オレのリベンジがヒロインを全員倒す! 3 (集英社スーパーダッシュ文庫 や 2-15)

【オレのリベンジがヒロインを全員倒す! 3】 八薙玉造/雛咲 スーパーダッシュ文庫

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万能で最強の【星】のオリジンズだった伊原迅は仲間の裏切りで全ての力を奪われた。力を取り戻すべく、卑怯な手段でかつての仲間を次々と撃破していく迅だが、戦いの中で、彼女たちが抱えていた事情や想いを知り、仲間との絆を取り戻していく。そんな折、《異形》曲辻綾子が何者かに襲撃された。襲撃者を追う迅たちの前に立ちふさがったのは、かつてわかり合ったはずの【破滅】のオリジンズ、ミカボシ! しかし彼女は……。全てのヒロインを倒すバトルアクション、ノンストップでシリーズ完結! 事情も想いも知るか! 俺はヒロインを全員倒す!!
これは酷い!! って、これまで酷くないことなど一切なかったので今更なのですが。まだ毒されてない常識人のミカボシが、あまりの迅のクズっぷりとそれを許容してしまっていて、まあいつもの事です、とか気にする素振りもみせない迅の仲間たちの有り様にオロオロと動揺しまくっているのが、見ていて可哀想な程に。いやいや、彼女のほうがまだ当たり前の反応だから。なんだか、普通の反応してくれる子が出てきて安心してしまった。何気に今までの娘って、風紀委員の三人も含めてあっちゃこっちゃに性格すっ飛んでたもんなあ。本来敵サイドだったミカボシが、一番マトモというのは何とも皮肉なんだけれど、この場合完全にマイノリティとしてえらい目にあっているので、やっぱり可哀想w
今となっては一番酷い有り様になってしまっているのは、従者のサラですけれど。あんたもう、従者のオリジンとか関係なしに自主的に猫耳装着してるじゃないかっ! 当たり前に、語尾に「にゃ」とかつけてんじゃないか、自主的に! 命令だから仕方なく、とか自分に言い訳しておきながら、いつの間にか目覚めちゃってるじゃないか!
キャラが壊れる娘は案外珍しくないのだけれど、ここまで壊乱してしまった例は珍しいの一言。結局最初から最後までネタキャラに終始してしまったわけだし。
色々と予想外、というよりも予定外の茶々が入ってしまったせいで混乱したけれど、【星】のオリジンを盗んだ犯人は概ね予想通りの人物だった。
まあ、この娘しか居ねえわなあ。ちゃっかり最初の下手人のサラが本当に星のオリジンの一部を盗んでいたから、実際仲間連中がみんなして迅を裏切っていたのかとも思っていたけれど、咲楽の一件で決して仲間は裏切ったわけじゃなく、なんか実際にギッたのサラだけっぽいんじゃ、という流れになってきた段階で、じゃあ誰が怪しんだ、というとあからさまに怪しい人がすぐ側に居たのはだれでも気づいていたと思う。
つっこむとえらいこわいことになりそうなので、知らないふりをしているのが安全だったのですけれど。何しろ、心の闇が、心の闇が……怖い。
しかし、迅ちゃんよ。こんな痛い子が、自分の日記を公開朗読されたからといって何らの精神的ダメージも食らいそうにないんだが、本気で脅しのために放送で日記の朗読したんだろうか。単に咲楽とかイジメたかっただけじゃないんだろうか。この公開処刑、思いっきりバックファイアーで味方が処刑されてたんですけれどw

さすがにこの3巻は話をまとめにかかっていたせいか、2巻までのようなひたすらギャグコメでキャラクターをいじり倒す破壊力はやや鳴りを潜めていたように思う。その割に、迅の酷さはまったく衰えてなかった気もするけれど。お前、実は【マッサージ】のオリジン超気に入ってたんじゃないのか? ゴッドハンドで女の子イかせまくるのにはまってたんじゃないのか? ある意味、星のオリジン本体を取り戻すよりもマッサージの方に執着してたような。
【ヒューマンダスト(人間の屑)】伊原迅の変質者風小悪党的復讐譚、本当に酷くて、楽しかった。これを楽しかった、と言ってしまえる下衆さがたまらなかったですw
この作者さんの場合、ひたすらギャグし倒すというのも大いにアリというのが良く理解出来ました。

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