魔法少女育成計画 episodes (このライトノベルがすごい! 文庫)

【魔法少女育成計画 episodes】 遠藤浅蜊/マルイノ このライトノベルがすごい! 文庫

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『魔法少女育成計画』『魔法少女育成計画restart』で、過酷な死のゲームを繰り広げた魔法少女たち。そんな彼女たちに魅せられた読者の声に応えて、本シリーズの短編集がついに登場! 少女たちのほんわかした日常や、不思議な縁や、やっぱり殺伐とした事件などなど、エピソード山盛りでお届けします! 本編と合わせて楽しんでいただきたい一冊ですが、この本からシリーズを読み始めるというのもアリ、かも!?
いやあ、むしろこの本からシリーズ読み始めた方が精神的ダメージ大きいんじゃないかな。とは言え、黒幕もネタバレされてしまっているので、あんまりオススメは出来ませんが。
という訳で、【魔法少女育成計画】【魔法少女育成計画restart】にて登場した魔法少女達一人ひとりにスポットを当てた短篇集。在りし日の魔法少女達を描いた物語。作中では早々に退場してしまったり、その背景も明らかにならないまま退場してしまったり、という娘たちも多かったので、改めてこんなふうに一人ひとりを掘り下げていってくれるのはありがたい限り。そのトップバッターが「ねむりん」というのは、やはりまともにセリフもなく一番最初に見せしめみたいに退場させられてしまった彼女については救済が求められていたのかしらん。何気に重要な働きをしていたことに驚き。ある意味、概念存在みたいになってるんじゃないか、これ。
本編では傲慢で嫌なやつでしかなかったルーラが、平時では居丈高でも親切で面倒くさくても投げ出さない娘だったり、マスクド・ワンダーが元はガリ勉で遊びも解さないやや破綻した人格の持ち主だったり、と本編読んでいるだけではなかなか窺い知れない魔法少女達の素顔なんかも見れたりして、かなり印象が変わった娘も多かったりする。
そんなゲーム、試験が始まる前の日常風景を描いた中で、やはり一番ダメージ大きかったのはトップスピードですねえ。今回、表紙も飾っている彼女。本編で彼女がどうなるか既に知ってしまっているだけに、余りにも幸せそうな新婚生活を見せられると、そりゃもうへこむへこむ。もう、幸せの絶頂だったんだよな。それが、何の因果かあんなことになってしまって。特にお腹の中に赤ちゃんが居た、というのが重ね重ね凶悪すぎる。いい旦那さんじゃないですか。この人が、妻もお腹の中の子も突然訳もわからない原因で喪ってしまった時の絶望に思いを馳せると、本当に落ち込んでしまう。当人も素晴らしくイイ女だっただけに、きっついなあ。
【restart】本編では、過去に何があったか結局わからないままだった、茜や@娘々についても彼女たちを見舞った惨劇が何なのかを予想させる、まだ何の憂いもない幸せだった頃の話が描かれている。殆ど正気を失っていてクラムベリーへの復讐に狂っていた茜がなぜそこまで狂気に侵されてしまったのかも、あれを見たら納得できる。あれを壊されたのだとしたら、もう正気なんか保っていられないだろう。
もうねー、どの魔法少女の娘たちも何だかんだとそれなりに、或いはそれなり以上に魔法少女としても日々を生きる一般人としても上手くやってたんですよね。ややアウトロー入ってる娘たちも居ましたけれど、余計なことをされなければ、何も問題なくやれてたし、幸せで居られたのに、こういうの読まされるとさらに魔法少女達を踏みにじったクラムベリーたちへの憤りは収まるどころか増すばかりです。
せめてもの救いは、生き残ったプフレたちが和気あいあいとやれていることくらいでしょうか。同じく生き残ったスノーホワイトは、あの娘はどうも人生をやや踏み外してしまった感があるので、せめてプフレとシャドウゲールとクランテイルがこのまま良き人生を歩めれば、と願うばかりです。

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