鳥籠の王女と教育係 〈国守り〉の娘 (鳥籠の王女と教育係シリーズ) (コバルト文庫)

【鳥籠の王女と教育係 〈国守り〉の娘】 響野夏菜/カスカベアキラ コバルト文庫

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それぞれの恋が交錯する――!! エルレインと同じ時を生きるため、ゼルイークが魔法使いをやめると言い出した! そんな中、エルレインの亡き母で元<国守り>のレリが生きているという情報が…!?
アレクセルがオルフェリアに対していまいち反応が鈍かったのはちゃんと相応の考えがあったからなのか。性格イケメンのアレクセルからして、オルフェリアへの曖昧ではっきりしない態度は妙だな、とは思っていたんだが、確かにオルフェリアの真っ直ぐな性格では宮廷内のドロドロの権謀術数の渦中に置かれると精神的に疲弊しそうだ。好きというだけじゃあなかなか乗りこなせない。その点、エルレインは性格悪いし、清濁併せ呑むのも難しくはなさそうだし、次期王妃としてもピッタリだったわけか。でも、アレクセル、一目惚れして嫁に貰いに来たくせに、もしエルレインの性格が大国の宮廷向きじゃなかったらどうするつもりだったんだろう。あっさり諦めたんだろうか。……意外と未練がましく悩んだのかもしれないな。だって、オルフェリアへの態度からしてそんなところある感じだし。あれだけ好き好き光線出されておきながら、突き放すこともなく微妙な距離でマゴマゴしていたのをみてしまうとねえ……結構女の子にはいい顔しておきたいタイプなのかしら。
ともあれ、オルフェリアだって小国とはいえ市井の娘ではなく、それなりの貴族の娘なんだから大なり小なり宮廷内の駆け引きには関わらなきゃいけない立場。なら、清水の舞台から飛び降りるのも一つの手ですよ。アレクセルに対して、あんなコトまで言っちゃったんだから、そこんところ覚悟はしているはず。あとは、アレクセルの甲斐性ですよ。そして甲斐性なら、王子はゼルイークなんぞよりよっぽど持ち合わせているはずなんだから、大丈夫大丈夫。
さて、肝心のゼルイークとエルレインのカップルの方は、なんだか消化試合に入ってきたというか、そろそろ各障害も結婚までの身辺整理とか通過儀礼の様相を呈してきた気がする。何をするにしても、着々と二人が添い遂げるまでへのステップになっているというか。そう思うのも、ついにゼルイークが最後に発したセリフのせいか。
いい加減、クライマックス来たなあ。
レリの件についてはエルレインたちの悩みこそ深かったものの、どうもこの一件自体とってつけたような話で、蛇足っぽかったなあ。