這いよれ!ニャル子さん 6 (GA文庫)

【這いよれ! ニャル子さん 6】 逢空万太/狐印 GA文庫

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 いくら言っても八坂家のリビングにゴロゴロ集まっては与太話を繰り広げるニャル子たち。業を煮やした真尋は「自分たちの部屋を造る話はどーなった!?」と、発破をかけた。

 ようやく重い腰を上げたニャル子らは、思い思いに部屋を作り上げたのだが――それは、色々な意味で真尋のSAN値を下げる部屋であった。

 そんな騒動もなんとか落ち着いた矢先、真尋はクー子の様子がおかしいことに気づいた。なんと惑星保護機構から調査官がクー子の仕事振りを確認しにやってくるからだというのだ。しかも、それはクー子の従姉妹で……。

 毎度毎度、宇宙規模でのしょうもなさに定評のある邪神達が繰り広げる混沌コメディー第6巻!


『サイクロンッ!!』
「ジョーカーーッ!」
って、それやりたかっただけだろう!!(爆笑

いくらこの作品において仮面ライダーネタが定番中の定番であるとはいえ、最初、ニャル子たちがトランプの大富豪をやりながら「ジョーカー! ジョーカー!」と連呼している時点で、まさかそっちにネタが飛ぶとはさらさら想像も出来なかったさっ。
ほんっっっとにしょうもないな!! と、普通のドタバタギャグ作品だと、こういうしょうもない一発ネタは当たり前のようにその場限りで使い捨てられるものなんだけれど、ニャル子さんの場合はどう考えても使い捨てと思われた一発ネタが、あとで重要な伏線になっていたり、起死回生に至るためのポイントになっていたりするので、読んでいて些かも油断できないのである、これが。
まあ、ネタが伏線として使われる伏線なんてのは、とてもじゃないが見抜けないので、いずれにせよ「なんでやねん!」と突っ込むしかないんですがね。真尋くんをはじめとした中の人達も、もうメタ的にどれが伏線として機能してもいいように、構えていらっしゃいますし。構えすぎてて、あっさり何事もなくスルーされてしまう展開もあるので、やはり侮れないのですがww

今回、一番驚いたネタはやっぱりあれですよ。
【戦略拠点32098 楽園】。
これ、それなりに古参のラノベ読みでないとわかんないですよww
これは、今は【円環少女】シリーズで有名な、長谷敏司さんのデビュー作。2001年に発刊だから、もう十年近く前になるんですよね。これは文句なしの傑作で、読んだ時は衝撃だったなあ。ちなみにスニーカー文庫ですぜ、おいw

と、相変わらずパロネタに突き進んでいますが、でもどちらかというと今回はそっちは普段に比べると大人しめだった気がする。それよりも、ストーリーと人間関係の再編に重きを置いていたのではないだろうか。
具体的に言うと、真尋くんのデレ期が、ダムが決壊したみたくえらい勢いで進行しつつあるのです!
ライトノベルの主人公でも有数の鉄壁ツンだったはずの真尋さん。最近、徐々に軟化しつつあったのは、彼自身も認めていたところでしたが、今回はほんとに軟化どころの話じゃなく、本当にデレてましたよ。これがデレ期というものかっ!!
そもそもの発端が、クー子の親戚のお姉さんが査察も兼ねて地球を訪れた際に、なんやかんやで真尋とクー子が婚約者の振りをするという展開になってしまったというところ。登場した当時は、ニャル子激ラブ一辺倒で、真尋には見向きもしないどころか恋敵として目の敵にしていたものですが、時代は変わるもので、相変わらずニャル子に性的倒錯&傾倒しまくりながらも、最近真尋に対しても野生動物が懐きだした、みたいな空気になっていて、変態道一直線で少々乙女成分に欠けているニャル子よりも、むしろ邪念がニャル子方向に限定されている分、真尋には可愛らしい女の子の顔を見せるクー子の方がヒロインとしての立場を高めていたのでした。
危うし、ニャル子さん!
自分でも、多少メインヒロイン陥落の危機は自覚していたらしく、これでは「ニャルなんとかさん」呼ばわりされてしまうーーっ、と某メインヒロイン(笑)をディスってやがりましたが(ぉ
と、ただでさえ「え?ヒロイン?」みたいな空気になっていた所に、振って湧いたようなクー子と真尋のラブラブイベントの到来。さらにクー子的にはニャル子が本命でありつつも、真尋の事も結構マジで好き、これはもうハーレムにすれば良くね? みたいなノリで、結構マジに真尋にイチャイチャする始末。真尋は真尋で、らしくもなくクー子にドギマギしているご様子。
ニャル子さん、SAN値下がりまくりである(爆笑
さすがのニャル子も、いつものようにふざけた態度を取る余裕もなく、ドロドロと滾らせるのは嫉妬の怨念。不思議なのが、そうやってマジに欝っていると、ニャル子さん本当に恋する乙女に見えてくるんですよね。いつも軽い調子でマヒロさんラブー、とやっているニャル子だけど、彼女の中ではあれで真尋に対する想いというのは真剣で本気でマジだったのだ、というのが今回の態度ではっきりと伝わってきたのは収穫だった。
特に、ついにストレスが限界突破して、真尋に対して自分のことどう思ってるんですかーーッ、とマジ泣きで問い詰めだした時のニャル子さんは、シリーズ始まって以来の乙女モードだったんじゃないでしょうか。
彼女がギャグやネタじゃなく普通にヒロインとして可愛い、と思う日が来るとは思わなかったww
でも、問い詰められ泣きつかれたときの真尋さんが、また優しいわカッコイイわで、参りましたよ、こっちが惚れるかと思ったわぃw

変態宇宙人たちとの奇妙な生活を楽しいと思うようになり、ニャル子たちとの関係が変わりつつあるのを自覚しだしている真尋さん。でも、その変化を戸惑いながらも好ましいものとして受け入れつつあるようで。それは良かったねえ、とにこやかに思いつつ、同時に早まってるねえ、などとほくそ笑み。なんやかんやと楽しさ面白さは高い位置で安定してますね。
アニメはフラッシュじゃなくて、ちゃんと30分番組でやって欲しかったですけど。いや、三分でも面白さは折り紙つきなのですが。来年、まともなアニメ化、あるのかなあ?

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