101番目の百物語3 (MF文庫J)

【101番目の百物語 3】 サイトウケンジ/涼香 MF文庫J

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一文字疾風、通称モンジは、ある日突然『百物語の主人公』になってしまった、ちょっと普通じゃない高校生。都市伝説『ベッドの下の怪人』の噂に怯える詩穂先輩の姿を見て、モンジは、「じゃあここは俺が先輩の家に泊まりますよ、なんちゃって!」「ほんと!? モンジくん一緒に寝てくれるの!?」――そんなわけで、一之江や鳴央・音央の姉妹といった美少女たちとともに、一人暮らしの先輩の家でのパジャマパーティーに招かれることになったモンジ。さらに、新たな『主人公』の存在も明らかになり……? サイトウケンジ×涼香が贈るノンストップ学園アクションラブコメ第三弾!
あの容姿や出会ったシチュエーションを想像するだけでもゾッとしない「ターボばばあ」ですらも「ロリ」を付与して「ターボロリババア」にするだけで萌えキャラか。天才だな!! あるいは「ベッドの下の怪人」も、ちゃんとロア化してたら、寝ているベッドの下に女の子が! という、どんな忍者キャラだっ、というようなシロモノになっていたのかもしれないと考えるとウキウキしてきますね。なにそっこうでヤッちゃってるんだよ、モンジくん!
まあ、いつも背後にいるメリーさんと違って、戦闘にはあまり役に立ちそうもありませんけど。でも、メリーさんのあの能力も、普通に考えたらあんなに戦闘に有効に使えるとは思わないだけに、ベッドの下も生まれてさえいれば面白い事になっていたのかもしれないなあ。

という訳で、順調なのか何なのか、神隠しとチェンジリングの妖精という大物二人を仲間にしたモンジくん、その後もロアをサクサクっと倒していくものの、此処に来て同じ「主人公」と相対する事になったか。物語を集めるにしても、このまま都市伝説ヒロインを仲間に加えて、ハーレムを拡大していくというのも現実的でないのでどうするのかと思ったら、他の主人公を倒すことでその主人公の物語ごと収奪出来る、というシステムになってるのか。こうなると、ラスボス級都市伝説を四人も抱えているモンジくんは、対主人公戦でも結構優位に立てるわけですね。重ね重ね最初に一之江を攻略できた事は大きかったんだなあ。
しかし、相手が同じ主人公となると、具体的にバトルに対して寄与できないモンジくんと、パートナーの都市伝説と協力して挑んでくる敵主人公とではどうしても差が出てくるわけである。どれほど一之江たちが強力であろうと彼女らはあくまでモンジくんの物語。自分の物語たちと一緒に戦う主人公と、ただ見ているだけの主人公とでは、やはり主人公として負けてしまうのも道理と言えよう。一之江は嫌だったみたいだけれど、いずれモンジくんが主人公のロアとして覚醒しなきゃいけないことは逃れられない道だったんだろうな。
ただ、一之江がモンジくんが人間を辞めることについて露骨に嫌がる素振りを見せたり、バトルでもいつになくモンジくんと息を合わせてのコンビネーションが多かったり、と今回は一之江成分が普段にも況して濃かったので満足満足。いつもそっけない彼女の、優しかったり心配してくれてたり、という距離感の近さを感じさせてくれるエピソードも多かったですし。
でも、今回よりヒロインっぷりを見せつけてくれたのは、むしろ病欠のキリカさんだったりするんですがね。なにあの可愛い生物。電話越しにイチャイチャしっぱなしだったじゃないか。いつものように本気なのか冗談なのかわからない色仕掛けだかエロエロトークでモンジくんと盛り上がりながら、ふとした瞬間モンジくんの一言に素になって照れ照れになってしまうとか、最強ですがな。今回は、前の事件のダメージの蓄積故に、前線に出ること無く家のベッドから助言してくれるのがメインだったのですが、この人の存在感はその場に居なくてもおっきいのだなあ。

何やら気の合いそうなライバルキャラも登場して、モンジくんが恥ずかしい格好にノリノリで変身してバトッた挙句に意気投合(?)してしまったのも束の間、ラストで思わぬ事態に。うわぁ、そっちはもうしばらくすれ違いを続けるのかと思ったら、速攻でカチ合わせるのかっ!
何かある意味メインヒロインの座も簒奪に来たって勢いだぞ、これ。何やらモンジくん大ピンチというよりも、一之江瑞江やキリカたちがピンチといった風情に思えるぞ。モンジくん的には勝っても負けてもウハウハなように見えるのは果たして気のせいだろうか、この野郎w

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