ストライク・ザ・ブラッド 6 錬金術師の帰還 (電撃文庫)

【ストライク・ザ・ブラッド 6.錬金術師の帰還】 三雲岳斗/マニャ子 電撃文庫

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雪菜の不在で古城が窮地に!
“賢者の霊血”を捕獲せよ──!


 中等部の修学旅行で本土に行くことになった雪菜たち。その間、彼女の監視から解放されると知って喜ぶ古城と複雑な雪菜。そんな古城たちの前に現れたのは、天塚汞と名乗る錬金術師だった。
 封印された錬金術の至宝──液体金属生命体犖者の霊血瓩鯢活させるため、猖眤夏旦茘甞特呂能鰻發魴り返す天塚。そして犖者の霊血瓩遼汁に巻きこまれた浅葱を待ち受ける悲劇とは……!?
 世界最強の吸血鬼が、常夏の人工島で繰り広げる学園アクションファンタジー、待望の第6弾!

これほど頻繁に渦中に巻き込まれながら、実質的には蚊帳の外、というヒロインも珍しいなあ、浅葱さん。今回なんぞ、せっかく雪菜というお邪魔虫が修学旅行で不在になる、というこれ以上ないチャンスだったにも関わらず、あんなことになってしまって。
既に三巻あたりでは、古城も浅葱に正直に正体を明かしてしまうか、という話も持ち上がっていたにも関わらず、まさかこの6巻に至ってもまだ古城が吸血鬼の第四真祖になったことを明かされないまま来るとは思いませんでしたよ。そのくせ、古城が起こしたり巻き込まれたりしている事件には、よく電子の妖精として働かされてますし、今度に至っては死にかけるほどの状況に巻き込まれた挙句に、アレですから。アレですから。
もう、浅葱当人の古城に対する気持ちというか、接し方が健気なだけに色々と空回りしている風なのが本当に不憫で不憫で。
とは言え、客観的に見ると浅葱のアプローチが切実である分、着実に歩を進めているようには見えるんですよね。シリーズ始まった当初に比べると、古城と浅葱の距離感も近づいているように見えますし。
まあ、残念ながらその間には、デーンと雪菜さんが、ここは通しませんぞ、とばかりに立ちはだかっているのですが。その意味でも、雪菜がいなくなる今回は本当に大きなチャンスでした。逆に言うと、雪菜自身も自分が居ないこの間が、大ピンチという認識は大いに持っていたようで、もはや今後古城くんから目を離すつもりは一切無いようです。この人、自分が見てないと駄目だわ、という嫁としての義務感を新たにしていましたし、ガードも徹底したものになりそうです。まあ雪菜が頭を抱えているように、古城くんときたらちょっと目を離すとすぐにトラブルに巻き込まれるか起こすかして、女の子の血を吸ってしまうのですから、気持ちはわからなくもないです。本当に、雪菜の隙を虎視眈々と伺っているかのような絶妙のタイミングで毎回、浮気してますもんねえ。まだ古城くん当人が意図を以てやってるなら分かるんですが、見事なくらい流れにハマる形で古城の意志関係なくそういう形になってしまっているわけで、古城に気をつけろ、と幾ら言い聞かせても無理な事案であることは雪菜もそろそろ思い知らざるを得なかったわけですから、「駄目だこの人、私が見張ってないと本当にダメだ」となってしまうのもまあ無理からぬことか。

さて、一方で着々と状況は進行しているようで、今回の錬金術師の事件に紛れる形で、結構色々と伏線は敷いていた模様。浅葱も何気に、重要かつヤバイポディションにいるらしいんだよなあ、これ。それから、ついに雪菜が、凪沙に何かが取り憑いている事を知ってしまうのですが、一方でどうも凪沙に取り憑いているものの正体については、先生たちは知ってるっぽい事もわかってきたんですよね。凪沙たちの担任が知ってるということは、那月ちゃんも知ってるということだしなあ。それから、てっきりその正体って元第四真祖とばかり思い込んでいたのだけれど、どうも一概にそう言い切れなくなってきたような。
こりゃ、思っていた以上に古城が第四真祖になった事情は入り組んでいそうだぞ。
キャラの新加入的には、今回はあれですか。妖精さんとニャンコ先生という、ある意味マスコット的な存在の加入ということになるんですか。どっちも年増だけどな!! 一応、両方共これまた先生というかお師匠と言うか、色々と教えてくれたり解説してくれたりする豊富な知識と経験の持ち主、ということでもあるんだけれども、那月ちゃんといい、そういうポディションの人、結構たくさんいるにも関わらず、こうして見るとなんかみんなちっちゃいのな(笑
あと、さりげに沙矢華が登場していないにも関わらず、弄られまくってて、この娘ほんとにヒロインとしてはあれだけれど、美味しいよなあw 古城にも、アホっぽいと思われてたのか。雪菜も否定するどころか同調してるし。まあ、誰が見てもアホっぽいので、仕方ないのですが。ちらっと、剣巫があと二人くらい送り込まれてきそうなフラグも立ってましたけれど、これはいつ回収されるのやら。

今回、バトル的には相手が相手ということもあり、なおかつ浅葱が巻き込まれた事によって相当古城自身も頭に血が上っていた事もあってか、今までで最大限にド派手な事になってました。その上、ラストバトルはなんかもう、古城くん物凄い目にあってましたしw 姫様、幾らなんでもそれは扱いが酷すぎやしませんか。幾ら吸血鬼で不死身だからと言って、状況的にも時間的にも切羽詰まって他の手段がなかったとはいえ、どう見ても姫様面白がってやってるようにしか見えなかったですぞ(笑

シリーズ感想