせてチューチューして何度も引っ張って街中を大騒ぎにしただけだよ?』



おい、こいつら本気でどうにかしろ!(爆笑

1巻(上) 1巻(下) 2巻(下) 3巻(上)