とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 (9) (電撃コミックス)

【とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 9】 冬川基 電撃コミックス


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ええーっ!? 食蜂ちゃんってこんな娘だったの!?
これはかなりのサプライズ。決して普段の姿を偽っていた、というわけではないので単に傍から見ての印象と言動に引きずられていたんだろうな、と。どんな人物でもそれなりに付き合ってみないと人となりはわからない、ということか。正直、これほど人間そのものに対して不信と絶望を抱いていそうな能力と経歴の持ち主にも関わらず、相当の倫理観や良心を持ったまま、というのは凄いな。彼女自身、軽口で人格高潔な私だからこそ制御できる力、俗物が手にしたら無闇に振り回して危険だものねぇ? なぞと宣ってますけれど、あながち戯言とも言い切れないんですよね。まあ、躊躇なく使いまくっているあたり、そのクレバーさはタチが悪いとも言えるんですけれど、その躊躇いのなさに逆に安心感があるというか、持て余さず飲み込まれず使いこなしているなあ、という信頼感が生まれるわけです、不思議。
しかし、こうして食蜂さんの過去も見てしまうと、ほんと御坂だけレベル5でまともな人生送ってたんだなあ、と実感してしまう。いや、軍覇なんて変なのもいますけれど、まだ不明な6位と御坂以外の四人の扱いたるやろくでもないの良い所だもんなあ。とは言え、中学生の時点でこれほどの暗部に足を突っ込まざるを得なかった時点で、御坂も順調に泥沼に嵌っていってるわけですけれど。
まあでも、この展開は意表を突かれましたけれど、納得といえば納得。なんか、ついついレベル6に至る実験のインパクトのせいでシスターズこそメインでオリジナルである御坂の方が添え物、的なイメージに、どうやら作中の登場人物たちも引っ張られ気味になっていたようですけれど、実のところミサカネットワークがあるとはいえ、シスターズの方こそが添え物であり、何よりも肝心なのは御坂の方であり、わりと無防備にふらふらしている彼女が狙われない、という方が変だったんですよね。レベル5の重要性とこの街の危険性を正確に理解し、かなり慎重に身辺を警戒する仕組みを作り上げた上で日常に居座っている食蜂ちゃんと違って、御坂ってホントなんのバックもなしに普通の女子中学生してますもんね、これ。
まあ実験動物から自力で自由を勝ち取った食蜂ちゃんとは、スタート地点が違うので仕方ないのですけれど。幼女時代にあれだけの悪意と向き合ってたらなあ。ほんと、なんで歪まなかったのか不思議になるレベルです、食蜂ちゃんは……いや、ちゃんとゆがんでるんでしょうけどね、これw
でも、ドリーはないよなあ。こんなん悪意がないとつけられない名前じゃない。
あと、黒子さんは相変わらずの冷たい対応に、ラブポイントだだ下がり中のままですのよ。こういう記憶がなくなっている時こそ、頑張ってお姉さまラブを示さないと。ってか、知り合いじゃないってだけであんなに愛想なくなるのか。

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