おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その11 (MF文庫J)

【おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その11 ごく個人的な世界のはじまり】 葉村哲/ほんたにかなえ MF文庫J

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荒谷学園第三旧校舎、古い木造建ての一階にあるゲーム同好会部室。白崎宗司は孤高の美少女、森塚一乃と放課後のときを過ごす…ってまた1巻のアレか!!“煉獄”森塚一乃の最後の武器にして最凶の妹、“断罪の鎮魂歌”終乃―漆黒の一乃と反転する純白の少女。終乃と宗司はたった二人で夢の世界を往く。追憶と追憶が重なる時、またしても一乃は―巨乳に変身!―そう、ここは荒谷学園第三旧校舎、古い木造建ての一階にあるゲーム同好会部室。かつてとある約束がなされたこの教室に卒業式の桜は舞うのか!?新感覚ラブコメディ的なにか、大団円の開演が迫る!
そこまでして巨乳になりたいのか、なりたいのか! これでまだキリカの巨乳に無駄な敵意をまき散らしているに留めていたら、苦笑で済んでいたのに、夢の世界で自分が巨乳になってご満悦しているのを見てたら、目尻が熱くなってきてしまいましたがな。

哀れな……。

いやもう敵愾心湧き立たせてるなら可愛い物なんだけれど、そこで実際は自分も巨乳になりたかっただけ、だというのなら、それはもうただの嫉妬。見苦しい八つ当たり、みっともないないものねだり。そして、現実じゃなくて夢の世界でも満足してしまえる時点で、もう虚しい。そこまでして巨乳になって見たかったのか。でも、一乃さん。それはね、巨乳じゃなくて虚乳って言うんだよ?
もはやここまで胸が張り出して悦に浸っているのを見てしまうと、宗司と永遠の世界にしけ込むのが目的じゃなくて、むしろ巨乳になるのが目的だったんじゃないだろうか、という勘ぐりすら出来てしまう。そりゃ、巨乳を愛でてくれる人がいないと、意味がないのかもしれませんけれど、一乃さん誰にも見てもらわなくても、肩こりを経験しただけで満足してそうだもんなあ。

さて、現実世界から夢の世界に逃げ込んで、ラスボスであり世界の敵たる存在の討伐を完全に放棄してしまった一乃さんに、さすがの世界さんもいい加減堪忍袋の緒が切れたのか、もう辻褄合わせとか考えずに無理やり「一乃の妹」なる存在をゼロから創造、誕生させ刺客として投入してきたのでした。その名も「森塚終乃」。
もはや、名前を真剣に考えるのも面倒くさいのか放棄してしまっているように思えるのは気のせいだろうか、大丈夫か世界さん。色々とやけっぱちになってないか? それとも誰も言うこと聞いてくれなくて拗ねてるのか?
案の定というべきか、よほど世界さんが無能なのかドジっ娘属性なのか、最終兵器として投入してきた終乃ちゃんは、見事に「ぽんこつ」。これ以上ないパーフェクトなポンコツ娘でありました。
最終兵器なのに、なんで作中屈指の弄られ属性なんだよっ、かわいいじゃないか!!
誰にもまともに相手してもらえず、涙目で奮闘しているうちに暴走し始め、いつの間にかいつものように同類が増えている、という有り様に。いや、後輩属性は初めてだったので、これはこれで。いや、むしろこれがベストで。
「先輩ッ♪」というふうに呼んでもらえるのは「お兄ちゃん」よりも何気にポイント高いです。
しかし、終乃にかぎらずどの子もポンコツすぎて、ヒロインというよりもネタキャラにまで落ちちゃってるよなあ。中で一番ヒロインというか少女らしく乙女らしくキラキラしていたのが、ペンギンことリアだったというのはどうなんだろう。まあリアは登場当初からぶっちぎりでヒロインしていましたけれど。場合によってはペンギンの頃から健気属性で売ってたし。

なんだかんだで、結局夢の国からもおん出るはめになり、結局非日常のような日常は続く。学校を卒業しても続くんだろうか。むしろ、大学入ってからの方が自由に非日常で日常は出来る気もするのだけれど、作品としてはこれで完結、でいいのかな。はっきり明言されてないので断言は出来ないけれど、常にエンドマークがつきそうだったサブタイトルが、ついに反転したわけだし。
いい加減ちょっとグダグダがすぎていたので、さすがに締めなのでしょう。もうちょっと話としても踊れたらよかったんでしょうけれど、お疲れ様でした。

シリーズ感想