ファンダ・メンダ・マウス2 (このライトノベルがすごい!文庫) (このライトノベルがすごい!文庫)

【ファンダ・メンダ・マウス 2.トラディショナルガール・トラディショナルナイト】 大間九郎/ヤスダスズヒト このライトノベルがすごい!文庫

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10キロのヘロインと少女を巡って、マウスが駆ける!!

「お前はおれが守る。ずーっと守ってやる」
――イカれた奴らの純粋な愛の物語――


一見、落ち着きを取り戻したマウスの日常だったが、今度は美月にトラブル発生!父・豊島郁夫の死体と10キロのヘロインを押しつけられた美月。自らの命の対価としてヘロイン売買に巻き込まれていく。欲望渦巻く横浜ダークサイドは弾丸乱れ飛ぶ超危険地帯に。命を危険にさらしながら事態の終結を急ぐマウスだが、その背景にはマウスの第三婦人キンバの意外な思惑が……。第1回『このラノ大賞』栗山千明賞・待望の第2弾です。
あれ? 今回意外に読みやすかった。相変わらず冒頭から意味不明なマウスの脳内麻薬の羅列に眩暈を起こしてしまうのだが、このシリーズって兎に角冒頭20ページくらいは毎度こんな風なのか? さすがに勘弁して欲しい。まあマウスのどうでもいい戯れ言に関しては、ラストで満やディディが本題まで録音をすっ飛ばしたみたいに、話半分聞く耳半分くらいで真面目に読み込まずに読み流せば、あまり気にならなくなってくるので、これは慣れなんだろうなあ。主人公の独白を読み流せ、とはヒドイ話な気もするけど、いちいちマジメに付き合う話しじゃないだろう、これらは。だから、マウスについては本当にどうでもいい戯れ言をどれだけ適当に流しながら、イイこと言ってる所を逃さないか、というスキルが要求されるのか、これ。そんなの要求しないでおくれよ。まあ八割どうでもいいこといってるので、大事なシーンさえ把握してりゃあ見逃さないか。
なんで今回わりと読み易かったと感じたのかわかったぞ。マウスの一人称が一巻の時よりもだいぶ分量として減ったからだな、多分。今回の話の主役の一人である美月さんなんぞ、数少ない論理的に思考してくれるキャラがそれなりの量のシーンを掌握してくれてたからだな、うん。
まあ、主役が誰という点を度外視しても、今回は話自体が二転三転するにも関わらず分かりやすかった。黒幕の動機が非常に感情的で、しかし計画はしこたま論理的で目的が明快だった、というのもあるんだろうが、前回なんて相当意味不明のまま最初から最後まで突き抜けていたのに比べると、見違えるほど小説として成り立っていたと言っていい。分かりやすかった云々で論じられる時点でちょっと前提がおかしい気もするが、気にすると負けな気分にさせられる点で相当なタマであると思えばいいのだろう。
ただ、下手くそなのとは違うよなあ。読みにくいことと下手である事は全く別の話。無茶苦茶な文章で、自由にも程があるが、こうした作風なのだと受け止めれば、この作品が一本の物語として何だかんだと綺麗に整っている事は理解できる。加えて、不思議な牽引力があるのは悔しいが認めざるをえない。結局、読み始めたら一度も止まらずに一気に最後まで読んじゃったわけだし。読んでる間、あこれ面白いな、と思っちゃったし。思っちゃったんだよなあ。私、こういうのもっと好きじゃないと思ってたはずなんだけど(苦笑
まあなんにせよ、一巻よりもこの二巻の方が、話としては好きですわ。読み終えたあとの読後感もすっきりして心地良かったですし。一巻は、なんかすごかったけど釈然としないものが残ってた事を思うと、ちゃんと理解の範疇にある終わり方でしたし。
とりあえず、美月さん頑張れ、ちょー頑張れ。第一第二は正直ありえないほどダメですから。ステフと協力して超頑張れw

1巻感想