あまんちゅ!(3) (ブレイドコミックス)

【あまんちゅ! 3】 天野こずえ ブレイドコミックス


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三巻の表紙はマト先生。もう自分の中ではこのシリーズのヒロインはマト先生なのである。なにしろ、29歳だもんな!!
29歳にして十代の少女のようなこの快活さ! この溌剌さ! どこか無邪気ですらある奔放さ。この本来なら青々しいとすら言える若々しさが、二十九歳というフィルターを通すと途端に色気になるんですよね。あ、この人こんなに少女みたいなのに、二十九歳なんだ、と。
これで本当に若々しいだけ、だったら意味ないんですよ。でも、マト先生には前述したピチピチした部分とはまた別に、しっかりと大人らしい落ち着いた物腰と、本当の若者、少年少女を引率するに足る年長者としての風格もある。彼女の立ち姿を見てご覧なさいな。あのくねっとした柔らかな腰のライン。もう色っぽいの何の。
もしかして、もう既婚者なのかな、とも疑ったのだけれど、どうやら独身で間違いないみたいである。知らなかったんだが、作者の別シリーズで同じ世界観で描かれたものらしいものがあり、そこに若かりし真斗先生、出てたご様子で。その時も、苗字が今と同じ火鳥である以上、今結婚していないのは間違いないかと。
出戻り! とか、でも子供はいます! だったら、さらに萌えるんだけどな!!
歳を食うと、二次元キャラの趣味も変わってくるんだなあ、うんうん(笑

さて、ダイビングの方は初心者のてこ、ついにプール実習をクリアして、オープンダイブ。つまり、初めて海に潜ることに。
そうかー、てこ泳げなかったんだ! これまでも微妙に水に対してビビッてるような姿勢はあったんだけれど、あれは元々の引っ込み思案な性格から来る、ダイビングという行為にまつわる様々なあれこれに対する初めて感からくるものだと思ってたんだが、そうかー、泳げなかったらダイビングについて何するにしても、そりゃ根っこの部分で恐れがこびりついてても仕方ないよなあ。
でも、ダイビングって本当の意味で泳げなくても、大丈夫なんだ。水に浸かれて、水に潜れて、水に浮けられれば、何とかOKなのね。確かに、普通に何も身に付けずに泳ぐのと、ウェットスーツに身を包み、フィンを足につけて、ボンベ背負って呼吸できる状態のダイビングとは、根底から違うシロモノだもんな、言われてみると。
それでも、泳げた方がいいのは間違いないんだろうけれど、てこは水を怖がっているわけではないようなので、装備をつけて水の中で自分の意思通りに動けるなら、なるほどこれはこれで十分なわけか。

そして、海へ!!

いやあ、こうして見ると、普通の海水浴って平面の二次元なのを思い知らされるって感じだ。横に縦が加わるだけで、海の広さへの感慨は途端に想像を絶するものへと変貌する。足下にとてつもない巨大な空間が奈落のように広がっているって、意識したら怖いもんね。てこがビビるのもよくわかる。海ってのは本質的に怖いもんだ。自分の孤独さを思い知らされるような気すらする。
だからこそ、原初の恐怖感を和ませるためにも、初めて潜る場所には人がいっぱいいる、自分はひとりじゃない、という雰囲気をこれでもか、これでもかとつぎ込んできたんだろうか。
ここで描かれる海の中のイメージは、無数の泡、泡、泡。下から浮き上がってくる白い泡の柱の大群。この泡の数だけ、海の下で人が待っているのだとぴかりは語る。
そして、海の底で上を見上げたてこが見た光景は、まばゆいばかりの蒼の世界と、白い泡の柱が並び立つ神秘的で、それでいて人の気配のする光景。

心が洗われるよう。綺麗だなあ……。

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