盟約のリヴァイアサンV (MF文庫J)

【盟約のリヴァイアサン 5】 丈月城/仁村有志 MF文庫J

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「知っているか? 民主主義というやつだ」
 伊豆での騒動を終えて双刀の秘文字を得たハルたちは身近な知り合いを集め、とある《計画》に向けて暗躍を開始した。手始めにアーシャの母、ユリアから得た情報を元にアメリカ遠征を行う一行。アーシャや織姫たちと共にボストンでの観光を楽しんでいたハルだったが、旅の途中で衝撃的な一報を聞くことに! ? ついに動き出した紅き炎帝、ハンニバルによって窮地に立たされたアメリカ。ハルたち竜弑しは最大の危機にどう立ち向かうのか―――。至高のドラゴン・エンタテイメント、熾烈を極める第5弾!

ちょっとこれもう織姫さんが圧倒的すぎるよ! こと正ヒロイン力については、カンピオーネ!の方を含めても最強を張るんじゃないだろうか。この娘については残念性が完全皆無だもんなあ。残念さというのは、今の時代むしろ魅力の一つとして機能しているのだけれど、織姫については逆転の末の正道というべきか、女性としてのパーフェクトさを突き詰めた上で、キラキラと輝いてるキャラクターなんですよね。もうホント、反応仕草発言の一つ一つにキュンキュンさせられる。かわいい、もう尋常じゃなく可愛い。もうどうしたらいいのかわからなくなるくらいに可愛い!
織姫の「……大好き」はもしかしたら本年度最強と言って過言ではないかもしれない。この「大好き」はテンプルへの一撃。膝から崩れ落ちて前のめりに倒されたかのような威力でした。いやいや、幾らなんでもこれは強烈すぎますよ。裏表のない、純粋で素直で心からまろびでるかのような「大好き」。あかん、こっちまで顔が赤くなりそうや。
究極の男殺しである。これに勝てる男は存在しません。絶対陥落。
今までも織姫については凄い凄い、これはとてつもない最強のヒロインだとは思っていましたけれど、いざ本気になって告白してきた時の威力たるや、想像を遥かに絶していました。これは、ちょっとルナでも敵わんて。織姫って駆け引きしないもん。献身的で、それでいて引っ込み思案じゃなくて。恋愛について面倒くさがりなハルをして、思わず愛しさのあまり前のめりに飛びつかせるような瑞々しい可愛げの塊で。
これはあかんわ。

アーシャが、なんか自爆覚悟のドーピング催眠術自己暗示革命で、自分を魔改造して特攻に打って出て、ようやく巻き返してきていますけれど、これってどう見ても肝心なときにヒデブってなりそうなフラグですよね。あかんて、ニセクールビューティw
いやそれでも、これまでに比べたら確かにハルに女の子として意識させる事に成功している分、前進ではあるんでしょうけれど、しっぺ返しが本当に怖い。

さて、本編である竜たちとの対決では、先の雪姫に引き続き、今度は世界で一番有名な竜王であるところの、紅きハンニバルと交戦することに。
雪姫も大概、突拍子もない自由な女王様でしたけれど、ハンニバルはそれを遥かに上回るフリーダムな覇王さまで……まさに自由の国アメリカに相応しい竜王とも言えるのでしょうけれど。
彼がニューヨークの地で市民たちに宣言するは、「ハンニバル・デモクラシー」!! まさかのニューヨーク市長選への出馬宣言!!
そして、自由勝手に行いだすは、ハンニバル一流の選挙戦。って、選挙戦の意味を絶対に勘違いしてるからそれ! 或いは、意図的に本来の意味を無視して、自分の好きなように選挙戦を解釈しているか、だけれど。
この竜王さまは、人生楽しんでいそうだなあ。
その竜王様のお楽しみに振り回される人類諸君。その尖兵であるハルたち。ぶっちゃけ、ハルたちでは高位の竜と相対するのでまだ精一杯で、竜王と真っ向から戦うには力不足も良いところなのだけれど、戦いは避けて通れない以上、こっちもある意味ドーピングに近いパワーアップをする必要があり、この間からの秘文字もゲットからこっち、急激なパワーアップの頻度が凄まじいことになっている。
当然、リスクは倍々ゲームで跳ね上がっているのだけれど、いちいち安全なんか考慮している暇はない、というハルの据わった覚悟がこれまた凄まじい。今回の指輪についてなんか、完全にアウトに等しいにも関わらず、一度目ならともかく、二度目も殆ど躊躇がなかったあたり、ハルという人間の決断力の質というものがうかがい知れる。全く、リスクに対して躊躇わないもんなあ。それでいて、決して危機感が薄いとか、感情的で冷静な判断が出来ない、というタイプとは真逆だし。

一応、ここいらで一端強制強化イベントは終了といったところだと思うのだけれど、ラストの展開といい、ハンニバルと敵対している欧州の竜王の伏線といい、話の展開もダイナミックに拡大していく予感がひしひし。物語も佳境に入ると同時に、スケールアップしていきそうで、ワクワクしてきましたよ。

ちなみに、特級魔女以外の魔女っ子たちはわりと普通の子なのね。アメリカのウィッチーズたちの蛇たちは、米海軍艦載機の猫たち、ワイルドキャット、ベアキャット、タイガーキャット、トムキャットで統一されてたみたい。
特級魔女はアーシャとルナを含めて全員で五人いるらしいけれど、あと三人も出てくるんですよね。

シリーズ感想