狼と香辛料 8 (電撃コミックス)

【狼と香辛料 8】 小梅けいと/原作:支倉凍砂 電撃コミックス

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ホロ、クッキーばっかり食べ過ぎ(笑 
テレオ村が名産品として作ることになったクッキーを、お礼として貰って以降殆どのコマでクッキーを頬張っているホロ。あんた、狼であって栗鼠じゃなかろうに。ああ、もうそんなにポロポロ零しちゃって、可愛いなあもう。
テレオ村の一件は、ロレンスとホロが知恵と奇跡を授けた事もあったのだけれど、土壇場で肝を据え堂々と相手を逆に追い詰めて村の教会を守りきったエルザとエヴァンの名演が素晴らしかった。原作でもクライマックスの見所でしたけれど、マンガで見たらまた映えるなあ。ホロの力で麦が芽吹いていくところなんか、本当に神の奇跡そのものじゃあないですか。
この回のラストシーン。村から出て馬車で二人きりに戻ったあと、まだずっと二人で旅を続けたいという思いをホロとロレンス、言わずとも以心伝心で巡り合わせるシーンがあるんですけれど、ここでホロがピトーっと、ロレンスにくっつくんですよね。もうホントに体くっつけて、ピトーっと。物理的距離感が完全にゼロに。
てっきり此処だけかと思ったら、これ以降のロレンスとホロが隣同士に居るシーンは殆どがビックリするくらい距離無くなってるんですよ。もう完全にベッタリ。船で河を行くシーンはまあ例外としても……でも、あのシーンなんか完全にロレンスの腕を抱え込んじゃって、これを恋人同士とか夫婦とかで見ないほうが変だよなあ。もう、一緒にいるだけでラブラブなのよ。
ちょうど、ここで旅の連れとなる幼い流浪の少年コルが加わるのだけれど、第三者の視点が入ったお陰で余計にホロとロレンスのラブラブっぷりが引き立つことに。しかし、コルが思ってたよりか何ぼか若い、というか幼い感じでちょっとびっくり。この子、本当にまだこんな子供だったのか。この歳であれだけ聡明で心配りが上手いというのは、なるほどロレンスが根っこの部分でこの子を弟子に取りたがってたのもよく分かるし、ホロがこの子を猫可愛がりしていたのも納得だ。だって、こんなに賢くて、しかしその知性に嫌味がなく純朴で素直さがにじみ出てるような子が可愛くなくてなんなのさ。特にあの半泣きの顔は、ホロじゃなくても弄りたくなるわなあ。
まあ、そんな頭のいい子が思わず気遣ってしまうくらい、傍から見ててもロレンスとホロのラブラブっぷりは凄いわけだ。ロレンスが咥えている干し肉を、奪い取るでなしに逆の端から齧ってガジガジとか、どんなポッキーゲームだよ! 素でやってるし、それ!! ロレンスも全然動じてないし。当たり前ーみたいな顔しやがってこの男。
他にも野宿で眠ってるロレンスの毛布の中に潜り込んできて上に乗っかって寝てたり、ロレンスの膝の上に座り込んで下から覗きこんでみたり、逆に対面になって上から覗きこんだり。もう、ベッタベタである。
宿でホロが着替えたり、筋肉痛になって軟膏を全身に塗るような場面でも、コルは外に出て待ってるのに、ロレンスは中にいるんですよね。裸のホロに薬を塗るのはロレンスだし、ホロが着替えているのも当たり前みたいに見てるわけで。これまでもあった別になんてことないようなシーンなんですけれど、コルが旅に加わってその彼が部屋から退散している、ただそれだけでロレンスとホロの関係がただならぬものだというのが伝わってきて……正直、かなりエロいです(笑
とまあ、そんなイチャラブっぷりにばかり注目が行ってしまうのですけれど、勿論そればかりではなく旅路の途中での様々なエピソードがまた見応えあるんですよね。川下りや、船の座礁に伴って流通を止められた商人たちが一所に溜まっていって、なんだかお祭りみたいに皆で力を合わせて船を引っ張りあげたり、夜には火を炊いて酒を酌み交わしてどんちゃん騒ぎを繰り広げ、という一連のシーンが凄く印象的でした。こういう中世の商人たちの旅の中の日常って、なかなか描かれるものではないですし、描かれてもこんな風に魅力的かつ身近な感覚で描かれることって滅多にないものですから、思わず魅入ってしまったり。ホロが宴会の中でどっかの若い娘さんと踊りまわるシーンは……微妙にホロが振り回されてて、あんた若さに負けてるよ、と思ってしまった(笑
そして、ラストにはついに本編通じての真打であり、ある意味ホロ以外のもう一匹の狼であったエーブ・ボランが登場。この人が出てくると、なんか始まったな、とびしっと引き締まる感じだ。わくわく。

シリーズ感想