氷結鏡界のエデン12  浮遊大陸-オービエ・クレア- (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 12.浮遊大陸-オービエ・クレア-】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

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氷結鏡界が音を立ててきしむ。結界の鍵を異篇卿イグニドに奪われ、幽幻種侵攻は時間の問題だった。皇姫サラが下した決断、それは精鋭による異篇卿追撃戦と、護士たちの総力を挙げての浮遊大陸防衛戦。サラに率いられ、巫女、千年獅、そしてシェルティス、ユミィがイグニドを追う。だが“楽園幻想”を成就させんとする異篇卿が、真の力を解散し、行く手を阻む。
「…レオンは一番強いから。誰にも負けない…から」穢歌の庭で対峙する、千年獅レオンと異篇卿アルマデル。一方、浮遊大陸でも天結宮戦力と幽幻種の撃戦が幕を開けて―氷結鏡界か楽園幻想か。重層世界ファンタジー、最終局面!
紗沙さん、貴女本気でババ臭くなってますよ? 説教臭くなってるわ、涙もろくなってるわ、言動がいちいち年寄り臭くなってしまってる。さっさと少女分を回復しないと、あれと再会した時大変ですよっと。
さあ、ついについに<イリス覚醒!> これを<邪神(イリス)覚醒>にすると程よくガメラ3になります。さすがにイリスも邪神さまと呼ばれるほどケバケバしい存在ではなく、ただの駄メイドなので良かったです。いや、よくはないか。駄メイドが復活したところで意味無いものなあ。目下のところ必要とされるのは、不完全神性機関としてのイリス。かつて数千・数万の幽幻種と渡り合った伝説の存在が今、復活する。というところで、結界の崩壊に寄って圧倒的な幽幻種による数の暴力に吹き飛ばされそうなときに、機神としての彼女の復活は文字通り希望の光り。主力である巫女と千年獅たちが総力戦でエデンに向かったとなると、浮遊大陸の方はもうからっけつと言ってイイ状態ですしね。いかな、ジルシュヴェッサーたるイシュタルが残っているとはいえ、戦力を欠くのは揺るがぬ事実。ここにイリスが復活というのは非常に大きな戦力補強になるのではないかと。エデン開放しました、しかし浮遊大陸全滅してました、じゃ話にならないものなあ。
もっとも、イリスに限らず秘戦力はわりと残っている模様ですけれど。あの謎の店長含めて。機神に関してもわりと千年前から十全戦力残っているんじゃないか、という節もありますし。この期に及んで、第一位の巫女と千年獅が重役出勤なのはちょっと勿体ぶりすぎだと思いますけどねっ! この分だと、エデンか浮遊大陸かどっちに現れるんだかわかんないなあ。イリスも、てっきりエデン投入だと思ってたんだけれど、果たして浮遊大陸を守り切ってそっちまで行けるかどうか。でも、行かないとナギと再会できないじゃないかっ!

今回は、いうなれば異篇卿との決着戦。ただ、本当の意味で『重界計画』に拘っている人がいないものだから、紗沙のエデン浄化に対向する信念とか指導力というものが足りなかった気がする。単に、個々の相手との因縁をぶつけあうのが目的、みたいな感じでしたし。だもんで、対決する相手と真っ向からぶつかり合ってそれで概ね満足しちゃってるんですよね。それはそれで構わないといえば構わないんですけれど。その中で唯一、こだわりが強かったのがマハさんですか。彼女自身の過去や事情を鑑みれば、彼女の決意や覚悟の深さは知れますし。でも、ゼアドールさん、そんな人を泣かせてたらあかんですよ。ぶっちゃけ、漢気ならあんたがぶっちぎりで一番なんですから。
ところで、黒猫さんは毎度毎度一番ひどい怪我を負っている気がするんだけれど、もうちょっと優しくしてあげてくださいw

ユミィやシェルティス、そしてイグニドについては最後に回したか、今回は殆ど出番なし。最終回に、全ての因縁が紐解かれることになるのでしょう。意外と秘密も引っ張ったなあ。

シリーズ感想