おまえは私の聖剣です。3 (GA文庫)

【おまえは私の聖剣です。3】 大樹蓮司/飯沼俊規 GA文庫

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ついに最大の決戦が起こる!?

英雄の力を受け継ぐ少女たちと、過去から蘇る偉人=怪偉人の戦いが繰り広げられる弓鶴羽市。
その戦いは思いもよらぬかたちで、さらなる拡大を見せた。その決着は――!?

巨大生物、弓弦羽市に迫る!!
伏姫咲耶花は《卑弥呼》の鬼道、千葉真琴は《柳生十兵衛》の剣技。
英雄の力を受け継いだIXAの少女たち。
彼女たちを助ける「剣」の力に目覚めた高校生の槇那一兎は、
最先端都市・弓弦羽市で、少女たちとともに、過去から蘇る偉人=怪偉人と戦う日常を送っていた。
ところが、新たな怪偉人は街から遠く離れた山奥に出現したらしい。
調査と温泉旅行をかねて、現地へ向かう一兎たち。
だが、そこで《ワイアット・アープ》こと李小玲の銃弾が、怪偉人を超える驚異を呼び覚ましてしまう。
小玲の銃と一兎の「剣」は、仲間を救う力となれるのか?

超歴史バトル×ラブコメ、完結!!
ぎゃーー、これは紛うことなきばっさり打ち切りだー! あれー? そんなに売れてなかったのか、これ。やっぱり、第一巻で咲耶花が随分とやらかしてしまったのが印象悪かったんかなあ。初動自体はそんなに悪くなかったと思うんだが。ラストで予知夢という形で描かれた本来のものと思しきエンディングは、匂わされたのだけでもかなり面白そうな展開だっただけに、これでオシマイというのは辛いなあ。
歴史上の偉人が怪人として再臨し、また偉人たちの能力を異能として発言させたIXAが迎え撃つ。この構図自体、定番とはいえ面白かったですし、適当にめぼしい偉人をぶっこむのではなく、歴史好きとしては非常に「くすぐられる」組み合わせを毎回用意してくれていたので、その点からも結構楽しんでいたんですよ。
雷繋がりのニコラ・テスラと立花道雪はまあともかくとして、吸血鬼繋がりにしてオスマンの脅威迫る東欧の殺伐とした環境の中で生まれた怪物、ブラド・ツェペシとエリザベート・バートリー。そして、この第三巻はというとネイティブアメリカンの雄として西部開拓時代を蹂躙したあの「ジェロニモ」の怪偉人が、同じく西部開拓時代のヒーロー、ワイアット・アープの銃技を受け継いだ少女と共闘し、惑うワイアット・アープを導く、なんて展開で、ジェロニモとワイアット・アープの共演なんて展開はやっぱりそそられるんですよね。
ネタとしても幾らでも広げていける設定だけだったに、ここで打ち切りというのは返す返すも勿体無い。怪偉人の出現という自体そのものが、一族の領袖というべき上の連中が密かに企てていた陰謀だったかもしれない、という確定情報に近い疑惑が出てきて、将来的にはIXAを引き継いだ若者たちと過去の因縁を引きずる古老たちの過去へと立ち戻るか未来に進むかという対立構図も出来上がりかけていましたしね。長期的に見ても、物語の構成もかなりよく練りこまれてたんじゃないかなあ。
まあ、敢えてこの最終巻はシリーズを畳みにかかるのではなく、そのままシリーズの第三巻目という形で話も進めたみたいですね。肝心の主人公とメインヒロインである一兎と咲耶花が脇に回り、小玲がほとんどメインを張っていたというのも、サブヒロインの当番回、という風情でしたし。変に畳みに掛かって話が変に歪になるよりはマシだったかとは思いつつも、最終巻としてはやっぱり咲耶花たちの出番が少なかったというのはちょっと寂しい。
真面目にやっているようで、全力でバカもやってる展開も従来通りで、途中の怪偉獣襲来のシーンは思いっきりゴジラネタを投入。これ、さすがに今の世代はわかんないんじゃね? 平成版でやっとこ自分の世代で当該だよ?w

1巻 2巻感想