神様ドォルズ 11 (サンデーGXコミックス)

【神様ドォルズ 11】 やまむらはじめ サンデーGXコミックス

Amazon

弟を救え!匡平と詩緒の兄妹アタック!!

桐生をとり込み暴走する巨大案山子・天照素!
詩緒は傷つきながらも弟・桐生救出のため、玖吼理と共に奮闘する。
一方、匡平は秘めた己の力を解放、紫音の案山子を乗っ取り、天照素との最終決戦に臨むのだった!
対天照素戦のクライマックス、そして新たな脅威が迫る見逃せない最新コミックス第11集、待望の登場!!
うわぁあ、村の案山子がものすごい勢いで壊れてくーー! この決戦が始まって以降も全然そうした危機感なかったんだが、この勢いで案山子が全壊していくと、村から案山子なくなっちゃうんじゃないか!? 結局、村の案山子というのは過去の作り手が残したものをそのまま伝えてきただけで、新しく生み出す技術はないはずですし。
でも、案山子さえなくなってしまえば、因習に囚われ歪んでしまったこの村の在り様も、根拠を失って多少なりともマシになる事もあるかもしれない、無いかもしれない。たとえ案山子がなくなっても、そうそう一度歪んでしまったものは元に戻りませんしねえ。それでも、この村の次代を担う若者たちは、みんな何だかんだと突き詰めてみると真っ当な連中が揃ってるんですよね。そんな真っ当さも、村の枠に収まっている内に歪んだ形で固まってしまうものなのかもしれませんけれど、今回の一件を通じてそうした歪んだ枠組みを逸脱するきっかけは掴めたはず。天照素(?)との戦いを通じて、ある種の結束みたいなものも生まれた感じですし。
とは言え、もしかして本当に全部の案山子が壊れるんじゃ、という流れだったのが、玖吼理に関してだけは残りそうな感じなんだよなあ。玖吼理と詩緒のエピソードを見ていると、良い神様として案山子を扱えるように為った詩緒の手元には、玖吼理が残っていそうなんですよね。そうなると、玖吼理こそが村を変える象徴、或いは権威として機能する事もあり得るか。
対天照素戦は、過去に匡平が倒した天照素は何だったのか、という謎も相まって、かなり混沌とした展開に。その正体についてはいきなりで驚いたけれど、それ以上に驚いたのはその変身した姿ですよ。何故よりにもよってそれなんだ(笑
あの反応を見ると、匡平と日比野さんってまだイタしてなかったんか? なんか、それらしき描写があったように思ったんだが。にしても、大きいんなあ、うん。

そして、最終的に戦いは匡平と阿幾の因縁の対決へと収束していく。結局、この物語はここから始まり此処へ帰ってくるのか。ただ、以前よりも二人が戦う根拠というのは変わってきてる気がするんですよね。阿幾の憎悪が廃れてしまったように、匡平の道が拓いたように、二人は変わった。変わったからこそ、この相対は前に進むために必要な、無意味じゃない戦いなのかもしれない。阿幾も、そろそろ呪縛から解き放たれていい頃なんじゃないだろうか。もう、阿幾は村に囚われている必要はどこにも残ってないのですから。

シリーズ感想