おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その8 (MF文庫J)

【おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その8 ハッピーエンド・プロローグ】 葉村哲/ほんたにかなえ MF文庫J

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「全て受け止めてやる、全員かかってこい!」宗司はついに“誰も選ばない”という最低な宣言をした。一乃とキリカ、リリス×2のそれぞれのエンドが今、語られる!? ……と、その前に彼らの日常はというと、ウェディングドレスコスプレからウサ耳へ。リリスの胸が大きくなったりキリカデートだったり、リアが脱がされたり一乃がついに宗司と××だったり。さらに事態のあまりの煮え切らなさに、フェルによる『煉獄』けものかいぎが開催される!宗司の目指すハーレムエンドとはいったい!? 思わせぶりなこと言ってるけどこのシリーズまさか終わるのか!? 真相は第8巻へ――!
正直相当にぐだぐだになってきたと言わざるを得ない。宗司がハーレム宣言したのは良かったんだけれど、それである意味緊張感が失せちゃった感もあるんですよね。まあ緊張感があった試しも無い気がしますが、一乃たちが完全に開きなおちゃったので、逆に彼女たちの方の必死さが薄くなってきてるんですよね。前の彼女たちはもっとガツガツしていたのに、今の彼女たちはどこか現状維持で満足してしまっている。あの飢えた狼みたいにガジガジと宗司に噛み付いてきてたからこそ、ラブコメにもキレがあったんですけどね、最近はちょっとマンネリになってしまってる。ならそれはそれでもっと関係踏み込んでいくしかないんだが……ラストで完全に同棲生活に入ったので、今回は過渡期だったのかもしれないが、それでも一巻まるまるちょっと停滞しすぎだった。
シリアス編は、キリカさんとデート、くらいか。彼の物言いからすると、宗司の永遠の異能はシステムのバグであり、どうやら彼は先のシリーズの雪道と同じく、木の股から生まれた類の自然発生した存在のようだ。同じ永遠でも永遠式とは在り方が全然異なっているんだが、むしろ逆だからこそ消失した永遠式の残したバグだと捉えてみてもいいのかもしれない。
しかし、本来在ってはならないバグを修正スべきパッチデータである一乃たちが、そのままイチャイチャして役割を放置してるんだから、システムさんとしてはたまったもんじゃないよなあ。このまま放置すれば、宗司の異能が世界を停止させかねない以上、何事も無くこのままなし崩しでハーレム建国とはいかないだろうから、何らかのアクションはあるんだろうけれど……いい加減、ここまで何事も無く来ちゃってるもんなあ。これから何かあると言われても、はたして緊張感を取り戻せるのか。
いずれにしても、現状維持では破滅必至。それでなくても、キリカは一年経てば記憶をデリートされてしまう。まさか、またキリカさんだけゼロから始まる、なんて展開が続くはずもないので、何らかの決着はあるんだろうが……はてさて。
とりあえず、もうペンギンさんエンドでいいんじゃね?

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