境界線上のホライゾン 〔Horizon on the Middle of Nowhere〕 1 (初回限定版) [Blu-ray]

【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン きみとあさまで 1(上)】

Amazon

 遠い未来。狭くなった人の領域で、再現することになった歴史のお話。
 聖譜歴1647年、再現歴史のマニュアルである聖譜の更新が停まり、末世と呼ばれる時期が深まる中、極東では人々が不安や未来を案じつつも、自分たちの生活を過ごしていた。
 極東上を移動する航空都市艦・武蔵は、三河から大坂を過ぎ、次の寄港地として安芸、厳島に到着していた。安芸はK.P.A.Italiaの本拠である。そして瀬戸内海の空の上、学生達は、春期学園祭の一貫として、安芸と武蔵の協働による雅楽祭を開こうとしていた。
 武蔵の学生の一人、浅間神社の一人娘の浅間・智は、武蔵アリアダスト教導院の二年生で巫女である。オパイも背丈もデカいが、大概気にせず生きてきた。富める者は気にしない。そんな彼女はしかし、一つの思案を抱えていた。それはこの雅楽祭にて、神道の雅楽から離れた音楽活動を始めようかどうか、という事であった。
 浅間は真面目な娘である。オパイもデカく幼馴染みが大分問題あるが、ヒビを正しく生きてきた。しかしことの始まりとして、馬鹿の告げた小さな一言が、いつもの自分を変えてみようかという契機になった。
「バンド始めようって言ったら、どう反応されますかね……」
 何しろ今まで雅楽一本砲撃専念我が前に敵は無しという禊祓の巫女だ。流行歌? 愛とか好きとか唄ってみる? そんな無茶な、でも黒盤とか多量に持ってますけどねー……。
 どうしたものか。
 ゆえに、踊って歌える友人として、オパイの大きな葵・喜美と、薄型のネイト・ミトツダイラを巻き込んで、紆余曲折の始まる塩梅。
 47年度生徒会、総長連合の連中や、三河より乗り込んできた出所不明の記憶皆無な自動人形と、イレギュラーな存在とも交流しながら、浅間は、気がつけば射撃してたりもするが、これからの自分の舵取りを決めていく。筈。

境界線上のホライゾン。アニメ・ブルーレイ第一巻特典として付属していたのが、この原作者川上稔先生書きおろしの本編前日譚【きみとあさまで】なのでした。……タイトルに「1(上)」って付いてるよ。これ、全部トータルしたらもしかしたら1000ページ行くのか、もしかしてw
特典小説にも関わらず、この本、実に150ページ近くもある。普通はまあ精々その十分の一前後だ。それでも、箱から取り出した際に「薄いなあ」などと思ってしまうのは、原作が平気で800〜1000ページ近くある鈍器だからなのだろう。驚くべき事にこの冊子は川上氏の著作にも関わらず縦に直立しないのだ! その事実に驚くほうが驚くべきことなのだろうが、まあどうでもいい。
という訳で、薄いじゃーん、じゃああっという間に読み終えれるな、などと舐めていた時期が私にもありました。

……読み終えるまで一時間近く掛かったんですがw

あれぇ?
本体のアニメ本編の収録時間よりも時間がかかりましたよ?

注意点。この冊子。カバー裏にも掌編2ページ分が収録されていますので、お見逃しなき事のよう。ってか、普通舐めた特典ならその2ページでドヤ顔しそうなものなんだが。

内容は本編のおよそ一年前。みんなまだ二年生という、原作一巻で言うところのオリオトライ先生の髪の毛一本も台無しにできないほどの未熟者の時期時節。あ、さりげなくオリオトライ先生の出自に纏わるだろう情報がチラリと載ってましたよ! まだあれだけじゃ推測も何も出来ないのだけれど、先生、剣豪関係という筋も出てきたかも。何しろ最近、小野だの柳生だのという剣豪ネームも出張って来ましたしねー。可能性としては無くはないかも。
と、話がずれた。
お話、過去話ということで現在の主要人物のみならず、既に学生法に基づき引退してしまった先輩諸氏も今回大いに出張ってきている。具体的には先代の生徒会長兼総長などである。御存知の通り、武蔵の生徒会長兼総長は代々「無能」が就任する事が決まっており、先代となる鳥居元忠(女)も例に漏れず「無能」の名高き人だったようだ。
……あれか? この世界では「無能」とは=「キ◯ガイ」なんですか!?
あたしゃあ、葵・トーリという逸材は、アレ一個が世界で唯一無二の絶滅推奨種たるバカなのだと思ってたんだが、もしかして武蔵の生徒会長兼総長は毎年あのレベルだったのか!?
ガチでこの人、鳥居元忠さん、トーリと同レベルです。アウトです。ヒャッハー系ハイテンションアッパーバカです。本来の鳥居元忠と言えば、徳川家随一の忠臣として関ヶ原の前に散った人だというのに、なぜこうなったw
しかし、先代の生徒会・総長連合の幹部は、大久保忠世、大須賀康高、渡辺守綱と徳川配下の中でも四天王を除けば屈指といってもいい武辺者ばかり。逆に言うと、徳川の主力となる襲名者やそれに準じる者たちは概ね現役から退いてしまってる、ということになるんだなあ。

