ダンタリアンの書架8 (角川スニーカー文庫)

【ダンタリアンの書架 8】 三雲岳斗/Gユウスケ 角川スニーカー文庫

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ある日、ダリアンとヒューイのもとを訪れたカミラ。持参したのは、クリームをたっぷり挟み込んで人気の、缶入りクッキー“ロゼッティ”。中にはカエルが主人公の小さな絵本が入っていた。その表紙の隅には「7」と数字が……クッキーのおまけ絵本は全部で8種類、開けてみないと何が出るかわからない。そしてダリアンとヒューイは“ロゼッティ”を求めて町を出た!  黒の読姫とその唯一人の鍵守の、幻書をめぐる冒険、第8弾!!
今回なんか読んでて違和感あるなあと思ったら、断章がないんだよなあ。あれがあるとないとでは結構読んだ感触が違ってくるんですねえ。何気にあの掌編、毎回面白いし。


第一話「王の幻書」
アフリカの奥地への探検行というと第一次世界大戦前後が一番時代背景的に映えるんだよなあ。
しかし、こうしてハルとヒューイが同時に出演するとハルが頭悪い分、ヒューイのクレバーさが目立つ。本来なら焚書官であるハルの方がダークヒーローのはずなんだけど、ヒューイに良いように利用されるんだよなあ、こいつ。まあ本を焼くような輩じゃ何されても仕方ないか。阿呆だし。傍目には振り回しているように見えるフランですが、あれでこの頑固なバカの扱いに苦労してるんですねえ。


第二話「最後の書」
冒頭の、何かに執着しまくった女の子の登場からまた人間の業の醜さを描いた怖い話になるのかと思ったら、まあ実際人間の業の醜さを描いた怖い話になったんだけど、思ってたのと全然方向性が違ったよ。怖いっちゃ怖いけど全然怖くないよ! というか、幻書じゃなかったよ!!
ダリアンは現代に来ちゃだめだよね、この子。今の時代だと容易にハマってしまうものが多すぎる。カミラもまた余計な物持ってきて。しかし、この絵本も書架に入れるんだろうかw


第三話「永き黄昏のヴィネット」
と、何だかんだと間抜けな話が二つ続いたところで、最後はやっぱりきっちりとダークで悲哀たっぷりな話に。
此処に来て、以前に登場したキャラクターが話をまたいで収斂しはじめましたね。あの女性記者はわりと不幸キャラな立ち位置なんだろうか。オチも彼女だけえらい目合ってたし。登場したどちらの話でも異空間に閉じ込められるというかなりオオゴトに巻き込まれてますしね。
ただ、ここで彼女にもダリアンの正体がバレるとは思わなかった。仮にもマスコミの人間だし、さすがにダリアンの情報をネタにすることはないだろうけど、幻書の情報を持ってくる役として今後も度々登場しそうだな。まさかの幻書泥棒のあの人も登場しましたし、そのうちオールスターキャストの話もあるんじゃないかと期待しちゃいそうだ。


いつもは4話構成のところが3話でちと薄い。やはりアニメ化にあわせて急いで出したんだろうなあ。

三雲岳斗作品感想