泳ぎません。 2 (MF文庫J)

【泳ぎません。 2】  比嘉智康/はましま薫夫 MF文庫J

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その日、神卵太郎は学校の本校舎屋上で困惑していた。学校一の美少女と謳われる小田部桜子から呼び出され、交際を申し込まれていたからだ。だが卵太郎は丁重にお断りしてしまう。その夜、実は水恐怖症で泳ぐことが全くできない卵太郎は、近所の女の子の美唄と一緒に、日課となっている近所の大型プール施設に行く。もちろん、いつも通り水が怖くて泳いだりはできないのだけど。そこに現れた桜子が美唄とプールで遊びはじめ、卵太郎は振り回されることになる。さらに水泳部の顧問・野々宮先生までやってきて……? すこぶるつきの彼女たちのプールサイド・トーク、サイドB!
おいおい、一巻でメインだった水泳部の三人を放置プレイにして、今度は卵太郎視点で別の女の子たちとキャッキャウフフしはじめたぞ!?
一巻では水泳部の面々が長すぎる休憩時間を謳歌する様子を描いて「泳ぎません。」のタイトルでしたが、この二巻では水恐怖症の卵太郎が水が怖いので「泳ぎません。」というタイトルに当てはめたらしい。その割にはほとんどのシーンがプールサイドになっていたのですが。
一応、卵太郎の水恐怖症を治そうぜー、という流れでお話は進んでいるはずなのに、なぜか余計に卵太郎の水恐怖症が悪化するような展開に。桜子さんがフリーダムすぎる! この人のどこがいったい完璧超人なんだ!? むしろ完璧にアウトの人なんだが、色々な方面に向かってw
お陰で卵太郎、水恐怖症に加えて女性恐怖症まで発症しそうな勢いに。この場合、女性が怖いと言うよりも桜子怖い、とした方が正鵠を射ている気もするけれど。口うるさくておしゃまな美唄の方は何だかんだと可愛げがあってイイ子でしたし。小学生だけどな!! でも、小学生だろうが精神的にはしっかりしているし、十分に女性としての気概を持った既に一端の女の子。ロリコンとは言うなかれ。そこそこ歳の差はありますけれど、卵太郎はもうこの子の気持ちに応えてあげてもいいんじゃね? と、彼女の真剣なきもちに打たれてしまいました。作者の描く女の子の本気の気持ちは、どんな形であれ蔑ろに扱ってしまうには貴くて、一途なのです。幸いにして卵太郎は、相手が小学生で妹分でしかない子であろうと適当にあしらうような真似はしない迂闊な男ではないのでよかったですが。
でも、巨乳の方が好きなんだよな、うん。……美唄も水着の挿絵とか表紙を見ると、小学生としては望外に育っていらっしゃるので、将来とてつもなく有望そうではあるのですよ? ……って、そう言えば二巻の表紙、美唄なんだ。あれ? 他の女性陣差し置いて? わりとマジでメインヒロイン格だったんだろうか。他の人達差し置いて早々に告白まがいの事しているし、もしこの作品が恋愛ターンに入っても何気に中心から動きそうにない存在感もあったので、適当な人選だったのかもしれない。桜子さんがイロモノ過ぎたからなあw
まあそれも、三巻以降も続いたら、の話だったのでしょうけれど。
なぜ二巻で終わる!?
いやあ、二巻でシメはないでしょう、幾ら何でも。見切りが早すぎるよ。これから水泳部の面々とも卵太郎が絡んできて本番だったろうに、二巻でさらに面白くなってきたのに。
いきなりの終了宣言に、脱力バッタリでありますよ。うあー、がっかりだ。

一応、もう一迅社の方で新作出す予定が決まっているようですし、すぐに比嘉さんの作品が読めそうなのは不幸中の幸いでしたが。あー、デビュー作、二作目と傑作を書き連ねてきたこの人のシリーズがこんなにあっさりと終わってしまうのは、どうも残念でならない。次に期待しましょう、うん。

1巻感想