涼宮ハルヒの消失

【涼宮ハルヒの消失】  谷川流/いとうのいぢ スニーカー文庫

 ハルヒシリーズ、もう完全に惰性のままダラダラ行くのかと思ってたら、きた、きたですよ、きたきたきた!!!
 殆ど期待していなかったので、すさまじくカウンターを喰らってしまいました。ガツン、てきた。ガツン、て。
『学校を出よう』の方で見せていた谷川流の実力を、ついにこっちでも見せてくれましたよ。
 何度も言っていますが、谷川流の真骨頂はSFを骨組みにした仕掛け・ギミック。ハルヒの方では二巻以降、どうしてもジャラクターのおかしな行動を楽しむだけの話になっていました。正直、ハルヒのドぎつい行動などを始め、そこらへん空回りしてる感がありました。はっきり言って谷川氏のキャラクター造形は良くあるパターン的なものから(意図的に?)逸脱しようとしていません。これでは、キャラの魅力だけで引っ張るタイプの作品は詰まらなくなるだけです。
 対して『学校を出よう』の方はストーリーの根幹にSF的ギミックを仕込む事で読者に飽きさせず物語を奔走させながら、その仕掛けに翻弄させる事でキャラクターにも魅力を引き出す事に成功していました。多分、今回のハルヒの消失にはこの『学校を出よう』式の物語構築法を持ってきたと見ました。そんで、大成功を収めてると思います。
 ぶっちゃけ、今回のような使い方をされたらば、長門に転ぶ人続出するんではないでしょうか。今回はまさに凶器に等しいです。朝比奈さんをすら押し退ける勢いではないでしょうか。口絵のあれはまさに凶刃。
 何気に今回、挿絵の方にあの鶴屋さんや妹が盛り込まれてるのはポイントかも。表紙の女性は想像通りの人物でしたが、表紙に持ってくるような役柄でしたかね(苦笑) いや、今回の仕掛けを考えると、無難な線かもしれませんが。ちなみに私にとっては眉毛の太いというのはそれだけで転びかねない大変なアピールポイントです。眉毛眉毛。

 露出が少なかった所為か、私的にはハルヒが異様に可愛い側面を見せまくってたと思います。今回はあの傍若無人な面見せるだけの出番なかったためでしょうか(w
 いやいやいや、なんにしろ、ここにきてハルヒを持ち直してくれるとは思いませんでした。