あるいは現在進行形の黒歴史3 −わだつみの海妃が俺の嫁?− (GA文庫)

【あるいは現在進行形の黒歴史 3.わだつみの海妃が俺の嫁?】 あわむら赤光/refeia GA文庫

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♪さあ 讃えなさい 跪きなさい〜
♪こんなカワイイ女王様に
♪仕えられるなんて〜 あんたたち
♪生まれてきて ラッキーよ〜
「うおおおおー! キキたぁーん!」
「よ・う・ぢぉ! よ・う・ぢぉ!」

 学校の講堂に響き渡る裸マントの幼女の澄んだ歌声。そしてそれに呼応するかのように、彼女を称える生徒達の声がこだまする。
 な、なんだ、この異様な空間は?
「我らのアイドル、キキたんだー!」
 戸惑う英二をよそに楓子がきらきらした瞳で壇上の幼女を追っている。ぐあああ、またこいつのせいかー!
 血を吸った者を絶対服従させる力を持つリトル・ヴァンパイアのキキ。いったい彼女の目的とは!?
こ、これはアカンわーーーっ! アイシャさんが嫁として完璧すぎる! ぶっちゃけ、妹・マリス・ロザリンはもはや賑やかしのレベル。太刀打ち出来るとか出来ないとか以前の話。ロザリンドが意外と常識人、などと言っていた前巻が懐かしくなってくる。天使としてはまったくの役立たずだったアイシャですけど、逆に言うとそれだけまともで良識的な人だったんですよね。本当に普通の穏やかな大人の女性だったと。家事も万能で気遣い上手。頑固者でわりと意固地なところもある英二に対して、柔らかく包むようにそっと後ろから支えるような姉さん女房な姿勢は一昔前の良き夫婦のようで、ぶっちゃけ同居三人娘のような戯けた輩では割り込む隙間もないという、完璧な旦那様と若奥様空間が形成されてしまっている始末。
仮にも俺の嫁が云々、という話である以上、もはやここでゲーム終了でしょう。アイシャ以上に嫁なキャラなんて居ねえよ!!
他に挽回の余地があるとしたら、あまりにも英二とアイシャの雰囲気がしっくり行きすぎてしまっているせいで、好いた惚れたに胸をときめかせる段階をどこか通りすぎてしまっている感じなんですよね。まだ高校生の若造がそこまで安定した空気に馴染んじゃうというのもおかしな話だし、恋愛感情に揺さぶられる余地は幾らでもあるわけです。そもそも、英二とアイシャは今のところ馴染んでしまっているというだけで、そこまで深い仲まで進んでませんしね。アイシャさんは、今回の一件で本気で腰を入れる気になったようですけど。とは言え、バカ三人組の妹、マリス、ロザリンドでは話にならんよなあ。バカだし。バカしかやんないし。マジメに一人の人間として、女性として英二と向き合っているアイシャとでは立ち位置から違うんだし。ロザリンドも、一度は素の顔で英二に触れたんだから、そのまま行けばよかったのに。設定の鎧に隠れてたらアイシャに本当に追い抜かされるぞ。
まあ、この三巻に至っても本命は幼なじみの理子で良さそうですけどね。英二の信頼度に依存度がやっぱりこの子だけ桁違いだ。
と、アイシャ無双に目が行って、肝心の新登場組は目立ってたのか目立ってないのか。吸血鬼キキの抱えている闇のカギについては、今回優子母さんが概ねとっかかりを引っ張り出してくれたので、おそらくキキの当番回になるだろう次回で一気にやってくれるだろう。
しかし、男脱がして女だけ下着を残すとは、中途半端だなっ!! なんでイカツい熊みたいなおやじの全裸マントなんか見なきゃいけないんだよっ!! 親父さん、もうその格好だけで今回株価大暴落ですよ。厳格だけどまともな人だと思ってたのに。いや、洗脳されたんだから仕方ないんだけど、それでも脱いじゃだめだよw
小娘共はいいから、優子母さんの裸マントが観たかった、と思う自分はわりと通だと自負したいw ちなみに幼女には関心無いなッ。

あわむら赤光作品感想