デート・ア・ライブ9  七罪チェンジ (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 9.七罪チェンジ】 橘公司/つなこ  富士見ファンタジア文庫

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「シドー!おなかがすいたぞ、シドー!」、「だーりーん!だーりーん!」、「みんなちょっとおちつきなさい!」
第7の精霊、七罪が化けた相手を探す勝負を見事制した士道だが、天使の力によって十香たちを子供の姿に変えられてしまう。
「七罪…一体、なんでこんな…」
世界から存在を無視されたことで、コンプレックスを肥大化させ、偽りの姿に変身し、本当の姿を隠す精霊、七罪。「教えてやるよ―女の子は天使なんて使わなくたって、『変身』できるんだってことをさ」自分を否定し続ける精霊の魅力を引き出すため、デートして、デレさせろ!?
これ、表紙の8巻との対比が素晴らしすぎるでしょう。多少ネタバレにはなってますけれど、既に8巻で七罪の正体については殆ど明かされているようなものですし。むしろ、一発で見てわかるインパクトがまた素晴らしい。そんでね、この姿はまだちゃんと身繕いする前の素の彼女なんですよね。カラー口絵には、ちゃんとみんなの手でオシャレした七罪の姿がちゃんと掲載されていて、これがまたとびっきり可愛いんだ。実のところ、表紙の彼女でも素の素材として可愛いのは間違いないんだけれど、ちゃんと手入れされた七罪は、ほんとに完璧な美少女になってるんですよね。この描き分けは手放しで絶賛していいと思う。
さて、これまでの物理的に破壊力タップリに攻めてきた精霊たちに対して、今度の七罪は士道に心を折るかのように精神的に攻撃してくる。いやまあ、彼が一番精神的にダメージくらったのは、美九の洗脳でみんなが敵に回ってしまった時がピークだったんだろうけれど、七罪の攻撃はイタズラレベルなんですけれど、悪意たっぷりに社会的に抹殺を図ってくるから質が悪いのなんの。士道って、基本的に真面目で遊びのない性格しているから、そんな子があんなに変態として警察にしょっ引かれそうな目に合わされるのは、ちょっとどころじゃなく悲惨でした。これで、ギャグキャラの要素を持っている主人公なら、笑って済ませられるんですけどね。この作品、ギャグ要素はわりとタップリあるのに、士道はそれをやるタイプじゃないからなあ。個人的にはもっと弄られ属性があっても良かったとも思うんですけれど。蒼穹のカルマの鳶一くらい。
ただまあ、他の精霊の子たちが言ってるように、客観的に見ると七罪のやってることって可愛らしいレベルなんですよね。他の精霊の子たちが大暴れしている時にやらかしたことを考えると、ね。それでも、士道だけじゃなく十香をはじめとして精霊のみんなが七罪に対して全然隔意を持たずに親身になって接していたのを見ると、随分微笑ましい気持ちにさせられました。いい子たちじゃないですか。八舞双子の多芸さには笑ってしまいましたけれど。
トドメに、士道の化粧の腕前である。こ・い・つ・わww
そういえば、女装するのに後のほうでは他人の手を借りずに短時間で出来るようになってた、と言っていたけれど、どこまでのレベルに達してるんだよ。なんか微妙に変な方向に行ってるぞ。

でも、今回の士道の真摯な振る舞いは、精霊の心を溶かすという意味では一番説得力あったんじゃないだろうか。あれだけ献身されたら、七罪じゃなくても心ぐらつきますわ。それに、今回に関しては士道のワンマンじゃなくて、他の精霊の子たちが積極的に七罪に構って、彼女のネガティブに凝り固まった心を優しく溶かしてましたからね。みんなのチームプレイが光った回でした。特に、クライマックスでは精霊のみんなで共同戦線張る、という一番見たかった展開が待ってましたからね。力が封印されて限定的になっているとはいえ、やっぱり燃えました。共同戦となると美九が支援系として非常に役立ってたのが印象的。単に洗脳とかだけじゃなく、ステータスアップまで賄うとは。

個人的にはDEM社のエレンに精霊がやられてしまうのはちょっと悔しいんですよね。人類が太刀打ちできない絶対の存在が精霊だったはずで、あの真那だってずっと苦戦し続けてたのに。
今回に関しては七罪が戦闘能力の低いタイプの精霊だったから、と思いたいところですけれど。

あと、折紙はいくらなんでも節操なさすぎだと思う。この子は、ほんとに周り見てないでマイウェイ突き進むよなあ。明らかに士道の敵だとわかっている側にホイホイ参加してしまうとか。
あ、ということは次回はついに折紙回になってしまうのか。この際、いい機会なのでDEMと一緒にまとめて始末してしまうわけにはいかんのだろうか(苦笑

シリーズ感想