選ばれすぎしもの! 2 (電撃文庫)

【選ばれすぎしもの! 2】 峰守ひろかず/京極しん 電撃文庫

Amazon

ある日突然伝説の勇者に選ばれすぎた僕。6つの異世界の女の子たちから世界の平和のために戦って欲しいと頼まれ、週6シフトの日替わり勇者生活を送ることに。夢にまで見たハーレム生活…とは少し違うけど、こんな生活も悪くないかなと思っていたら、新たな女の子がやってきた!彼女は正真正銘高貴なお姫様で、白い肌に青い髪、上品な雰囲気満載!だけど家事ができない超絶ドジっ子で、さらに元の姿は恐ろしく巨大なドラゴンだった。

本来なら不動のセカンドヒロインになりそうな堅物侍(忍者?)ガールの叢雲さんが、他の男の人にもてもてだ!! フラウディアの所の騎士団長の軽いオッサンと、新登場のマヤのお兄さんのイケメン魔界元帥の二人に求愛される叢雲さん……って、この人も満更じゃなさそうだ(笑
前の巻からオッサンには粉かけられてましたけれど、叢雲さん迷惑してるのかと思ったらわりと嬉しかったのね。それぞれイイところがあるんでどっちと言われても困る、みたいなこと言ってますけれど、イイ男を両天秤にかけるなんざなかなかやるじゃないですか、堅物のくせにw
とまあ、こんな感じでハーレムものを装いつつ、中身はというと相変わらずの峰守さんらしく本命一人で他のヒロインにはまた別のお相手が、みたいな感じになっていく……のか? 本命はもう圧倒的にフラウディアで、護も明らかに他のヒロインたちとでは意識の仕方がフラウディアについては全然違う、あからさま。新登場の魔界の「本物の」お姫様であるマヤが、唯一フラウディアに対抗する意志を見せているけれど、護の態度があれだけ鉄板だと割って入る余地はなさそうだ。しかし、食堂の娘さんが本物のお姫様がこうも圧倒するかw
フラウディア、マヤ、叢雲さんについてはこのまま行きそうなのだけれど、他のヒロインたちはえらく流動的。ドクターは自分の世界の友人である書生さんみたいな人 ハリさんとイイ仲なのかと思ってたら、意外とキトラとハリさんが相性良さそうなのが発覚したり。アーニーはまだ子供なので、そういう色恋沙汰は関係なさそうだなあ。
お話の方は、護とは別のもう一人の勇者とかいうゴルディアスなる人物が現れて、地味にあちらこちらの世界で嫌がらせをしてくるという、結構ストレスの溜まる展開に。こまめに日常パートを挟んでほっこりできる個別エピソードを捲くってきているのでそれほど鬱屈はしなかったけれど、ゴルディアスの嫌がらせみたいな攻撃が本気で嫌がらせでバシーーっとやっつけられないものだから、かなり「キーーーッ!」ってなりましたよ。
それにあわせて、各世界での護の勇者としての活動も色々と阻害されるような事が起こりだし……実は護を勇者として招いたヒロインたちって、その多くがその世界を代表する人間ではなくて、<侵入界>に襲われだした地方・地域の地元の代表者でしかなかったんですよね。マヤなんかはお姫様ですし、国をあげて護を召喚したからいいのですけれど、逆にドクターなんかは特に殆ど個人、身近な学者グループと行動しているようなもので、公的権力なんて無きに等しいわけで。つまりは、護の勇者としての活動は決して世界全体の公認のものとして行われているものではないわけだ。しかも、<侵入界>の攻撃が国や中央政府に正しく把握されていないケースもあり、護は世界を守るために戦っているのに色々とややこしい事になって、なかなかすっきりしない展開でしたね。
でもそこはそれ、護って大人しい割に状況に対してクヨクヨしたりウジウジと凹んだりしないタフというかいい意味で鈍い男の子なので、このモヤモヤした状況もけっこうバッサリとした態度で渡り歩いてくれたので、改めて頼もしいやつじゃないかと見直した。
敵の正体も明らかになり、何故か次回から学園モノへと移行しそうな雰囲気で……いや、ヒロイン衆何気に年齢バラバラなので、学園ものにはならないか。ともあれ、賑やかな雰囲気のまま状況はバタバタと進んでいく模様。あとがきによると、とにかくどんどん詰め込んで捲いて捲いて、という感じで行くみたいなので、そんなに大長編にならずに4,5巻くらいを目処に一気に駆け抜けるつもりなのかなあ。

1巻感想