ナイツ&マジック 1 (ヒーロー文庫)

【ナイツ&マジック 1】 天酒之瓢/黒銀 ヒーロー文庫

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とある一人の日本人が事故でこの世を去った。彼の魂は、異世界において『エルネスティ・エチェバルリア』として転生する。しかも、前世である日本人としての記憶を受けついだまま。エルの趣味嗜好も前世に倣ったものだった。彼は前世に続いて極度の『メカオタク』であったのだ。そんな生まれ変わった世界で、実在する巨大人型兵器である幻晶騎士と出会ったエル。彼は狂喜乱舞しながら、その操縦者となるべく行動を開始する。この世界での幼なじみを巻き込みつつ、メカオタクとしての暴走は続いていく―。
小説投稿サイト「小説家になろう」で大人気のロボットファンタジーがついに書籍化。メカオタクだった青年が、転生し、思う存分本物のロボットを操る。
部屋をひっくり返してたら発掘出来たので、機が到来したのだ! ということで、長らく積んでたのを読むことが出来ました。
……お、面白いなあ、これ!!
うん、なるほどこれは人気になるはずだ。この類のお話はそれこそ掃いて捨てるほど沢山湧いて出てますけれど、その中でもほんの一握りに分類されるだろう本物であり、何より「痛快」を旨とするこのカテゴリーの本分をこれでもかと貫き通した、まさに快作と言っていいんじゃないだろうか。
何よりやっぱり主人公がいい。重度のメカオタク、ということで新たな人生をひたすら趣味に費やしまくってる彼ですけれど、その無邪気さと人当たりの良さが不快とは程遠いキャラクターで、容姿もあいまってか性格も含めて凄く可愛らしいんですよね。それでいて、暴走しがちだったり腹ぐろだったり、結構イイ性格しているのも逆に微笑ましかったりして。頭がいいのに小賢しくない、ロジカルなのに理屈っぽくない、こういうキャラ、なかなか難しいんだけれどなあ。でも、とにかく目をキラキラさせて一つのことに夢中になってる子を見ていて不快には思いませんよね。
彼のそうした姿勢は、周りの子たちも感化して、大きく広がっていくわけですけれど、主人公のエルが「崇拝」されるのではなく、ちゃんと友達として、生徒として、後輩として、好かれて一緒に頑張ろう、という流れになっていくのは、見てても気持ちよかったです。そのあたり、微妙に気持ち悪い人間関係になっていくモノも少なからずありますし。
そして、巻ラストの大激戦、痛快にして燃える要素タップリ。これぞ、ロボットものだわなあ。とはいえ、ロボットはロボットでも近未来じゃなくて、ファンタジー世界なのですけれど、メカヲタとしてはそっちでも構わないんだろうか。まあ、幻晶騎士はちゃんとした理論と、技師によって成り立っているものみたいなので、ファンタジー世界のものとはいえ、キチンとロボットしているので、構わないのか。
ともあれ、最後までワクワクしながら読むことが出来ました。うんうん、面白かった。早速、続刊入手済み。続き読みます。