僕は友達が少ない ゆにばーす (MF文庫J)

【僕は友達が少ない ゆにばーす】 平坂読/裕時悠示/渡航/志瑞祐/さがら総 イラスト:QP:flapper/ぺこ/ぽんかん(8)/るろお/カントク/ブリキ/桜はんぺん MF文庫J

Amazon

『僕は友達が少ない』の世界を、いま大注目の人気作家たちが描き上げる! ・裕時悠示(GA文庫『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』他)・渡航(ガガガ文庫『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』他)・志瑞祐(MF文庫J『精霊使いの剣舞』他)・さがら総(MF文庫J『変態王子と笑わない猫。』)さらに平坂読&ブリキの原作コンビも参加した超豪華版! フレッシュだけどやっぱり残念、「はがない」初の公式アンソロジーノベルが登場!
よくぞまあ、ここまでタイムリーな人材を他レーベルから引っ張り込んでやったもんだ、凄い。特に【俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる】【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】は今のところ同じ残念系サークルものとしては【はがない】と並んで代名詞的なタイトルになってきている作品なだけに、その作者二人を連れてきたのは純粋に大したものだと感心させられた。今、はがないのアンソロを書かせてみたい一番の二人でしたものね。オマケにちゃんとそれぞれの作品のイラストレイターも引き連れているあたり、完璧である。
面白いなあ、と思うのはやはりそれぞれ色濃く各々の筆致がお話に滲み出てるんですよね。

【「ふふん夜空、あたしに友達ができたわ!」「あ? ぞ?」】 裕時悠示/るろお
いやいや、夜空はそんな事絶対しないから! と断言できてしまうところに、原作の夜空の酷さが垣間見えてしまう。人気ないのは仕方ないのよ自業自得。
ともすれば反発を繰り返しながら、何だかんだと根は良心的で博愛に溢れている所なぞ、裕時悠示さんらしいキャラクター造形である。じゃあ原作の連中は何だかんだとイイ子じゃないのかよ! というツッコミが起きそうだが、概ねいい子じゃないよ!! 肉がなぜ人気かというと、あの子がメンバーから頭ひとつ抜けてイイ子な面が見えるからなんでしょうね。


【ぼっちは変化球が投げられない】 渡航/ぽんかん(8)
だからなんでこの人、こんなにぼっち描写が生々しいんだよ!!(笑
はがないの方はある程度ファンタジーという認識を得られるのでいいのだけれど、渡航さんのは的確にぼっち経験のある人の心を抉ってくるので全然油断できない。あるある、どころじゃないレベルの高さに、何やらこう生温い視線というのを自然に体得で来てしまう勢いである。少なくとも、一人野球をやったことがある人はさすがに少ないんじゃないだろうか。それとも、これも「あるある!」なのか!?
あと、幸村が変な達人になってるんだが、いったい何を目指してるんだこいつw


【三二四駆】 志瑞祐/桜はんぺん
おい、こいつら何歳だよ! なんか話題がこの子の年齢よりも一昔まえのような気がするんだが。
ちなみに、どうやらこの子たちが話題にしている昔話はどうやら第2次ブームの頃らしいので、微妙によくわからないところがある。あたしは第一次ブーム直撃世代だからな!!
そんでもって、プラモデルとか改造とか全然やる気おきねータイプだったので、全く作ったことないままだったけどな!! 友達に自慢されても、まるで羨ましいとか自分でも作りたいと思うこと無くふーんと流すあの頃のスルースキルは今なお健在であるw
プラモデルの類、ガンプラも含めて殆どやらなかったもんなあ。例外はニッパーとか道具使わずに作れたゾイドのみ。ゾイドは未だに処分してしまったのを後悔している。


【将棋はとっても楽しいなあ】 さがら総/カントク
何気にこれ、読んでると将棋やるたくなる話でした。えー、将棋面白そうなんですがw 小鳩じゃないのですが、将棋の定石って何やら中二病全開のが多くて、思わず食指が伸びてしまいます。技とか叫びながら指せたら楽しいんだろうなあ。というか、普通にこの人将棋をネタにした話書いても面白いんじゃないだろうか。結構燃えるスポコンモノ、行けそうなんだが。ちょくちょく入る将棋のうんちくも読んでて興味惹きつけられるものでしたし、実際に指してる時の描写もテンション上がりそうでしたし。


【魔法少女うんこ★マリア】 平坂読/ブリキ
おいこらちょっと待て原作者。頼むから、三十路超えてしまった自分にこんな単語書かせんとって! もうなんかテンションがしょわしょわですよ! というか原作者ーー!! よりにも寄って原作者ーー!!
おまっ、これいわゆる「反省部屋」行きじゃねえか。なにやってんのーーぉ!?
ちょっともう、前後左右東西南北天上天下にむかって土下座して回った方がいいんでないかい? ないかい?


あと、なんで揃いも揃ってマリアがうんこうんこしか言わないんでしょうか!? うんこ言い過ぎ!! 
なんか、書くにあたってマリアについてはそういう縛りでもあったの!? なかったらなかったで総じて色々と問題な気もするんだが。

こういう明確な方向性のある作品のアンソロを、今一線級にいる作家が集って書いてみるというのはなかなか面白い企画だと思うので、はがないに限らずもっと色々なケースで試みてほしいなあ。特に、今回はレーベルの枠を超えて意欲的にやってくれたのは何やら嬉しいくらい。
またを期待しております。