最弱無敗の神装機竜《バハムート》4 (GA文庫)

【最弱無敗の神装機竜《バハムート》 4】 明月千里/春日歩 GA文庫


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絶望の運命を打ち破る、限界突破!

装甲機竜による校外対抗戦を控えた初夏。ルクスたち代表メンバーは、新王国の離島で強化合宿を敢行する。
水着と温泉、合宿所での共同生活と、解放的な少女たちに圧倒されるルクス。
しかしその合宿には、もうひとつの隠された目的があった。
浮上した遺跡『方舟』の調査と、中で眠っていた自動人形との出会い。そして現れた敵勢力の影が、ルクスとフィルフィの過去と現在を結び、絶望の未来へと加速させる。

「ルーちゃんは、ひとりじゃないよ」
フィルフィを救うため、選択を迫られるルクスの決断は!?

王道と覇道が交錯する、最強の学園ファンタジーバトル第4弾!
一番心が弱っていた時期に慰めてくれて、支えてくれて、後々までの指針となるものを得るきっかけを与えてくれたような人となれば、そりゃあ他の子とはちょっと違う「特別」になるよなあ。フィフィとルクスの関係はもう幼いころの思い出を共有した幼馴染という所に留まらない、ルクスにとっての「光」のようなものだったのではないだろうか。ルクスの中にある他の少女たちへの遠慮がフィフィには垣間見えないのと同時に、ともすれば妹のアイリに対するよりも庇護的な接し方を見るとそう思う。
ただ、あまりにもお互いにとって「特別」すぎると、そこで関係が完結しかねないんですよね。まあ、発展しなかろうと完結していようと、あのラストの抱擁シーンを見せつけられるとここに割って入るには容易じゃないよなあ、と溜息をつかされる。特に、リーズ姫さまと来たら最近「ハカセ」扱いが身についちゃってるなあ。こんなこともあろうかと、既にパワーアップシステムは準備済みじゃ! という、困ったときのハカセ頼りは、頼もしいんだけれどヒロインとしては賑やかしになってしまっているような。頑張れ、姫様! 下手をするとセリス団長みたいな面白枠に分類されちゃうぞ。ティルファーが引っ掻き回し役で目立ってきているのですけれど、得てしてこの辺りのポディションの子は、脇役だからこそ強固な出番を確保しやすい立ち位置なので、下手するとティルファーより目立たなくなる恐れも。
クルル先輩が古代文明関連もあって、物語の最深部に関わる幾つもの伏線に絡んでいるので、むしろこっちの方がメインヒロインに見える罠である。

しかし、敵サイドのヘイズは柄が悪くて品性に欠けるばかりで軍師と名乗るには頭悪そうなんですよねえ。今回なんぞ、完全にルクスに良いように転がされてしまったわけですし。ガラが悪いのはいいんですけれど、せめて作者の別シリーズのヒロインである「月見里理解」くらいの格がないと、へこましてもいささか痛快感に欠けてしまいます。その点、フギル兄さんはいい具合に黒幕として深みが感じられてきましたけれど。そもそも、この人の場合は目的がどこにあるのかという以前に本当に敵なのか、と云うところから定かでないところから未知を纏っているのがいい感じなのですが。

シリーズ感想