フルメタル・パニック!  アナザー6 (富士見ファンタジア文庫)

【フルメタル・パニック! アナザー6】 大黒尚人/四季童子 富士見ファンタジア文庫

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今明かされる、過去と現在を結ぶミッシングリンク―“レイヴン”に隠されていた一三年前の秘密が、達哉やアデリーナをさらなる戦いへと誘う。一方、無人ASを巡るジオトロンの野心は、水面下で世界に様々な波紋を引き起こしていった。その尖兵として暗躍する、菊乃や旭たち。インドシナの密林、そしてカルパチアの雪山―うち続く新旧D.O.M.S.の対決の中で、達哉はとある決断を下す。それは『戦士の回廊』へと至る、決定的な一歩となるのだった。疾風怒涛のSFミリタリーアクション、新章開始!!

13年前の事件云々というと、当然フルメタ本編の方のアレなんだろうけれど、アナザーって結局ここまで殆どミスリルとかウィスパードなどというセカイの裏事情とは関わりがないまま此処まで来ているので、13年前の事件云々言われても、あんまりピンと来なくて、リンク具合にワクワクしたりできてないんですよね。せめてもうちょっと旧作の面々が顔出してくれたらいいんだけれど、マオもクルツも殆ど過去の件については触れないし、匂わさないからなあ。
その意味では、最後に出てきた特殊部隊の彼は、そっち方面関連の関係者なんだろうか。単に、クララがモテモテという可能性もあるけれど。あのちびっ子、男ウケが何気に良さそうで無自覚に結構あっちこっちで引っ掛けてそうだしw その割に歳相応にエロスに対しては初心というか潔癖なところがあるようだけれど。達哉とアデリーナがちょっとイチャイチャしかけてただけで取り乱してたもんなあ。あれは微妙に興味津々の反動、という向きもありそうだけれど。
んで、アデリーナと達哉の関係だけれど、強烈なインパクトのあるイベントがあるなどと言った事は相変わらずなくって関係はぼやけたままなのだけれど、菊乃と達哉がキスしてたことを知って機嫌損ねたり、そのネタを利用して達哉をからかったり、と距離感自体は特にイベントなくても順調に進展はしているようではあるんですよね。
別に何か大きな事件がなくったって、自然と雰囲気良くなっていくのは、それはそれで悪く無いです。これまでの微妙な距離感とアデリーナの消極性がラブコメ方面でかなりの停滞を生んでいたことから鑑みると、だいぶ彼女の方から甘やかな雰囲気を醸し出すようになってきたのは、変化といえば良い変化ですし。
強烈な体験の共有性というと、どうしても今回の一件も含めて菊乃が色々持ってっちゃってるからなあ。基本的にアデリーナの優位性は揺るがないとは思うんですけれど、それにしても今まで何にも無さ過ぎでしたし。ただ、最後にキチンと受け止める役を担っていたのを見る分には、安心なんですけど。
その意味でも、今回の菊乃との一件は今後の展開も含めてかなり大きな転換点になりそう。達哉もいつか経験することではありましたけれど、まさかASでの戦闘によるものではなく、生身で手を下すことになるとは想像していませんでしたし。それを、アデリーナとではなく菊乃と共有することになるとは。
菊乃にとっても、これは右へ行くか左へ行くかのターニングポイントになりそうなのは確かなんだけれど……うーん、すんなりとこっち側に転びそうでもあるし、一方で地に足をつけた形であちらに帰りそうでもあり、どっちもありそうなんだよなあ。

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