僕と彼女のゲーム戦争 (電撃文庫)

【僕と彼女のゲーム戦争】 師走トオル/八宝備仁 電撃文庫

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平凡な日々が一転、刺激的なゲーム人生に!
人気ゲームが体感できる熱い青春ストーリー

 数年前まで女子校だった高校に転入した少年、岸嶺健吾。周囲が女子ばかりというハーレム環境にもかかわらず、人づきあいの苦手な彼は、静かに暮らしていた。しかし、強引に現代遊戯部に参加させられたことで、彼の高校生活は波乱万丈なものへと変わっていく……。
 岸嶺が入部した現代遊戯部は、ひらたく言えば、ゲーム部。美人生徒会長や変態教師という心強い仲間に支えられ、彼は思わぬ才能を発揮し、刺激的なゲーマー人生を体験することになる!
 人気ゲームが実名で登場。その躍動感あふれるリアルなプレイシーンは必見!!
書を捨てよ町へ出よう、ならぬ書を捨てゲームをしよう、というお話。家庭用ゲーム機履歴がPS2で止まっている私にとっては、ギアーズ・オブ・ウォーとかX箱360やPS3のゲームについては主人公と同じくらい未知の領域なだけに、彼のゲームについての新鮮な驚きと快感についついシンクロしてしまった。この歳になってめっきりゲームをする機会が減ってしまったけれど、決してゲームを嫌いになったわけじゃないんですよね。単純に限りある時間に費やすリソースの優先順位の問題であって、一日が48時間くらいあったら私だってゲームに没頭できるのに。あー、この主人公がゲームにハマっていく感覚に共感を覚えるとともに、羨ましくて仕方ない。読んでて素直に、ああっ、このゲームやってみたいな、と思わされるあたり見事に作者の思惑通りに釣られている気がする。
ちなみに、私はバリバリのスペランカー世代である。リアルタイム・ファミコン世代だぜ?
「ただの新入生に興味はない。この中にファミコン版スペランカーをクリアできる人がいたら、放課後視聴覚準備室まで来るがいい。以上だ」
はい!!
さすがに二週目とかまでクリアする根気はなかったが、現役ファミコン世代にとってはスペランカークリア程度は嗜みなのですよ♪ 魔界村はどうしても無理だったがw
今考えると小中学生の頃のゲームに対する情熱、集中力は常軌を逸していたよなあ。よくまああれだけアホみたいに繊細なボタン制御を長時間にわたって維持できていたものである。しかも、ファミコンの頃のソフトってゲームオーバーになったら一面から、というのがザラでしたし。普通は嫌になる、それを何度も何度も繰り返してクリアしていくのだから大したものである。あの頃の情熱と集中力が大人になった今もあったら、それこそ何でもできそうな気がするよ。

然して、この主人公はゲーマーとして最大の資質とも言える集中力、という得難いものを持ち合わせている。それは本読みの没頭から生まれた特質なのだけれど、その集中力を武器たらしめているのは、彼のゲームというコンテンツへの好奇心なのだろう。初心者ゆえにこそ、新鮮にゲームがもたらしてくれる刺激を十全に受け取り、その面白さを純粋に受け止める。ゲームにすべてを捧げたゲーム廃人とはまた別の意味で、今の彼はまっさらであるがゆえにゲームという娯楽の楽しさを最大限味わっている最中なのだ。まったく、羨ましい話である。
今のところ、まだ物語は彼がゲームという運命と出会った発端部分であり、彼とゲームを結びつけてくれた生徒会長の天童しのぶとの交流もまだはじまったばかりですし、同じ部員となるはずの少女とは顔合わせすら出来ていない。どころか、幼少時に彼が本を通じて仲良くなった幼馴染など、まだ登場すらしていない。まだまだ話ははじまったばかりで、幾つもの伏線が仕込まれている状態。これって結構長丁場の話になりそうな感じだなあ。
てっきり、登場ヒロインの誰かが件の幼馴染なのかと伺っていたのだが、明らかに名前が違うのを見るとやはりまだ登場していない、と見るべきなのかなあ。まだ名前の出ていないモブキャラで怪しい子は居たが。
あと、ドリキャスとサターンをディスるんじゃありませんっ。セガっこがキレるぞw

しかし、少しだけ気になったのは主人公の本好き度だなあ。読書好きではあるんだろうけど、読書狂(ビブリオマニア)からは程遠いよね。もし本当に本に狂ってるなら、置き場所があろうとなかろうと本は買います。最悪、寝れるだけのスペースさえあれば良、という心構えで、という程度ならまだ甘いくらいかもしれない。部屋が本で埋め尽くされたくらいで本を買うのをガマンできる、なんてあり得ないよ、うん。
それで我慢出来るのなら、私の部屋はこんな有様になってませんよ、うん。