オレと彼女の絶対領域(パンドラボックス)4 (HJ文庫)

【オレと彼女の絶対領域(パンドラボックス) 4】 鷹山誠一/伍長 HJ文庫

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夏、海の家でバイトを始めたオレは、そこで年上のウェイトレス・希優さんと出会う。気さくで悪戯っぽい希優さんに翻弄されまくるオレ。そんなある日、明日香先輩と待ち合わせたオレは先輩の虚ろな表情に戸惑う。なんと、オレと過ごした日々の記憶を失ってしまった先輩。しかもその原因は希優さんらしく…!?衝撃の事態にオレが再び立ち上がる。
こいつ、本当に徹底して年上属性なんだな。聡里は例外にしても、同級生ぐらいだと眼中にないのもこれ、性癖なんじゃないかしら。ガードの緩さというか、異性に対する関心度、無関心度の割合が年上だと全然違ってくるじゃないか。ただ、その無警戒っぷりを逆に利用しているのが聡里だとも言えるのではないだろうか。自分が恋愛対象から一番程遠いというのをちゃんと理解した上で、そのデメリットを逆にアドバンテージとして活用するような狡猾極まる行動を的確に取ってるんですよね。このメンツで一番恐ろしいのは間違いなく聡里。その点、サヤ姉は頭がイイにも関わらず、色々と甘いんですよねえ。彼女の場合、そこが魅力とも言えますし、その甘さこそが度量とも言えるのだから、それでいいんですけれど。そんなサヤ姉だからこそ、みんなのリーダー的存在として君臨しているわけだし。そして、そういった意味で一番チョロいのが、明日香先輩だったわけで……この人、ホントにチョロいもんなあ。仮にもメインヒロインが、主人公と共にヒエラルキーの最下層にいるというのは中々珍しい形態である。まあ、そんな最下層同士だからこそ、二人ベッタリというのもあるんですけどね。
だからこそ、一旦関係をリセットする「記憶喪失」という展開は新たな刺激として価値があったんじゃないかなあ、と思うわけです。ただ、明日香とカーくんの馴れ初めは零からのものであり相応に劇的なものであったので、今更もう一度やり直すことにはあんまり意味なかった気もしますけどね。うーん、それとも「劇的」な展開がなかったとしても、ただ一緒にいるだけで明日香先輩はやはりカーくんに恋をした、という事実を確認するという件においては意味があったのかな。それこそいまさらな気もしますけど。何しろ、女ったらしですもんねえ。

そんな明日香先輩の記憶喪失の原因を作ることになった希優さん。この人もまた、ヘヴィー極まる過去の持ち主で。生々しさと能力による人生へのダメージについては、明日香先輩や聡里をも上回るんじゃないだろうか。よくまあ、健全に育ったものである。オーバーラインの力を保持していたということは、トラウマは根強くはびこっていたんだろうけれど、最初の頃の明るく振る舞う様子を見てたら、ほぼ独力で立ち直りかけてたっぽいんですよね。偶々、さらなる家族の不幸がなければ、あんなことをして傷つく事もなかったでしょうし。というか、希優さんのお母さんの一件もこうなってくると、仕込みだったんじゃないかと疑わしくなってくる。あまりにもタイミング良すぎるんだもの。そうだとすれば、相当に下衆ですよね、小鳥遊って。希優さんへの依頼の酷さもそうだけれど、この人は手段を選ばないにしてもそれなりの美学というか、不細工な事はしない人だと思ってたので、その品のないやり口には少々失望させられた。どうも、自分の見たいものだけ見る傾向があるようで、視点の鋭さには乏しいようですし。その意味では、この人は黒幕だけれどラスボス足り得なさそう。ということは、真のラスボスはあっちか。

結局、希優さんのヒロイン加入は見送られてしまいましたが、この人も姉属性としてはかなりストライクの人だっただけに残念なような、明日香、沙耶、聡里のトリオで綺麗に形ができていたのを崩されないで安心したような、微妙に複雑な気分。まあでも、ヒロイン三人のトライアングルは崩れなくて良かったと思う。恋敵である以上に、今となってはこの三人は親友であり家族ですもんね。今回だって、最終的に明日香を連れ戻したのはサヤ姉だったんですから。

しかし、サヤ姉のオーバーラインは想像以上に強大だったなあ。これ、作中に記されてるあの娘が書いたプロフィールと実態は全然違うじゃないか。ラーニングどころじゃないだろう、これ。
そして、それ以上に衝撃的だったのが、サヤ姉のスリーサイズスペックである。ちょ、マジ絶壁www
この業界、貧乳だなんだと言われても、実はそこそこあったりするんだけれど、サヤ姉のそれは掛け値なし。掛け値なし! 72より下の60台という時点で掛け値なし!! 聡里の成長余地分を考えると、その揺るぎなさには圧倒すらされる。
明日香先輩は元より、希優さんの尋常じゃないスペックを前にしてしまうと……サヤ姉、頑張れ。超頑張れww

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