あるいは現在進行形の黒歴史4 −リトル・ヴァンパイア☆が俺の嫁?− (GA文庫)

【あるいは現在進行形の黒歴史 4.リトル・ヴァンパイア☆が俺の嫁?】 あわむら赤光/refeia(GA文庫)

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 世界に奇祭は数あれど、その中でもひときわ異彩を放つのが深幸町が誇る「裸マント祭り」である! 「裸」に「マント」とくれば、「祭り」でしょう! 祭らざるを得ないでしょう! WASHOY!
 ……いや、その理屈はおかしい。

「グヘヘグヘグヘ見えてまうでー。ペロンと剥いてまうでー」
 頭を抱える英二をよそに、裸マントの幼女たちに欲情しまくる楓子。
 まあ、こいつはいつものことなのでほおっておくとして、いま問題なのはキキだ。夜な夜な吉岡家を抜け出して不審な行動をとる彼女の行方を追い、今日も英二たちは裸マントの群れの中を東西奔走しているのだ!

 YESロリータ! NOタッチ!
史上稀にみる頭の悪い話だ……。脳みそに何か湧いてしまったのか、あわむら先生。前回でも相当にアレな話だったのに、今回はさらに輪をかけて「アレ」な話になってしまってるじゃないか。というか、前回はキキの洗脳の結果ああいう大騒ぎになっていたのだけれど、今回は何なの? 前にも増して狂乱状態、街全体がおかしくなって「ようじょようじょ」と喚くヘンタイが夜を跋扈し、普通の町の人達が裸マントでうろつくという発狂したお祭り状態にも関わらず、結局実は魔法の影響でした♪ などというネタ明かしもないままそのへん流されてしまったのだが、もしかしてみんな本気で素だったのか!? 正気のまま頭おかしくなってたのか!? そもそも頭おかしかったのか!? もしかしてこの世界の人類は楓子みたいなのが多数派なのか!?
というか、酔っ払って書いたんじゃないだろうな、これ。素面で書けるレヴェルじゃないぞ。ふと我に返って冷静になって振り返ってしまうと死にたくなるような話だぞ。

とまあ、あまりの狂態に腰砕けになりながら、何やらキキにも悲しい過去があったのね、というらへんのお話もふにゃふにゃとふやけた心地で生暖かく見守りながら、個人的に裸マントはある程度成熟した女性にこそ似合うファッションであるという見解を新たにしつつ、あー今回も酷い話wだったなあ、という気分で終わりかけたら……ラストでとんでもない事に!!
ラストでどエライとんでもないことにーーーっ!?

うわっ、うわっ、わーーーー。マジかよっ!! ちょっ、なにそれどういう事なの!? え? もしかして最初からそうだったのか!?
ロザリんたちアンジェのシステムが、まさかこういう形で衝撃を与えてくるとは想像してなかっただけに完全に死角を突かれた。単純にこれまでは、不遇の死を迎えてしまった中でこんな形でとは言え甦れて、楽しそうだし、まあよかったじゃない。そんなふうに軽く捉えてたんですよね。でも、所詮はそれって他人ごとだったからだったのか。結局、英二たちにとってロザリんたちの生前は全然知らない関わりのない人でしかなく、今のアンジェとして蘇った彼女たちしか知らないわけだから、彼女たちが一度死んでしまっている、という事実は実感を伴わない情報に過ぎなかったんですよね。聞いた話から共感はすることはできても、その人が死んだという喪失感や悲しみを共有できるわけじゃない。
でも、それが知ってる人だったら!??

この展開はショックだわー。となると、メープルの正体もいささか勘ぐらないといけないのかもしれない。今回その本性が僅かなりとも垣間見えた上に、あの展開ですもん。妙だと言われれば変に思えてくるあの家の事、名前だけで一向に登場する様子を見せないかの人物を考えると、想像の余地はある。
しかし、まさかそういうカラクリになっていたとは。なんども繰り返しになるが……驚いた。こりゃ、今回はっちゃけた分、次回は相当にシリアスで深刻な話になる可能性もあるぞ。

あわむら赤光作品感想