聖剣使いの禁呪詠唱〈ワールドブレイク〉 3 (GA文庫)

【聖剣使いの禁呪詠唱〈ワールドブレイク〉 3】 あわむら赤光/refeia  GA文庫

Amazon

集団戦&水着まみれの強化合宿スタート!

真夏の海で戦士の休息を満喫♪
そして、諸葉たちの絆を試す超級試練が巻き起こる!

ランクSになろうがどこ吹く風の諸葉。夏休みとなり、サツキや静乃と学園精鋭部隊の強化合宿に参加する。
海水浴、BBQ、花火合戦、そして真夜中の秘密特訓! かけがえのない現世を満喫する諸葉たち。

一方、英国では白騎士機関を統べる《六頭領》が集結し、異例の緊急会議で諸葉の処遇をめぐり大激突。
そんな日本支部長・駿河不在の最悪のタイミングに、規格外の異端者が合宿所近海に出現する。
絶望的な状況下、撤退を命じられる学生たち。問われる、精鋭部隊の意義と意地。
そして、諸葉が下した決断は――

限界を壊し、運命を超えろ!
初の集団戦闘&眩しい水着で魅せる痛快無敵ソード&ソーサリィ第三弾!!
うわぁぁ、格好良いっ! 主人公の諸葉が相変わらず肩肘張らないスマートな性格イケメンなのは当然として、石動隊長をはじめとした男連中が軒並みすこぶるいい男、好漢たちだというのが燃える、実に燃える。三枚目の亀吉先輩ですら、三枚目故の痛快なかっこ良さを備えていて、あんたそりゃ皆から好かれるわ。諸葉が何気に亀吉先輩、大好きなのもよく分かる。
特に石動隊長は、一巻の言動からして真面目で実力者ではあるけれど小さくまとまってしまっている人なのかと思ったら、滅茶苦茶熱い人じゃないですか。勝つためならば、どれだけ汚名を被ろうと後ろ指さされようと組織のリーダーとして合理的に判断しよう、感情に流されずヒロイズムを否定しよう。だが、誰にもどこにも勝算がないのなら……。
「僕は僕の思うままに行動するしかないだろう?」
「今の僕は隊長ではなく、隊員でもない。ただの石動迅だ」
ひやぁぁ、惚れるわ。あんたこそ隊長だわ。想像の殻を見事に破ってくれる漢立ち。正直、世界最強の6人《六頭領》と同等のSランクに認定されようかという怪物そのものの諸葉が、学園の実戦部隊の一隊員という立場に果たして収まるのか、という疑問に対して、今回の話は見事に答えを出してくれたように思います。諸葉の格を落とすのではなく、この実戦部隊(ストライカーズ)の仲間たちが、友人たちが、諸葉と共に並び立つ戦友足りえるのだと証明することで。
だからこれは、諸葉とサツキと静乃のたった三人だけの戦いの物語じゃなく、亜鐘学園実戦部隊というチームの物語だ。うははは、この作品、やっぱり正しく作者のデビュー作である【無限のリンケージ】の系譜に連なる作品ですよ。あれと同じ匂いを、感触をヒシヒシと感じます。
うん、そうなると前半、強化合宿という名目で訓練以外の時間は遊びに費やす、というのも日常シーンで実戦部隊の面々が同じ学校の同じ世代の少年少女たちであり、屈託のない友情を交わし合う友達同士であり、お互いを高め合うライバル同士でもあり、という関係を寝食を共にすることで普段の学校でのそれから一歩も二歩も踏み込んだ形で深められたのも大きかったんでしょうね。あれで、丈弦さんのオトコ前っぷりとか、副隊長の変態性とか、意外と石動隊長が堅物なりのツッコミ属性だったのがわかったりとキャラ立ってましたもんね。ってか、斎子副長、アホすぎる。鬼の副長じゃなかったのか。こんなアホな人だったとはw
そして、一気にヒロイン度を爆上げしてきたのが、春鹿先輩でしょう。何この可愛い人。ボーイッシュな可愛さ、極まってますよ。冒頭付近で、春鹿先輩に好みの水着を勧める諸葉の卒の無さは、こいつモテて当然だよな、と唸らされたものですけれど、そっからの春鹿さんの初々しくも躍動感のあるデレっぷりは、見ていて応援したくなるような健気さがあって、いや参った。これ、完全にサツキと静乃の間に割って入ってきてますよ。

さて、現場ではこのようにワイワイやっている裏では、諸葉のSランク入り。つまり自分たちと同格の存在を認めるかどうかで、世界最初の六人にして世界最強の6人である《六頭領》が集結し、諸葉の扱いについて話し合うことに。最初期から、この6人については常に言及されていましたけれど、実際その人となりが明らかになってみると……前回、大迷惑をふっかけてきたエドワードが一番まともってどういう訳だよ!!
こ、これは酷い。エドワードこそ非常識の塊で他人の迷惑顧みず、いらんちょっかいかけてくる厄介者かと見ていたんですが、6人が集結した場面で見るとそのエドワードが一番常識人で、他の連中の無茶苦茶で非常識な言動を窘め抑える側に回ってるんですよね。エドワードが押さえ役に回ってるってww
こ・れ・は・酷・い!!
よくまあ、これ組織運営が回ってるな、と思うけれど、人格と能力は別なんだろうな、うん。ただ、この人達の人格破綻はけっこう笑えないレベルなので、彼らが諸葉にちょっかいをかけてくることになるとエドワードの時と違ってかなり黒いことになりそう……とか思ってたら、速攻で仕掛けてきやがった。
あかん、これは面白いで。

1巻 2巻感想