俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる3 小冊子付き限定版 (GA文庫)

【俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 3 小冊子付き限定版】 裕時悠示/るろお GA文庫

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「あなたたち、廃部決定!」
 突如現れた風紀委員・冬海愛衣は俺たち「自演乙」の廃部を宣言する。

「何がモテまくりよ、ばっかじゃないの!? この自演集団!」
「ふーんだ。自分に彼氏がいないからって、ひがんでるんしょ?」
 自分のことは棚に上げた千和の挑発に、愛衣は吠える。
「か、彼氏くらい、いるわよっ!」

 恋愛マスターを自称する愛衣の弱点を探るため、俺は彼女とデートさせられることに!?
「本気になったら許さないから♪」
 真涼、千和、ヒメが怖い笑顔で見つめる修羅場なデートの行方は!?
 裕時悠示×るろおが贈る、甘修羅らぶ×らぶコメディ第3弾!
す、すげえ。千和が可愛く見えるくらいの凄まじい自爆系ヒロイン来た。千和が簡単というのもおこがましいくらいに易々と誘導され(主に真涼に)地雷原にスキップして突入していくタイプなら、愛衣は自分で地雷を設置してそれを片っ端から自分で勝手に踏みぬいていくタイプ。周りが何もしなくても自ら爆弾を用意して勝手にテンパった挙句に勝手に自爆ボタンを押すタイプ。どうしようもない娘だ、この娘。
幼馴染という縁から、愛衣の鋭太へのアプローチを支援する事になったカケルが、そんなキャラじゃなかったのに吉本新喜劇並のズッコケを連発していささかキャラ崩壊を招き寄せられたほどのスットコドッコイ。うん、スットコドッコイだな、この娘は。ダメはダメでもすっとこどっこいダメ娘。
ただこの子の良いところは、ツンデレゆえの素直になれなさを照れ隠しの攻撃性に転化して、主人公を理不尽な目に合わせるような方向性には発揮せず、とことん自分を追い詰める方向に転がしてしまうところなのである。いや、それを良いところという長所にあげるのはどうかと思うけれど、少なくとも自分の失態で他人も巻き添えにするような真似をしないというのはなかなか褒められたところだと思う。お陰で、彼女の空回りする一生懸命さや健気さに不純なものが混じらず、素直に彼女の挽回を願えてしまう。愛衣ががんばった分だけ報われて欲しいと思う事ができる。自業自得は自業自得なんだけれど、だからと言って突き放せない妙な愛おしさを催してしまうところが冬海愛衣には備わっていると言っていい。ぶっちゃけ、元カノよりはよっぽど強力なサードヒロインですよ。
ただ、彼女、幼馴染、元カノ(未だにこれは認め難い)と来て、愛衣はいったいどういう肩書きなんだろうと首をかしげていたのだが、なんとそう来たか!! どうして愛衣が現カノジョである真涼よりもむしろ幼馴染の千和を目の敵にしていたのか、千和にどうしてあの悲痛な叫びをぶつけたのか。そういう関係だったのなら、自分のポディションだったかもしれないところに別の娘が滑りこんでイチャイチャしてるのを見ていたら、そりゃあ胸を掻き毟られるような思いに駆られてしまうのも理解できる。悔しかったんだろうなあ。
でもまあそれでも、未だにずっとあんな昔のことを引きずったままここまで来た、というのは愛衣は愛衣である意味ヒメよりも相当に重い女だぞw

と、今回は殆ど愛衣の独壇場だったのですが、さすがは真涼さまというべきか。ポイントポイントでカノジョという立場の面目躍如を逃さない。周りでどれだけ小娘どもがキャンキャンと騒ごうが、事実として現在進行形で付き合っているのは自分であるという貫禄を見せつけてくれる。これ、真涼が一番自分たちの関係がフェイクだと忘れてるんじゃないか? 鋭太からキスさせてフニャフニャに蕩けてるようじゃあねえ(苦笑
ただ、いい加減二人共自分が恋愛アンチであるという自覚を取り戻してもらわないと、最近両方共忘れてるっぽいからなあ。恋愛に対する生理的な嫌悪感を乗り越えてしまうほどに求め合う関係にいつの間にかなってしまっていた、というのが一番の見せ場のはずなのですから。

さて、この調子でヒロインが増えて行ってしまうとどうしても肝心の修羅場も迫力がブレて薄れてしまうのでそろそろ集約してほしいところなのですが、多分あと一人は増えるんだろうなあ。愛衣の発言からして、どうやら兼ねてからの疑惑が的を射ていた確信を得ましたし。彼女、幼馴染、元カノに今回のアレと来て、もう一つ増えるなら……多分◯◯ですもんねえ。


小冊子の方はるろおさんによる鋭太とヒロインたちの設定図に、掌編が一つ。掌編はもうこれ、いろんな修羅場系のヤンデレさんが登場するアニメなどからネタを掻き集めてきたような阿鼻叫喚w
空鍋はまだともかく、スクイズネタはまずいからまずいからw

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