Tとパンツとイイ話 2 (MF文庫J)

【Tとパンツとイイ話 2】 本村大志/前田理想 MF文庫J

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風邪ひいてるときの女の子ってさー、普段より色っぽくなると思わない?
陽太は、キスをしてしまった事件以降、光里から露骨に避けられるようになっていた。そんなとき、光里が風邪をひいて休んでしまう。陽太は妹の茜にけしかけられて光里のお見舞いに行くことにするのだが、陽太が光里の部屋のドアを開けるとそこはいきなり吹雪の南極!? これは思念能力者が絡んだ事件に違いない! 陽太は影時と天川を呼び出して再び光里の部屋に突入するが、今度は部屋の中がニュース番組のセットに……。ますます混線する思念糸絡みの事件に、陽太と光里が振り回される合体混乱ラブコメ、第二弾!

殺す気かーーーっ!!!

これはヤバい、マジヤバい!! 面白い面白い、すっげえ面白かった! とにかくね、笑った笑った、笑い倒した。笑いすぎて、後頭部を部屋の壁にぶつけてしまった。あんまりガンガンぶつけすぎて、本気で痛くなってしまったのはご愛嬌。でも、お腹の方が痛かった。頼む、息をさせてください。普通に窒息で死にますから。
一巻でも相当に笑わせてもらった本シリーズですけれど、二巻になっても劣るどころかパワーアップしてないか!? いやこれ、作者頭がおかしいだろう。発想のセンスが斜め上に行ってるとしか思えない。しれっと何書いてんだ、いったい。
もう、この人天才だろう。
なんで、覚悟を決めて二巻のタイトルを【Xとおっぱいとイイ話】にしなかったんだろう……って、無理ですよね、絶対に無理ですよね。もはや本のタイトルとして終わってるどころか、一周回って二回終わってるみたいな勢いでダメですよね!?
あかん、書いてたら「X」の想像図が脳裏に浮かんでしまって、笑いが止まらなくなってしまったじゃないかどうしてくれるw 
とにかく、どのネタも全部一撃必殺を狙っているのかと思うような殺傷力で、読んでいる間じゅうバカ笑いしっぱなし。
とまあ、笑えるだけのギャグコメディだったらば、まだああ面白かった、で済ませてしまえるのだが、このシリーズは一度殺すだけでは飽きたらず、笑い殺すと同時に主人公とヒロインの甘甘すぎる糖分過多なラブコメで悶え殺しにかかるという悪鬼羅刹のごとき所業で責め立ててくるのだから、たまったもんじゃない。たまったもんじゃないのですっ。

もうおまえら結婚しちまえよーー!!

なんせ、勿体ぶらないもんなあ。ラブコメ作家としては、圧巻の果断さである。何しろ、主人公に幼馴染の光里との関係を曖昧で誤魔化しのきいたままで居させないのだ。速攻で、中途半端な状態を清算させ、しっかりと向き合わざるを得ないシチュエーションへと放り込んで、本心をさらけ出させ合わせるのだから。
でも、偉いのは陽太と光里の当人ですね。状況に強いられたとは言え、逃げ出さずにちゃんと自分の気持と向き合い、相手が投げかけてくる想いを受け止め、答えを出したんですから。自分はもっと、誤魔化すか肝心な部分を曖昧に濁すか、と思ってたのに、ふたりとも此処に至っては躱すどころか、お互いに直球をズッパンズッパン投げつけ合いだす始末。な、なんちゅうラブラブ時空じゃぁ! ニヤニヤを通り越して、悶絶ですよ。悶死ですよ。いっそ殺してくれ、と言いたくなるほどの甘い空気に七転八倒。
死ぬ! これはなんかもう死ぬ!!
お陰様で、お付き合いをはじめました、を通り越して陽太ちゃん、真剣に結婚後の人生設計まで考えはじめちゃいましたよ!?

まあこれは、稀代の鉄板カップルである。折れず曲がらず砕けず溶けずの超硬カップルである。多分に漏れず、主人公に惚れ込んでしまう勘違いヒロインが登場してしまうのだけれど、光里のやつ、直接対決で泣かして追い返しやがった(笑
周辺の評価も、この二人には入り込む余地一切なし、という考えで一致しているようですし。もう、空気が違うそうですよ。陽太も、八方美人どころか光里しか眼中にないからなあ。ジョゼ子さんは可哀想なことになってしまいそうだが、お邪魔虫には諦めてもらいましょう。実際、邪魔ですし、うん。

ところが、このカップルの本当の邪魔者は、横槍ヒロインなどではなく、どうやら光里に秘められた「なにか」であることが、徐々に明らかになってくる。
見ているだけで死にそうになるくらいのラブラブカップルだけれど、それだけ幸せそうな二人の先行きに暗雲が広がっているというのは、当人たちが今のところ全く気づいていないというのもあって、なかなか胸を苦しくさせられる。こうなったら、頼れるのは我等が変態紳士の影時氏なのか。こいつって、本気でヤバいくらいの変態紳士なんだけれど、それを遥かに上回る男気と友情の厚さのおかげで、べらぼうにカッコイイんだよなあ。親友ポディションのキャラクターとしては、尋常ならざる頼もしさなのである。そして彼がポロッとこぼした本音の、普段は変態性で多い隠している部分がびっくりするくらい真面目で真摯で真剣で、思わず胸がキュンとしてしまった。カッコイイ、この子、中身が尋常じゃないイケメンだ。まじカッコイイっす、影時くん。
正直、惚れそうだ。

結論としてもうね、むちゃくちゃ面白かった。無茶苦茶に面白かった、と言い換えてもいいかもしれないが。
一巻である程度パターンに慣れたから、二巻はもうちょっと落ち着いて読めるかな、なんて思ってたんですけおね、完全に見縊ってた、と言う事になってしまうんだと思う。
よっぽど私のドストライクゾーンのど真ん中だったのかもしれないけれど、これほどクソ笑ったのはホント久しぶり。最高だね、大ウケだね、大爆笑だね。
もう、大好き♪

1巻感想