生徒会探偵キリカ3 (講談社ラノベ文庫)

【生徒会探偵キリカ 3】 杉井光/ぽんかん(8) 講談社ラノベ文庫

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生徒数8000人超の巨大学園を牛耳る生徒会で書記として働き始めた僕。やってきた高校最初の夏休みは遊びやイベントでいっぱい……では全然なく、いつものように生徒会室で変人ぞろいの女たちにいじくられながら、舞い込むトラブルをさばく日々だった。暴走気味の風紀委員長とはカンニング疑惑を巡って真っ向勝負で正義を戦わせ、夏といえばプール! の水泳対決では副会長の美園先輩の腹黒さとナイスバディが炸裂? 《生徒会探偵》キリカも諸般の事情でついに水着に! 色々と真っ盛りのハイテンション学園ラブコメ・ミステリ、第3弾
生徒会詐欺師が公称になってて笑ったw もはや詐欺師と称されても否定もできなくなってきたヒカゲくん。それでも、手口は詐欺師でも実際に犯罪を犯しているわけじゃないから、という言い訳にもならない言い訳にしがみついていたくせに、とうとうリアル軽犯罪に手を出してしまい、言い訳のしようもなくなりました。完全に詐欺師です。ってか、本当に手口が犯罪、犯罪です!! それ、オレオレ詐欺の上級手口だから(笑
杉井光作品の現代劇の主人公は多かれ少なかれ詐欺師めいた手法を取るんだけれど、その中でもこのヒカゲは頭一つ抜けてやり口が完全に詐欺師なんですよね。オマケにそのやり口が妙に現実的で生々しいものだから、色々と迫真なのである。でも、リアルな分騙しのテクニックも見ていてはっとさせられるほど秀逸で、つまるところエンターテイメント性が実は高かったりするのである。何気にガチで詐欺師モノという路線でも面白そうじゃあないですか。妙に、会長との対決気運が高まっている昨今ですけれど、あの政治的巨人であり暴君である会長と真っ向から対決し渡り合うとなると、ヒカゲもその詐欺師スタイルを全開にしていくことになるんでしょうか。なんでまた、ヒカゲが会長に対抗心を募らせているのかもなかなかわかりにくいところですけれど。あれで、人の下に付くを良しとしないタイプだったのか、ヒカゲって。それこそ名前の通りヒカゲでこそこそしながら、ちゃっかり実利だけもぎ取っていってしまうような人間に思えたんだが(酷
それとも、ヒカゲな人間だからこそちょっと遠くに行って欲しいほどギラギラ輝いている太陽みたいな会長に、羨望みたいな感情を抱いているんだろうか。そこに取って代わりたいとか、引きずり下ろしてやりたい、とか根暗な感情を抱いているようではないですが。

それにしても、この詐欺師モテモテである。さすがは結婚詐欺も手がけているだけある。詐欺師でジゴロって手に負えないですよね。しかも、人の感情に疎いところがある、なんていうのは他人の感情を弄び、意識を誘導するのが生業みたいな詐欺師にとっては、肝心な部分で感情に引っ張られない、と言う事にもつながるので有利ですし。まあ、情がないというわけではなく、むしろ情に流されやすいのですから、損得は差し引きされるのでしょうけれど。個人的には、最初から最後までアクセル全開でブレーキなにそれ? みたいな勢いでチョロい事になっている、というか24時間据え膳状態な美園さんが一押しですw いや、ヒカゲさん、ちょっとは相手してあげましょうよ。その内放置プレイですね、はあはあ、とか言い出しそうでちょっと怖いくらいですし。まあ、なんだかんだ言い訳しながら何気に一番ダイレクトアタックしてきてる朱鷺子さんに対抗するには、それくらい常時アッパー状態でないといけないのかもしれませんが。
キリカと薫を含めて、ボケとツッコミのテンポがキレキレに切れまくってて、このあたりのドタバタな掛け合いは本当に楽しかった。わりとシリアスではなくラブコメに重点に置いているという意味では、今シリーズ化している杉井作品の中では一番面白いかもしれない。

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