六花の勇者  4 (スーパーダッシュ文庫)

【六花の勇者 4】 山形石雄/宮城 スーパーダッシュ文庫

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「七人目」の脅威がいまだ残る六花の勇者たちは、ドズーの話から、テグネウの策略の一端を知る。
「黒の徒花(あだばな)」とよばれる聖具が、「七人目」に関する重大な手掛かりであるというのだ。
アドレットはその聖具が造られた神殿へ向かい、正体を暴くことを決める。
一方、テグネウは六花の勇者を阻止するため、人間を兵器に作り替えた『屍兵(かばねへい)』を動員する。
『屍兵』の中にはアドレットの故郷の人間も 含まれていることを知ったロロニアが 『屍兵』を救う方法はないか、と言い出し…! ?
伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、第4幕!
あらすじだと、「黒の徒花」は聖具であって「七人目」とは別、みたいな書き方されているけれど、本編読むと???
正直、この段階からだと誰が七人目でも、ちょっとしっくり来ないんですよね。それこそ、七人目が自分が裏切り者だったというのを知らなかった、というパターンでもない限り。ここから、七人のうちの誰かが本当に最初から裏切り者として動いていた、という展開を説得力をもって描き出せたら、それは凄い傑作になると思うんだけれど、今までの言動からして、みんなちょっと疑いようがなくなってきてるんだよなあ。
これで、実は一番疑惑が晴れているモーラがさらに裏切り者でした、とかだったら本気で神さまなんですけど。
最近のハンスの株の上がり方が怪しいなあ、という風にとにかく些細な事ばかりが引っかかって、そろそろしんどくなってきた。ここまで、誰も脱落していない、というのも展開が遅いという風に思える理由の一つなんだろうけれど。別に、誰か殺せ、と言っているわけじゃないんだけれど、なんかこう、疑念を晴らしてもそれで潔白が証明されるわけじゃなく、一つクリアすると次のお題が出てきて、そこから生まれた疑念を晴らすためにまた動く、という風に同じ場所をぐるぐる回るばかりで、話が進んだ気がしないんですよね。結局、何故かナッシュタニアまで合流するはめになっちゃったし。ってか、こいつなんでしたり顔で演説なんかしてるんだ? 裏切り者といえば彼女こそがどんな理由があろうと裏切り者だったわけで、思想面からも非常に危ない人物というのはもう知れ渡っているのに、その彼女にあれだけ自由に喋らせて仲間への口撃を許しているとか、もうちょっと彼女には厳しく当たればいいのに、と読みながら思ったり。
話を戻すと、展開が大まかにぐるぐる同じ形を描いていると、ラストに明かされた「黒の徒花」の正体についても、「まさか!」という驚きよりも「またか」という感想になってしまう。どうせ、今度の疑惑の相手も黒じゃなくて、事情を紐解く展開になるんでしょ、と。何となく、緊迫感というか緊張感が保てなくなってきた感がある。まあ、ここで一気に繰り返しパターンをひっくり返すような展開を持ってきてくれることを期待するより他ないのだけれど。
しかし、挿絵のロロニアのブサイクさはちょっとひどくないんですか? 登場時や、その後のチラほらとロロニアが描かれていた時は美人でも可愛くもないけれど、普通の顔で不細工ではなかったと思うんだけれど、この巻のロロニアは誰だよ!? と思わず突っ込んでしまうくらい変な顔になってましたよ。作中で不器量な容姿とか書いてたっけ?