さて、バンドである。浅間が伝統じゃない流行りの音楽をバンドを組んでやっちゃおうかなあ、と悩んだり悶々としたりするのである。バンドしようかな、と思ったのがトーリの発言から、というあたりにこの娘のトーリ依存症の重症さ加減が伺える。悩んでいるふりをしておきながら、鳥居会長の一言の押しがあったとはいえどう見ても最初からやる気満々だったしねえ。愛とか好きとか唄っちゃう!?
そうしたアサマチのお悩み相談会が、どうして乳バンドの話になるのかは謎であるが、概ねこのシリーズでは通常運行である。

みなさん、浅間・智はノーブラです!!

この女、あの胸をしてノーブラかよ!! しかも、その理由がトーリに禁止されたから、って。彼女、今もノーブラだよな、これは。間違いなく。原作本編、ずーっとノーブラだったのな。アニメでもあれ、全部ノーブラだったのな。総員注目! 凝視凝視!!
なにしろ、つけようとしたらクラスの最高権力者たるベルさんがダメ出しなさるので、つけられないし。鈴さんにダメ、と禁止されたら逆らえる者は梅組にはいません。ベルさん、確かに偶にアクセルだw

まだまだ未熟な二年生、なみなさん。雅楽祭の準備をしてたら妖物が現れ暴れだすというデンジャラスゾーンな世界観。なんか戦闘はじまりましたよー!?
ネイトがこの頃は盾役だった、というのはなかなか新鮮な驚き。まあ機動殻を装着したアデーレを除けば、一番足が遅いのがネイトでしたからねえ。超鈍足!! まだまだ中学生の頃の荒れっぷり暴れっぷりの引け目が残っていて、狼さんちょっと萎縮しているようなところがある時期だったんですねえ。トーリから約束放置されて、ワンコ寂しかったんだな、うんうん。
ってか、アデーレですよ、アデーレ!! 何この娘。確かに脚力には自信がある、と以前からのたまっていましたが、ガチで足速かったのか! びっくりですよ、アデーレ、点蔵より速いとか! 忍者より俊足って、そりゃ自慢できるわ。相変わらずアデーレは昔から当たり判定対象だったご様子で、ポンポン吹っ飛び「あいたー」の可愛らしさ。くそっ、あざとい。アデーレあざとい!

とまあ、みんなして未熟を晒していらっしゃる中で、この頃から図抜けたものを見せているのが、浅間の射撃と、葵・喜美のお二人である。浅間はともかくとして、喜美はこの頃から既に現在と遜色のない実力を示している。あの術式とか、余裕でパないのですが。確か喜美って攻撃力は殆ど無いに等しいんだけれど、これだけやれてしまうとそういうの関係ないよなあ。
あ、それと賢姉さまってトーリが告白すると喚きだす前に、既にホライゾンのことちゃんと見抜いてたんだ。ああああー、そう言えば賢姉だけトーリが告ると言い出した時、ホライゾンの存在について疑問を見せなかった、どころか応援してたもんなあ。さすがは姉様だわ。気違いだけれどな!!

以前から、この世界での神社の機能は、携帯電話会社に当てはまると言われてましたけれど……ガチでそのまんまじゃないか!!(爆笑
排気量確保の為の浅間神社経由での代演契約。これが、まんま携帯電話の契約プランだったりする。長年契約してると、継続年数に応じてボーナスが付くとか、一般用の「らくらく約束代演プラン」とか。読んだ瞬間吹いたw
其れ以上に、代演契約の内容がまた凄まじいんですけどね。アサマチアサマチ、それ制約違う。自分を追い込むのと逆だから、それ。むしろ楽しみじゃないですか。というか、その歳にして酒飲みすぎるw
一方でトーリはもう、トーリとしか言いようがなく。こいつ、ガチで脱げば脱ぐほど増し増しだったのかw

つーわけで、特典用のおまけというにはあまりにも読み応えがありすぎて、アニメでは食い足りなかった外道スタイルも絶好調、ということでガッツリと堪能させていただきました。ああもう、面白なあ!!
まだバンド組むまでには至っておらず、これマジで何冊で完結するんだ!? もしかして、「1(上・中・下)」が第一期分で、二巻以降は第二期に続く、とか……あ、あり得る!?

原作シリーズ・川上稔作品感想