風に舞う鎧姫 (MF文庫J)

【風に舞う鎧姫(ブリガンディ)】 小山タケル/片桐雛太 MF文庫J

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俺、明智慶貴は健康な男子高校生。先輩に誘われて全寮制の女子校・志弦女学園へ侵入するが、何故か剣をもった物騒な女の子たちに追われるハメに。そんな中現れたのは幼馴染の少女・橘みのり。彼女は俺を助けるために追っ手の女の子たちを斬り付けた。な、なんてことを。と思ったら女の子たちは無事。しかし、かわりにスカートがダメージを受けて破れている…!?そう、志弦女学園の生徒は学園内の「領地」を奪い合うため、鎧(スカート)をまとって闘う騎士だったのだ!!そして俺もその戦いに巻き込まれ騎士の王を目指すことになり…!?ハイテンションバトコメ開幕。MF文庫J第8回新人賞受賞作。
まず覗き目的で女学園に忍び込むという時点でアウトです。普通は警察沙汰です。私刑も致し方なしw
それが何がどうしてか女装してスカートを脱がし合う羽目になってしまった主人公。なんか今月女装モノばかり読んでる気がするが最近の流行なんだろうか。一部でお姉様扱いされてしまうケーキだけれど、まあおとボクの主人公ズなんかと比べるととてもじゃないけれどセレブリティや女性らしさには長けていないので、あれはとってつけたような感になってしまった気がする。それよりも、学園内のはぐれものを集めてアウトローたちの頭をはるやんちゃ坊主という路線のほうが主人公のキャラには合っていたので、早々にそっちに舵を切ったのは間違いなかったかと。しかし、はぐれもののリーダーで美化委員長って、やはりヒャッハーで消毒だーー!のノリだったんだろうか。そもそも、美化委員のメンバーが本来の美化委員長であった美風さんたった一人だったというのは何ナンデショウ。この人自体毒舌家で下ネタ好きでわりと変態入っているので、最初から孤立してたっぽいな、うん。そんなやや危ないメイドさんに盲愛されている時点で、生徒会長もそうとうアレな人な気がするんだが。ノーパン主義だし。これで人気あるんだろうか、うむむ。
さて、戦う理由もよくわからないまま、実は戦っている当人の女学生たちも実はあんまりよくわかってないんじゃないだろうか、とこっそり思いながらも、結構ノリと勢いと娯楽も入っているのか、勇んで領地争いに勤しむ生徒たちの中に敢然と乗り込むはめになった主人公のケーキ。いや、本当になんで戦ってるんだろう、と首を傾げることしきりなのだけれど、気がつくと自分の身を守るため、歪んだ友の性根を叩き直すため、幼馴染との約束を果たすため、仲間とともにスカートを翻して疾駆し、他の女生徒のスカートを粉砕して回る大立ち回りを繰り広げる主人公。こういうなんだかよくわからないままだけれど、ノリと勢いで楽しく読ませてしまう、というあたりはなかなか侮れない誘引力を感じさせる。実際、登場人物同士の掛け合いは垢抜けていて淀みなく、非常に楽しいものでした。それに、真っ向からぶつかり合い、相手の歪みに剣を突きつけ、意気を示すさまは痛快でしたし。
結構面白かったです。