神聖魔法は漆黒の漆原さん (MF文庫J)

【神聖魔法は漆黒の漆原さん】 森田季節/Mitha MF文庫J

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生まれつき運が悪すぎる高校生の大介は、小学生の時に転校した幼馴染・眞如花との再会前日に崖から転落! これは死んだな……と思ったが、目を覚ますと目の前には眞如花の姿が。実は不老不死を研究している魔女の末裔という眞如花。「偶然大介の魂がふらふらしてるのを見つけたから、慌てて“ふらんけん君”に入れたんだよ!?」—かくして大介は元の体に戻るまで、仮の体で眞如花と同棲することになるのだけど、魂が安定しないせいで、眞如花のライバル魔女の縁と体が入れ替わったりトラブルが続発し……? 森田季節が贈る、素敵なシャッフルラブコメ!
ええ!? なにこれ、ホントに森田季節さんの作品!? ボケのノリと間合いが殆ど完璧なんですけど!? 森田さんって、ここまでコメディ得意な印象なかったんですが、なんか今回キレキレじゃないですか! 森田さんのラブコメでは、【原点回帰ウォーカーズ】の2巻が今までの最良の作品だと思ってたんですが、この文章のノリが噛みあった感は上行ったかなあ。読んでいて、引っかかる所が全然ないんですよね。文章の流れに淀みらしいものが一切ない。会話文から地の分まで、すごくリズムよく読んでいけるんですよ。これはよっぽど読み手のテンポに気を使って言葉の並べ方や選択を行ったんじゃないでしょうか。いやあ、ここまでつるつる滑るみたいに気持ちよく文章を読み流せるのってなかなか無いですからね。すっごい気持よかった。快感と言っていいくらい。
このリズムの良さを象徴しているみたいになっているのが、ご先祖セブンでしょう。あの七人の回答編は笑った笑った。この七人のご先祖様を個別にキャラ立てするのではなく、一括りにしてネタ用の舞台装置にしてしまったのにはなかなか驚かされる。名前や容姿や性格などとにかく個体認識につながる描写は一切削ってありましたからね。この徹底具合は、なるほどこの作者らしいといえばらしいのかも。
それと、妹が常に病んでるっぽいのは仕様なのか(笑
まあ病んでいると言っても、こちらの小荻はカワイイものなんですけれど。「お兄ちゃんどいてそいつ殺せない」ってな攻撃性もありませんし、これを病んでるというのも可哀想か。というか、小荻これ便利すぎるだろうw
ともかくキャラがみんなハッチャケてて、作者のコメディものの中では一番のヒットでした。終始大ウケしてましたしね。どうも、自分の笑いのツボにピッタリはまっていたみたいです。面白かった。続きもぜひ。