その男、魔法使い“A” 2 (ファミ通文庫)

【その男、魔法使い“A” 2】 榊一郎/藤城陽 ファミ通文庫

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敵は絶対支配――世界を統べる者!?

米軍との交戦で深手を負った魔法使い“A”こと佐久間榮太郎。
瀕死の彼を匿うことになってしまったクラリッサは、アメリカの陰に蠢く敵の存在を知る。
その名は『世界を統べる者』! 
しかし、ようやく真相に近づいたと思った矢先、エステルの急襲を受けクラリッサは榮太郎とはぐれてしまった! 
果たして敵の目的と榮太郎の次なる一手は? そして、事態を静観する〈学園〉は動き出すのか――!? 
ある魔法使いの戦いを描く、ハイブリッド魔導戦記第2弾!
どえええ!? これはびっくりこいた!! いやいや、なんか思っていた方向と、この作品全然違いましたよ。佐久間榮太郎が世界を相手に引っ掻き回し大暴れするという無制限一本勝負のド派手なエンタメアクション作品だと思って、第一巻を捉えてたんですけどね。それがこの二巻を読んで大間違いだったということに気づいた次第。そもそも、これ作品の主題を担う主体が榮太郎じゃないじゃん。クラリッサの方じゃない!!



そもそも、佐久間榮太郎と言えば、ちゃんと相方としてエーネさんという立派な嫁さんが居るわけで、如何な幼い頃の縁があるとはいえ、所詮劇場版のみのゲストヒロイン、みたいな立ち位置のクラリッサだと、たとえいい雰囲気になったとしてもあんまり気分的にも盛り上がれないよなあ……などと、ちょっと引いた気持ちで見てたんですよ。

まさか、クラリッサがエーネウスさんになるなんて、夢にも思わんかったわ!!

ええい、榮太郎の野郎、エーネさんという究極メイド嫁を零から自分で創造したんじゃなくって、自分を慕うメガネっ子を改造して生み出したとか、マジでやりたい放題じゃないかっ!
いや、しかし驚いた。あの凛々しくも包容力がありキビキビとして完全無欠の美人さんであるエーネさんが、元人間だったとは。
ぶっちゃけ、この話において世界を統べる者との戦いとかは完全に余談である。話の肝は一つだけ。つまり、エーネウス誕生秘話だったんだよ!!
そんなん、そもそも「まかでみ」のスピンアウト作品だということ自体、一巻のラストで榮太郎が名乗り上げるまで気づかなかった私が、この作品がエーネウスさん誕生秘話だったなんて、頭の片隅にも思い浮かべるはずもなく、紆余曲折あって、クラリッサがエーネウスさんとして生まれ変わったシーンにはハッキリ言ってあんぐりと口を開けてしまった次第である。結構、性格なんかも違ってたもんなあ。逆に言うと、エーネさんが素では結構内気なところがあったり、色々隙のあるメガネっ子だった、というのを知ってしまうと、今のツンと澄ましたようなエーネさんにもギャップ萌えが生じるというものである。というか、このカップル想像以上にいちゃラブカップルだったんかい。

そして、あっさりとリストラされてしまったそれまでのパートナー、ガルムちゃんが色々と哀れw
いやまあ、幸いにしてすぐに新しいご主人が出来たからいいんでしょうけれど、客観的に見ると明らかに要らない子扱いで暇に出されたようなもんだもんなあ。ガルムとしても嘆きの一つもこぼしたくなるというものでしょう。可哀想に、あははははw

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