あるいは現在進行形の黒歴史 ―殺戮天使が俺の嫁?― (GA文庫)

【あるいは現在進行形の黒歴史  殺戮天使が俺の嫁?】 あわむら赤光/refeia GA文庫

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あははは、なんだこの妹、アホすぎる!
厨二病全開の脳内妄想ノートなんか、あっけらかんと見せに来るなよー。そういうの、見せられる方が困るんだから。んなもん見せられた上に嬉々と解説されても、いったいどうしろと。
お兄ちゃんも嫌がりうんざりしながらも、ちゃんと相手してやるあたり甘いよなあ。こんなベタベタしてくる鬱陶しい妹、突き放してナンボだろうに。
うん、でもうんざりしながらもついつい付き合ってあげちゃうのもわからなくもない。痛いしアホだし困ったちゃんだけど、アホの子ほどカワイイって言うもんなあ。さすがに、お兄ちゃんラブー!!と飛び掛ってくるのを張り倒してしまうように、この妹を異性として相手するのは辛いとか苦しいを通り越して「無理!」だけど、妹としては可愛がっちゃうのは理解できる。こんなに懐かれちゃあねえ、邪険には出来ないよ(苦笑
まあこの一家は家庭環境もけっこう特殊だ。厳格で権威的で圧倒的なお父さんもインパクト強いけど(この手のオヤジはなんだかんだと娘に甘いパターンが多いけど、この親父さんは息子だろうと娘だろうと鉄拳を振るうのに躊躇いがないかなり強烈なタイプ)、この一家の何が一番インパクト強いって、絶対お母さんだよ。駄目だ、この妹をしてこの母ありだ(笑
お父さん大好きすぎるだろう、お母さん。なまじ、親父さんがいかつくてごっつくて性格も堅物な分、親父さんのキャラクター無視してラブラブしまくるお母さんの空気読まないこと空気読まないこと。親父さんが困ってる困ってる、押されてる押されてる、押し倒されたーー!!(爆笑
この夫婦、絶対母親のほうが夜這いして寝とったな、うん。
この一方的に振り回されまくる構図って、ある意味こっちはこっちで濃厚にラブコメしてるよなあ。自分でもラブコメ大好き大好物と公言してはばからないし。人生をコメるな、おばさん。

ある意味、この一家のインパクトが強すぎて、妹の妄想ノートから誕生した、というか妹の妄想設定を利用してこの世界に受肉した黒歴史ヒロインズのインパクトが薄れてしまったんじゃないかという心配すらしてしまう。いや、こいつらはこいつらで相当個性的というか妄想的でこれ以上どうしろって言うんだ、というくらいのキャラクターなんですけどね。
この存在自体が痛い存在って、コミュニケーション大変だよなあ。もし、主人公サイドがお兄ちゃんだけだったら、あまりの痛々しさで逆に息苦しい話になってしまったかもしれない。それを、さらに痛い妹ちゃんが合いの手入れるみたいに引っ掻き回すので、お兄ちゃんが全般ツッコミ役にまわれたおかげで、軽快なテンポの掛け合いがトントン拍子に進むノリのよい、しかしバランスの取れた安定性の高いコメディとして、上手く成立している。このへん、作者の上手さが伺える。
幼馴染ストとしては、今回旅行に行ってたかして名前しか出てこなかった、お母さん曰く全然フラグの立たない、でも仲の良い幼馴染の存在が気になるところだが、当面はクーデレのマリス一本になるのかなあ。ロザリンドは妹レベルのアホの子なので、色々と「無理」だろう、これw