紅 kure-nai 8 (ジャンプコミックス)

【紅 kure-nai 8】 漫画:山本ヤマト/脚本:子安秀明 ジャンプコミックス

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銀子の祖父・銀次を捜すべく、銀子と共に、京都へと向かった真九郎。しかしなぜか紫達も付いて来てしまい…。観光気分を楽しんでいた一行だが、驚愕の事件が彼らを待ち受けていた…! 波乱の京都編、開幕…!!


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リンさん生きてたーー! 原作の小説版は長らく新刊も出ず停止したままなのですが、この度漫画版が原作から完全に外れてオリジナルルートに突入したという話を聞き及び、意を決して新規購入を開始した次第。元々ポツポツとは読んでいたんですけどね。漫画版では、リンさんが実に素晴らしいキャラになっており、真九郎たちとの距離感も原作とは違いかなり近しいものになっていた上、斬島切彦との仲もかなり違ってきていたため、果たしてリンさんがどうなってしまうのか、ハラハラしながら見守っていました。何しろ、原作ではリンさん、切彦ちゃんに凄まじい殺され方されましたからね。両腕切り落とされた上で、マミられたんですよ? そこまで密接に仲良くなっていなかった原作ですらも相当ヘコんだだけに、この漫画版でも同じ展開になったら正直トラウマものでした。まあ、あの切彦のメンタル面の揺らぎや、紫との仲を考えれば致命的な事にはならないと信じていましたけれど。

紫と「友達」になりながら、斬島として生きようとして失敗し、心身に大きな傷を負って姿を消した切彦。漫画版の切彦は言ってしまえばとても「弱い」のですが、だからこそ魅力的だ。何物にも心惹かれず、孤高にて邁進する事を強さというのなら、切彦のように紫や真九郎たち出会った人々に心惹かれ、感情を揺さぶられ、これまで生きてきた道を踏み外し、迷子の子供のように泣きじゃくりながら当て所なく彷徨う事は「弱さ」の極地なのでしょう。だが、その弱さは裏十三家の「斬島」としては切彦をダメにしてしまったかもしれないが、彼女を単なる「凶刃」ではなく「人間」として見たのなら、弱さは強さとなり得るはず。
この漫画版は、どうやら切彦ちゃんがそんな弱い強さを手に入れる過程を、紫との友情によって築き上げられる一部始終を描いてくれるみたいで、嬉しくって仕方がない。この切彦ちゃんなら、あの【電波的な彼女】の斬島雪姫に繋がっても納得できますしね。

一方で、今回から始まった京都編は、銀子メイン回でもあるようで、それでいて紫と瓜二つの少年まで登場して、紫メイン回でもあるんだよなあ。切彦も絡んでいるし。銀子単独イベントはまだまだ難しいのか。
この京都編では、銀子の描き方が結構印象的だったりする。ってか、京都入ってから彼女全然余裕ないんだよなあ。ずっと切羽詰まってて表情も厳しいのなんの。一人だけ危機感が違うからなんだろうけれど、ここまで一人でいっぱいいっぱいになっていると真九郎もちょっとは察してやれよ、と言いたくなる。真九郎って、異性感情に鈍感、どころか他者の内面そのものに鈍感で気配りが足りない所がある気がする。
しかし、京都の設定がまた凄いなこれ。京都は独立自治区か魔界かよ(笑

最後に。切彦ちゃんの「あひゅいです」には萌えた。正直萌えた。